マツダ フレアワゴン 「プレーンなデザインも魅力」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
3
燃費
5
価格
4

プレーンなデザインも魅力

2022.6.21

年式
2018年2月〜モデル
総評
とにかく便利なクルマ。小さなお子さんを抱きかかえての乗り降りもしやすいから、子育てファミリーにもオススメです。運転席に座ると視線の位置が高くて視界も広く、開放感あふれていて運転しやすいのも魅力。ちなみに、ハイブリッドですがモーターのアシスト感は感じられません。縁の下の力持ちとして燃費向上を陰で支えているのです。
満足している点
室内が広くて居住性に優れ、スライドドアに寄って乗り降りがしやすいこと。インパネ周りの収納スペースが充実しているのもライバルに対するアドバンテージです。プレーンなスタイルは好み次第ですが、個人的にはかなりいいと思っています。
不満な点
ターボエンジンの設定がないのが残念なところ。市街地走行では自然吸気エンジンでも大きな不満はありませんが、峠道や高速道路などを走る時は余裕のあるターボエンジンが欲しくなります。加速中のエンジン音が静かになるので、快適性も高めてくれます。ただ、兄弟関係の「フレアワゴン タフスタイル」や「フレアワゴン カスタムスタイル」にはターボエンジンが設定されているので「必要ならばそちらを選べ」ということなのでしょう。
デザイン

4

単刀直入にいえばスズキ「スペーシア」のOEMモデルで、デザインの違いといえばエンブレム程度。フレアワゴンの標準車は「カスタムスタイル」や「タフスタイル」とともに構成するシリーズの中でもっともプレーンなスタイルです。まるで無印良品の雑貨のような、余計な飾りを排除したシンプルでプレーンなスタイルが魅力。この雑貨感は、クラスのトップセラーであるホンダN-BOXや、先駆者であるダイハツ タントにもない独自のデザインセンスといえるのではないでしょうか。
走行性能

3

これといって特筆すべきポイントはありませんが、かといって大きな不満があるわけでもないというのが正直な印象。かつてのスーパーハイトワゴンと違って曲がりくねった道でも常識的に走っている限りはフラつくようなことがないし、市街地走行ならパワー不足も感じません。ただ、高速道路でトラックを追い越す(追い越される)時などに、風の影響で瞬間的に車体がグラッと揺すられるときがあります(ライバルも同様ですが)。
乗り心地

4

サスペンションはソフトタッチで、路面の凹凸もしなやかに吸収。乗り心地は上々です。コーナリングも頑張って踏ん張ろうとせずにロールを許容しますが、ロールスピードがしっかりコントロールされて抑えられているので安心感があります。
積載性

3

後席の広さを重視したパッケージングなので広いとは言えませんが、左右独立でスライドや床下格納ができるリヤシートのつくりのおかげでアレンジ幅が広いのが特徴。乗る人の数と荷物の量にあわせて調整できるし、シートスライドを活用すれば後席に2人が座れる状態を保ったまま荷室を拡大できるのが便利です。
燃費

5

ベーシックグレードとなる「HYBRID XG」のWLTCモード燃費値は22.2km/Lとかなりの燃費自慢。背が高くて空気抵抗がよさそうには見えない車体ですが、ここまでの燃費を実現したのはたいしたものです。郊外を走っていれば、実燃費でも15km/L以上をコンスタントに実現します。
価格

4

「HYBRID XG」で139万4800円というプライスは、軽自動車として考えるとハイトワゴンに比べて若干高い水準。ただしこのグレードはスライドドアの電動開閉機構が備わらないので、選ぶなら左右ドアにそれが標準採用される「HYBRID XS」がオススメです。価格差は約13万円。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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