レクサス IS F 「希少な大排気量ピュアスポーツセダン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
3
積載性
3
燃費
2
価格
4

希少な大排気量ピュアスポーツセダン

2021.9.30

年式
2007年10月〜モデル
総評
世界中を見てもほぼ消えかかっている、自然吸気大排気量エンジンを積んだスポーツモデルと言うだけで、手放しで高評価したい。後輪駆動で、エンジンも高回転が鋭くて官能的。運転好きなら一度は体験したい走りが備わるセダンだ。
満足している点
いまでは希少な、自然吸気大排気量エンジン搭載のスポーツモデルということ。それでいてベースは4ドアセダンなので実用性も高く、クルマは複数所有できないけれど熱い走りのモデルが欲しいという人におススメしたい。
不満な点
性能は素晴らしいが、トランスミッションがATしかないので「スポーツモデルはやはりMTで」という人には向かない。あと、リヤシートは2人掛けなので、もしも「後席は3人掛けに限る」という信念を持っているならあきらめざるを得ない。
デザイン

4

パッと見たところはベースとなった4ドアセダンの「IS」と同様だが、大きなV8エンジンを収めるためにフロントはバンパーだけでなくボンネットフードやフェンダーも専用品。後部はリヤスポイラーを装着するほか、パイプを2本ずつ縦に並べた4本出しのマフラーが独特だ。さりげなく「見る人が見ればわかる、ディテールで物語る超高性能モデル」という佇まいが魅力。
走行性能

5

走行性能のために生まれてきたモデルだけあって、見事である。まずエンジン。スポーツモデル専用に仕立てられた5.0LのV8ユニットは、絶対的な動力性能はもとより自然吸気ならではの音や鼓動が艶っぽい。それを生かすハンドリングも、レクサスの渾身の作だけあって鋭さと安定感の両面から期待に応えてくれる。
乗り心地

3

乗り心地のよさを誇るわけではないが、サーキットを本拠地としたバリバリのスポーツモデルだと考えれば期待以上。サスペンションの硬さに由来する車体の揺れなどはあるものの、精度が高く動きのいいダンパーを使っていることもあり挙動が穏やかで嫌な感じは受けない。これならファミリーカーとしても使える。
積載性

3

Dセグメントセダンをベースにしたスポーツカーだけあり、実用性はセダンに準じている。積載性もそのひとつで、トランクは通常のセダンと同じ水準。そのハイレベルな走行性能とは裏腹に、日常生活で全く困らない。3つのゴルフバッグも大型スーツケースも積載可能だ。
燃費

2

8.2km/L という10・15モード燃費値からして多くを求めてはいけない。燃費性能で不利な大排気量エンジンがその最大の理由だ。渋滞のない街中で5km/L台後半、高速道路では10km/L程度が実燃費の目安だが、見方を変えれば排気量5.0Lでこの燃費は“良好”ともいえる。
価格

4

デビュー時の新車価格で766万円。決して安くはないが、中身を考え、ライバルと比べればリーズナブルに思える。ライバルはメルセデス・ベンツCクラスのAMGやBMWのM3など。性能で言えばそれらと肩を並べつつ、価格は割安感がある。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
レクサス IS F 新型・現行モデル

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