レクサス UX 「実用性は期待しないのがベター」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

実用性は期待しないのがベター

2023.1.11

年式

2018年11月〜モデル

総評

レクサスでもっとも身近なモデルですが、内外装ともにしっかりとレクサスなのは安心。室内や荷室は広くないので、家族構成などを鑑みてカーライフで困らないならマッチングはいいと思います。

満足している点

コンパクトで扱いやすいところと、レクサスとしては接しやすい価格。インテリアの上質さはクラスを超えていて、さすがレクサスですね。そして、プレミアムカーとは思えない燃費の良さもグッド。

不満な点

はっきりいって後席や荷室は広くありません。なのでファミリーユーザーにはあまり向かないかも。小さい子供だけのファミリーでも、子供は小さければ小さいほど必要な荷物が多かったりしますからね（ベビーカーとか）。小学生くらいの子供のファミリーならいいかも。2人までで乗ることが多く4人で出かけないのなら、全く問題ないでしょう。

デザイン

4

尖ってますね。ある意味とてもレクサスっぽいと思います。極論を言ってしまえば車体構造を含めてメカニズムはカローラクロスやC-HRに近いですが、フォルムもデザインも走りも全くの別物。デザインはレクサスらしいシャープな感じと、室内スペースよりも軽快な雰囲気を重視した選択がこのクルマのキャラクターを強調していると思います。垂直フィンのような意匠を組み合わせたタイヤ周囲の樹脂部品やテールランプ端など細かいところまで凝ってる！

走行性能

4

キビキビとよく走ります。レクサスは走りの味わい深さを重視していますが、このクルマもしっかりとドライビングプレジャーを感じられます。ハイブリッドは現行型（4世代目）のプリウスと同じシステムで、「5世代」と呼ばれる最新タイプに比べるとアクセル操作に対する反応が優れているとは言い難いのも事実です。しっかりとモーターのトルク感があり、ガソリン車に比べると静かで快適なのもいいですね。ハイブリッドに比べるとガソリン車のパワートレインは“至ってフツー”なので、そこはしっかり試乗して感じておきたいところ。

乗り心地

3

車体がしっかりしているので、イヤな揺れが少ないのがいいですね。ハイブリッドだからエンジン音が静かで、ぜひ感じて欲しいのは発進。エンジンを止めたままスタートするからエンジン音や振動がなくとてもスムーズです。居住性まで含めて話をすれば、後席はあまり広くないので大人が座ってのロングドライブはあまり得意とは言えないかも。

積載性

2

このクルマのセールスポイントではありません。正直に言ってしまえば広くなく、感覚としては「荷室が広いBセグメントハッチバック」くらいですね。ある意味、兄貴分となる「レクサスNX」との棲み分けはしっかりできているといえます。トヨタブランドのモデルと比べれば、カローラクロスのほうが荷室は広いです。ちなみにデビュー当初に比べると荷室の広さは改善されていて、ガソリン車の容量が310Lに対してハイブリッドは268Lです。

燃費

5

ハイブリッド車のWLTCモード燃費は21.6〜22.8km/L。ガソリン車の16.4km/に比べるとずいぶん伸びます。実際に走ればさらに燃費の良さを実感できるはず。ハイブリッド車は指定ガソリンが、ガソリン車のハイオクと違ってレギュラーなのも見逃せないポイントです。

価格

2

ハイブリッドモデルの価格は435万9000円から519万2000円。ガソリンモデルの400万3000円から483万6000円に比べると35万円ほどのアップですね。トヨタブランドで同じクラスに相当するカローラクロスに比べると……まあ高いのは否めません。ただし装備水準（静粛性など見えないところまで含めて）も違うので内容まで考えると「やたらと高い」とまでは言えませんが、しっかりとレクサスの価値を理解しないとこの価格を認めるのは簡単ではないかもしれませんね。逆に、しっかりと価値を理解できれば価格も納得でしょう。