レクサス LBX 「都市部に最適なラグジュアリーSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
4
燃費
5
価格
5

都市部に最適なラグジュアリーSUV

2024.3.25

年式
2023年11月〜モデル
総評
運転しやすく、ファミリーでもなんとか使えるくらいの広さを持ちながら、好みの高級レザーやパネルなどが豊富な種類から選べて、自分らしいラグジュアリー空間が手に入るところが大きな魅力。3気筒エンジンとは思えない軽やかさと静かさで、高速道路でも十分な走りが期待できます。そしていちばん嬉しいのは、レクサスが展開するオーナー向けサービスが存分に受けられるところ。車両の異常をメールで知らせてくれるなどの安心面から、ディーラーでの手厚い対応まで、購入してからの“特別感”はほかのブランドでは体験できないところでしょう。
満足している点
トヨタと共用のGA-Bプラットフォームを使用している、という事実だけを見ると「なーんだ」と思ってしまうかもしれませんが、トレッドを広げたりホイールベースを拡大するなどして、最終的にはまったく別モノと言ってもいいくらいブラッシュアップされているとのこと。また1.5リッター3気筒エンジン+モーターのハイブリッドシステムも、バイポーラ型のニッケル水素バッテリーを搭載したり、電気リッチな加速感を強調した仕上がりとなっています。それは、試乗してアクセルを踏んだ瞬間からわかるくらいの違いがあり、レクサスらしい上質感をしっかりと手にしているとことはさすがです。
不満な点
ボディサイズが同等程度のSUVと比べると、やや後席のスペースはタイト。センターアームレストがなく、後席用ドリンクホルダーもドアポケットにしかないのがちょっと残念なところ。その分、上質なレザーでたっぷりとしたクッションのシートなのでくつろぐことはできますが、小さな子供がいるファミリーというよりは、中学生以上の子供がいるファミリー、もしくは夫婦2人だけといった方がより満足度の高い使い勝手となるのではないでしょうか。
デザイン

5

クッキリと囲まれていない、ギザギザの端が新しい感覚のフロントグリル「ユニファイドスピンドル」や、センチュリーと同サイズの大径タイヤを履かせ、ぷっくりと膨らみのあるフェンダーラインでドッシリとした安定感のある「鏡餅」スタイルに仕上げています。リアはボディを貫通する横一文字のテールライトを採用し、未来的な雰囲気とともに走り去る後ろ姿にも存在感を感じさせるデザインとなっています。
走行性能

5

これまで、走りでラグジュアリーを感じさせようとすると、どうしてもドッシリとした剛性感が強調されることが多かったのですが、LBXの走りは静かでなめらかで軽やか。自分とクルマが一体になったような爽快感があるのが特徴です。3気筒エンジンということで振動を気にする人もいるかもしれませんが、バランスシャフトを加えて振動を抑え、振動抑制や防音効果の高い構造用接着剤を使ったり、スポット溶接の点数も増やしていることでボディ剛性も向上させており、乗り味としてチープに感じるところはないのが魅力です。
乗り心地

4

静かさや、不快な振動の少なさが感じられ、センターアームレストがないのは残念なところですが、後席でも快適な乗り心地です。4WDの方がより落ち着きのある乗り心地で、FFモデルはやや軽快感が強くなるように思います。運転席でいえば、このクラスとしては運転ポジションが自然に取りやすく、シートの素材も上質なので、運転中のリラックス感が高く、長時間ドライブしていても疲れにくいのではないかと思います。ステアリングの握り心地もプニプニとした感じで上質感があります。
積載性

4

開口部がスッキリとした形状で、段差もなくフラットなフロアです。容量としては300L程度となっていますが、両サイドに大きくえぐれた形状となっていて、9インチのゴルフバッグが横積みできるように工夫されています。またフロアの下にも2L程度のアンダーボックスがあるので、小物の収納にも適しています。後席は6:4分割で倒せて、少し傾斜はつくものの大きな荷物も積みやすいスペースです。
燃費

5

カタログ値でWLTCモード26.2km/Lという、最新ハイブリッドシステムらしい低燃費を実現。もちろん運転の仕方や重量などで大きく下がることもあると思いますが、やはり市街地をちょこちょこと走るような使い方で効果を発揮しやすいので、LBXのキャラクターに合っており、ユーザーにとっても恩恵が大きいのではと感じます。積極的にEV走行をするような走り方を心がければ、期待するような低燃費が継続しやすいはずです。
価格

5

グレードで価格差をつけるのではなく、価格は同じで、CoolとRelaxというテイストの違いによってモデル分けをしたり、さらに自分好みの内外装に仕上げられるBespoke Build(ビスポークビルド)で価格差をつけるというラインアップは新しい挑戦だと思います。購入後のレクサスならではのサービスが受けられることを考えれば、460万円からという価格も納得する人は多いのではないでしょうか。クルマ単体ではなく、「レクサスのある人生」というものを手にいれるための価格だと考えて判断すべきです。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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