ミニ MINI Clubman 「小さくてオシャレな唯一のワゴン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

小さくてオシャレな唯一のワゴン

2022.6.20

年式

2015年11月〜モデル

総評

コンパクトで、オシャレで、荷室スペースがあるワゴンタイプが欲しいと思ったら、ほかにないくらい希少な存在。観音開きは使いにくいという人もいて好き嫌いが分かれるところですが、とびっきりオシャレなのは間違いなし。実用車っぽくないところも大きな魅力です。

満足している点

とにかく、BMWが作っているというのに、ことごとくオールドMINIから受け継がれた伝統を最優先に、リスペクトして作られている愛をヒシヒシと感じるところ。これはまず他のモデルでは感じられないものだと思います。ゴーカートフィーリングも、室内や荷室がビミョウにタイトなのも、MINIらしさの表れではないでしょうか。それを失ったら、もはやMINIではないのですから。

不満な点

今や軽自動車でも装備されるのが当たり前になりつつあるシートヒーターですが、MINIでは本革シートを選ばないと装備されません。電動シートも同様なので、ファブリックで電動＆ヒーター付きというのがあればいいなと思います。

デザイン

4

唯一無二のサイズとデザインで、個人的に何度も愛車候補に上がっているクラブマン。テールランプがユニオンジャックモチーフになり、ブレーキを踏むとそこがしっかり点灯するようになった現行モデルのデザイン、リアはとても好きなのですが、正直言いますと……ブラックで縁取りされたフロントグリルが、どうしても「カールおじさん」に見えてしまって……（失礼！）。メッキグリルの方がタイプです。

走行性能

4

MINI全般に共通することですが、クラブマンも例外なく足まわりはかなり引き締まっています。ただミッションが7速DCTになり、1.5Lターボでもさらにスポーツモードでの走りが軽快かつパワフルに感じられるようになったと思います。2.0Lディーゼルなら、モリモリとしたトルクで余裕たっぷり。ガシっと路面を捉える安定感もあり、コンパクトなクルマを運転していることを忘れさせてくれます。

乗り心地

3

タイヤのチョイスにもよるところですが、しっとりなめらか、という感じの乗り心地はあまり期待しない方がいいでしょう。路面への当たりがゴツゴツしているので、少々の振動は日常茶飯事。速度によっては弾む感じの乗り心地になります。でも、もちろん不快になるほどではない、絶妙な乗り心地です。

積載性

4

観音開きタイプのバックドアを採用するのが特徴ですが、容量は360Lなのでコンパクトクラスの標準的な容量となっています。でも開口部はしっかりスクエアだし、中も不要な出っ張りなどないし、フロアボードの下もアンダーボックスとして使えるし、後席がこのクラスには珍しい4:2:4分割で倒せるのも便利なところです。

燃費

3

輸入車のコンパクトカーとしては、1.5LガソリンでWLTCモード14.7km/Lというのは、それほど悪くない方です。でも、MINIのキャラクター上、どうしてもついビュンビュン飛ばしたくなってしまうので、実用燃費はあまり期待しない方が良さそうです。ディーゼルはWLTCモード17.4km/Lで、高速道路を多く使うならなかなかの数値が期待できると思います。

価格

3

369万円からという価格なので、一瞬「手が届きそう」と浮かれますが、実際はいろんなオプションを足していくと、あっという間に500万円近く膨れ上がるということに……。でも、カラーにしてもアクセサリーにしても、豊富に揃っているからウキウキしてついついプラスしたくなっちゃうのも仕方ないですね。