レクサス RXハイブリッド 「ハイブリッドは燃費よりもパワー重視」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

ハイブリッドは燃費よりもパワー重視

2023.1.11

年式

2015年10月〜モデル

総評

広い居住スペース、上質なインテリアの仕立て、快適な乗り味、そして動力性能と燃費を両立するハイブリッドシステム。プレミアムSUVとしての魅力はたくさんあります。

満足している点

後席やラゲッジスペースが広く確保されていて、車体サイズさえ問題なければ実用性が高いパッケージング。あとはハイブリッドシステムの動力性能の高さと、燃費性能とのバランスの高さでしょうか。

不満な点

車体4890mm×全幅1895mmのボディは日本の感覚ではかなり大きく、駐車場や道路の環境によってはそれなりに気を使いますね。あと、エンジン排気量が3.5Lあるので毎年の自動車税もそれなりに覚悟が必要です。

デザイン

4

2015年に発売した4世代目のモデルは、従来モデルに比べるとシャープさが強調された印象。プレーンだった先代から、一気に個性を強調する方向にシフトしましたね。フロントデザインも大胆になりましたが、Cピラーのガラスエリアが車体後部へ伸びる感じのデザインが個人的な注目です。

走行性能

4

ハンドリングは従来のおっとりした印象から、ドライバーを楽しませるような方向へと考え方を変えたような気がします。ハイブリッドはシリーズ中もっともパワフルな位置づけで、排気量3.5LのV6という大きなエンジンにフロント167ps＋リヤ68psと高出力のモーターをセット。ガソリン車に比べると燃費がいいだけでなく、走りも力強く、いっぽうでモーター走行による快適性の高さも印象的。

乗り心地

4

プレミアムブランドのSUVだけあって、乗員を包み込むような優しい乗り心地を実現しています。車体の揺れは少なく、レクサスという響きに見合う上質感を実感できますね。電子制御減衰力可変式ダンパーが組み込まれる「F SPORT」や「Version L」は好みに応じて足回りの硬さを調整できるので、こだわる人はそれを選ぶのがいいでしょう。

積載性

5

まずポイントは、ハイブリッド車でも床上の荷室容量はガソリン車と変わらないこと。いっぽうで床下は補器類用バッテリーの搭載により容量が少なくなりますが、とにかく床上の広さは満足です。床面の奥行きは約1mで、後席背もたれ上部に対してフロアが低いことでたっぷり荷物が積める印象。ホイールハウスの張り出しが小さく、後席の電動リクライニング装着車は後席を電動で格納/展開できるのもいいですね。

燃費

4

カタログ記載のJC08モード値は2.0Lの4気筒エンジンを搭載するガソリン車の11.8〜11.2km/Lに対し、ハイブリッドは18.2〜18.8km/Lと大幅アップ。パワーがあるうえに燃費もいいのだから、ハイブリッドのメリットは凄いですね。

価格

2

デビュー時の価格はガソリン車が495万円〜621万円に対し、ハイブリッドは602万円から742万円。ガソリン車に対してハイブリッドシステムが加わるだけでなくエンジンも大幅にアップグレードされるので仕方ない面もありますが、ガソリン車と比べるとそれなりの価格アップですね。ただ、中古車だとそこまでの価格差はないのである意味お買い得!?