レクサス LBX 「レクサスらしい世界観をしっかりと演出」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

レクサスらしい世界観をしっかりと演出

2024.8.27

年式

2023年11月〜モデル

総評

レクサスの中で最もコンパクトなSUVであるが、細部を見てもレクサスらしい高級感でまとめられているのがさすがだ。特にパワーユニットの静粛性とシームレスな仕上がりは良く出来ていると感じる。ただ、値段が高いのがネックだろう。細かく見れば納得がいく値段ではあるが、海外市場でのグレードを見ると、もう少しエントリーグレードを設定してほしいところ。

満足している点

レクサスらしいインテリアの質感の高さと、コンパクトなボディサイズでありながら充実した装備があること。また、パワーユニットの静粛性とシームレスな印象はかなり煮詰めて作ってきたという印象だ。プラットフォームこそヤリスクロスなどと共有しているが、乗ってみるとしっかりとレクサスしているように仕上げてくるのはさすがと言える。

不満な点

やはり値段が高いことが一番の不満点だ。値段なりの理由があるのは分かるが、価格やグレードの設定を考えると、もう少しエントリーグレードの用意があってもいいのではと思えてしまう。また、ラゲッジスペースと後部座席はSUVとしては狭いため、そのあたりは購入検討時にチェックすべき部分だろう。

デザイン

5

ボディサイズの割に大きなタイヤを履きこなし、フェンダーを中心に抑揚を感じる筋肉質なデザイン。それでいてコンパクトにまとまっていて、レクサスらしい高級感を感じられるのが好印象だ。また、インテリアデザインもレクサスらしい高級感にあふれたものとなっていて、コンパクトな車内でよくまとめてきたなと感心させられる。

走行性能

4

プラットフォームやパワーユニットを共有するヤリスクロスに比べ、モーターは出力の大きなものを採用。動力性能は満足のいくピックアップを見せる。またロール感も抑えられていて、全高のあるSUVでありながら姿勢が比較的素早くフラットに戻る印象があり、走行性能に関しては良好な印象を受ける。

乗り心地

3

若干ではあるが、ハードな印象を受ける。少し角が目立つ印象だ。ただ、ボディサイズなどを考えれば良好な部類と言えるだろう。サスペンション形状を考えても、FFよりも4WDの方が乗り心地は良い。豪雪地帯などでなくても、あえて乗り心地を考えて4WDを選択するのもアリだと思う。また、パワーユニットの静粛性や振動は3気筒ということを考えると、かなり抑えられていて驚かされる。

積載性

3

ボディサイズから考えても、あまりラゲッジスペースは広くない。シートアレンジは6:4の可倒があり、床下に若干の収納スペースがあるものの、特別驚きがあるラゲッジスペースでもない。リアシートもやや狭い印象のため、あまりラゲッジスペースに期待してはいけないと思う。購入を検討するならば実車でチェックしておきたいポイントだ。

燃費

4

ハイブリッドシステムを有しているが、コンパクトSUVでハイブリッドであることを考えると、あまり燃費性能が優れているといった印象は受けない。とはいえ、やはりストロングハイブリッドの恩恵は大きく、燃費で不満が出ることは少ないだろう。燃費性能で選ぶクルマではないが、選択肢から外れるほどの欠点ではないといった印象だ。

価格

2

以前までレクサスのエントリーモデルとしてCTがあったことを考えると、高いと感じてしまうのは否めない。海外市場でのグレード展開を見てみると、日本市場では高めのグレードのみが販売されている様子。もう少しエントリーなグレードが展開されれば、また違った印象になるのではと思う。このあたりは少し様子を見たいところでもある。