レクサス LBX 「Fast N' Loud 〜ごんたな末っ子〜」のユーザーレビュー

ふぃおらの ふぃおらのさん

レクサス LBX

グレード:MORIZO RR_AWD(MT_1.6) 2024年式

乗車形式:試乗

評価

4

走行性能
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乗り心地
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燃費
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デザイン
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積載性
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価格
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Fast N' Loud 〜ごんたな末っ子〜

2024.12.8

総評
今回、ディーラーより5日間、LBX MORIZO RR(以下、MRRという。)をお借りする機会をいただき、800Kmを走りました。

普段の街乗りからサンデーレーサーとしてサーキットユースまでを視野に入れたMRRは、ある程度の割り切りも必要になるが、乗り込みドアを閉めたときの「バスッ」という空気を孕む高剛性な作り込み、HEVにはない始動時のエンジンサウンドの高揚感、上半身をしっかり包み込みサポートする太く高いサイドウォールのシート、応答性抜群のクイックなステアリングフィールなど、まさにLBXがスニーカーのようなクルマならば、MRRはサイズもワイズも自分にピッタリの運動靴。

素の自分に戻れる・自分を取り戻す週末ドライブが大好きな紳士淑女のセカンドカーとしては、この上ない最高のダンスパートナーとなり得るだろう。

※キャラクターの強いクルマですので、ドライバーの嗜好や感性により評価は大きく異なります。気になられた方は、ぜひお近くのレクサスディーラーにてご試乗されてください。
満足している点
数年前まで所有していた 日産マーチ12SR 以来のマニュアルシフト車で、レクサス LBX MORIZO RR(以下、MRRという。)については6速トランスミッションとなる。
ディーラーからMRRを借り受けて幹線道路へ出た2速からの初っ端の加速。目を見開き口元が緩むほどのリニアでパワフルな衝撃的な加速。伝わるのは加速「感」ではなく、明らかな加速。トルクやサウンドで誤魔化しているような名ばかりのスポーツカーとは一線を画する強烈なキャラクター。

クラッチのミートポイントは踏み代の中間地点より少し深いところ。若干の遊びはある。
何年かのブランクを経て、久方ぶりのMT車であるが、昔取った杵柄とはこのこと。左足と左手は自然と気持ちよくなる方向に動く。エンジンやトランスミッションを自分で御している感覚に脳内でドーパミンがドバドバと吹き出すのを感じた。「これは、気持ちいい。」

元気よく回してシフトアップをしていくと、シフトノブを次の入り口あたりまで持っていくと、パコーンと磁石で引き寄せられるように吸い込まれていく。飢えた獣かのようにクルマ自らがスピードを欲するかの様子は、PEUGEOT RCZの車検時にお借りした PEUGEOT 208 GTi を思い出させるほどのごんた(やんちゃの意)ぶり。

自身もプロドライバーである豊田章男氏(モリゾウ=愛・地球博のキャラクターから取った)のプライベートレーシングチームである「ROOKIE Racing」から命名された車名。エンジンはGRヤリス譲りの1.6ℓ 3気筒ターボで、最高出力は304ps、最大トルクは400Nmを発生させるなど、名実ともに必要にして過分なストーリーとスペック。

一部の自動車評論家や試乗車動画をあげるYouTuberからは、エンジン音にクレームを入れる方がいるが、これはあくまでも個々の感性に拠るものであるため、私は全く問題に上がらなかった。
MRRの走りやパフォーマンを望んで、或いは魅せられて「購入」を選択するオーナーがほとんどだろうから、エンジン音、振動、足回りや変速時のショックも、全てが走りへの期待と興奮を味わうためのスパイスに感じられた。
音に拘るならLC500かIS500、3ℓモデルのGRスープラを、大人4人での移動と乗り心地、積載性を求めるならRXかNXを勧めるし、比較的おとなしいデザインや、所々に配置された内装の満足な設えなど、レクサスの世界観に拘りがないのならGRヤリスでも構わないだろう。

MRRがもつ必要十分なスペック、手中に収まりきるホットハッチのパッケージ、どこにでも連れて行けるやりすぎでないフォーマルなエクステリアデザイン、ここに強く心惹かれたのなら「買い」である。

ただ、家族にMRRを迎え入れるにあたっては、ドアとシートは4つあるが、1人、多くても2人までのクルマと心得たい。
不満な点
従来のヒエラルキーを超えたレクサスのSUV。
その名に「ブレイクスルー」のワードを与えた小さな高級車。
しかしながら、レクサスブランドから登場するクルマならば、もう少し、あと少し。といったところがあるのも事実。
しかし、これらはやはり私の嗜好や感性の話。他の方からすれば、取るに足らないお門違いの指摘になること、そして所有しているNXとの単純比になること、予めご了承ください。

1点目
ナビの性能がすこぶる悪い。特にエンジン始動時の起動時間、応答時間(反応)が明らかにワンテンポ遅い。NXのようにサクサクといくつかタスク(音量設定、選曲など)を与えるとフリーズした?と思わせるほどに反応が重くなる。行先検索・設定のタッチ操作などコマンドを多く入力する場合はまさしく悪夢。走行中の操作はほぼ不可能。何気ない信号停車時など簡単なナビの操作すら危うい。大切なことなのでもう一度。これは日常使いではストレスが溜まるほどに反応が悪く、遅い。iPhoneのように接するとかなり辛い思いをすることになり、いずれ諦めてAppleCarPlayを多用することになる。

また、ナビでいうとサイズが小さいため、パノラミックビューを無理やり正方形に収めることになり、縮尺がおかしく見づらい。エアコンの温度設定は物理スイッチではあるものの、小さく細かく、そして可動範囲が小さすぎるので、走行中のブラインドタッチは不可能。

スピードメーターなどのインストゥルメントパネルはフルLEDとなり表示できる範囲は拡大したが、表示できる情報量は少なく寂しい。特にメルセデスやAudiのようなナビ表示もできるようになった(見た目だけ)が、たまにフリーズして自車の表示が動かなくなる。再起動にはエンジンオフしかなく高速道路走行中はもう諦めて、やはりAppleCarPlayにお世話になる他ない。MRRだけに限らずレクサスはこのあたり(マルチメディアシステム)の性能、表現力、演出力、直感性、官能性が本当に弱い。車名のとおり、そろそろ本気でブレイクスルーを求む。

2点目
ブレーキダストが酷く、よく鳴く。ハイパフォーマンスブレーキシステムの宿命なのは承知の上でも、このダスト汚れと鳴きは想像を超える。MRRを返却する際、自宅で隅々まで洗車し、20Kmほど離れたDに到着したときには、メタリックのアルミホイールがブロンズになるまで汚れていた。また、低温時、洗車後の水分があるときは15km/hから停車までの間、かなり大きな金属音で鳴く。周りの歩行者が振り返るほど。クルマの知識がない方からすれば壊れてるのではないかと心配されるレベルで恥ずかしい。

3点目
内装の設えがあと一歩。ステアリングホイールは通常のレクサスのFスポーツモデルのものと同じデザイン。せっかくトラックユースを想定して作っているのなら、RCFとまでは言わなくとも、もう少し肉厚でグリップ力のあるものにしてほしい。若干握っている感覚に乏しく心許ない。ドアトリムの一部はアルカンターラ調仕上げだが、シートはレザーのみ。サイドウォールを高くしてサポート性能を上げるのなら、併せて一部でいいのでアルカンターラにして、よりスポーツドライビングに集中できるような構造(横滑り防止のため座面もアルカンターラ)にして欲しいところ。

4点目
2人乗りスポーツカー。これに関しては不満点ではなくMRRの紹介と再確認。リアシートに大人が座るのは少し辛く、また大人4人がフル乗車して長距離を移動するものではない。ラゲッジルームは大人2人の1泊2日のボストンバッグを3つと出先でお土産を購入すれば、シンデレラフィットだった。縦に立体的に積み込むとまだいけそうだが、デジタルインナーミラー非搭載のため後方視認性が著しく削がれるため、おすすめはできない。
また、エンジン音は全く気にならなかったが、強く感じたのはロードノイズ。MRR専用の扁平タイヤのせいか、タイヤハウスのデッドニングが弱いのか、日常使いのシチュエーションでは低速時でも高速時でも常に「ゴー」「ザー」というノイズが耳に入る。助手席に座る方がレクサスのSUVに何を求めたいるかで、このクルマへのレビューは180度変わると思う。
なお、足回りの硬さについては許容範囲であり、剛性の高さも伺い知れる。
デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験

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