レクサス LCコンバーチブル 「今までの日本車にはなかった世界観」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
2
燃費
2
価格
4

今までの日本車にはなかった世界観

2024.6.25

年式
2020年7月〜モデル
総評
LC全般に言えることだが、走行性能を追い求めたスポーツモデルではなく、デザイン性やGTとしての性能を求めたパーソナルなモデルというのは、今までの日本車にはなかった。いわば余裕を楽しむモデルだ。コンバーチブルはLCのラインアップの中で最もそのキャラクターが現れている。ハイブリッドは設定されずV8自然吸気エンジンのみなのも、そのようなキャラクターであることを声高に主張する潔さを感じる。
満足している点
他にはないスタイリング、貴重な大排気量自然吸気エンジンをオープンエアで楽しめる贅沢。このあたりが満足度の高いポイントだ。また、ガチガチのスポーツモデルではなく、余裕を持って楽しむGTオープンというのも他の日本車にはない世界観で所有欲を満たしてくれそう。
不満な点
これはクーペも同じだが、積載性の部分で難がある点が気になるポイント、しかもそれはクーペ以上だ。ただ、そのような小さなことを気にしてはいけないと感じさせる世界観と魅力がある。
デザイン

5

クーペはコンセプトカーそのままと言えるデザインで未来的&スタイリッシュであったが、そのクーペの良さを残したままコンバーチブルはさらにゴージャスな雰囲気に仕上がっている。遠目から見てもLCと分かるデザインかつ、クーペとは異なる出で立ちが所有欲を大きく満たしてくれそうなデザインだ。
走行性能

5

FRらしいフロントノーズの入り方は運転の楽しさをしっかりと感じられる乗り味だ。低回転域からトルクフルな5.0L自然吸気エンジンは、スロットルを開けると快感なサウンドを響かせるとともに、胸のすく加速を見せてくれる。ラグジュアリーパーソナルカーとしては十二分にドライビングの楽しさを味わえる仕上がりだ。
乗り心地

4

これはクーペと同じだが、迫力のV8サウンド、低く構えたスタイリング、その様子からは驚かされるほど乗り心地がいい。もちろん同じTNGA-Lプラットフォームを採用するLSやクラウンと比べるとハードな印象を持つが、全体的に角が取れていて路面への追従性も良く好印象。ただ、クーペに対して静粛性が劣る点は致し方ない部分だ。
積載性

2

このサイズのコンバーチブルとして考えても積載性はあまり良くない。正直期待してはいけないだろう。特にクーペと違ってコンバーチブルは、より積載能力が劣っていると言える。ただ、そこで文句が出るならばこのクルマを味わう資格と余裕がないということだと思う。
燃費

2

今や絶滅危惧種と言える大排気量自然吸気エンジン、トヨタ車とは思えないほど燃費性能に期待してはいけない。ただ、このV8エンジンのサウンドをオープンエアで楽しむことに意義を感じられるのであれば、燃費性能にも目をつぶれるであろう。燃費で悩んではいけないクルマだ。
価格

4

国内にライバルが不在であるため必然的にライバルはインポートカーとなるが、今や絶滅危惧種の大排気量自然吸気エンジンを搭載したオープンエアと考えると、約1500万円の価格設定はややお買い得感があるとさえ言える。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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