ホンダ N-ONE 「N360のヘリテージを大切にした現代のN」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
5
燃費
3
価格
3

N360のヘリテージを大切にした現代のN

2022.1.17

年式
2020年11月〜モデル
総評
往年のN360を知る世代だけでなく、乗用タイプの軽自動車を望むユーザーや、初代N-ONEからの乗り換え組みにも支持されるクルマだ。「望まれている装備と、我々があったほうが良いと思う性能を可能な限りすべて揃えた」とは開発者の弁。それだけに指名買いも多いと言うが、納得できる話である。
満足している点
丸基調のアイコン的スタイルと登録車と遜色ない装備、そして走行性能、ここが良い点だ。軽自動車云々というより、サイズと望む装備類からN-ONEに行き着いたとしても満足度は高いはずだ。軽ミニバンの必要性がないユーザーは全国に多いといわれるが、N-ONEは小さな乗用車としての存在価値が非常に高い。
不満な点
とはいえ、立派に成り過ぎたという声もある。確かに上級装備などにより価格が押し上げられたが、いかんせん見た目は初代からほぼ変らないため市場からなかなか理解が得られない。ここが弱点だ。また、プラットフォームを共有するN-WGNとの棲み分けもユーザーからすれば解釈が難しいと思われる。
デザイン

4

2012年に誕生した初代N-ONEは、往年のN360をモチーフにしながら当時の最先端技術で作り上げられた。それでいてボトムグレードでは115万円の低価格を実現、人気を博した。2020年登場の2代目は初代と外板パネルの多くを共有、各所が丸く、愛くるしいデザインを継承したが、中身は新世代に生まれ変わっている。
走行性能

4

他の軽自動車同様に、ターボとNAの2種類を用意する。注目はターボモデルに6速MT搭載車を設定したことだ。見た目は初代とほぼ同じだが、走行性能は2ランクアップした。とくに高速走行時に荒れた路面にさしかかった際の安定性は非常に高く、ブレーキ性能もタッチ、制動能力ともに満足できる。
乗り心地

4

しなやかさを身につけた。これが初代から2代目へのもっとも大きな変更点だ。NA、ターボともに市街地走行では非常にまろやかで、大きな凹みを通過した際にその真価がわかる。車体のロール量は大きめだが、ロール速度がゆっくりなので同乗していても怖くない。安定感が高く、乗り心地の良い軽自動車だ。
積載性

5

人の乗るスペースを最大限に、メカスペースを最小限にするMM(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想を設計に採り入れたことで、居住空間だけでなく積載性能も高い。後席座面をチップアップさせると背の高い荷物も難なく飲み込む。後席居住性とのトレードオフ関係にあるラゲッジとの使い分けで軽ミニバン的な使い方も可能だ。
燃費

3

NAモデルで23.0km/L、ターボモデルは21.8km/L(いずれもWLTC値)とマイルドハイブリッド機構など燃費向上策をもたないため今やクラスの平均的な値だ。ただ、実際に都市部を走行させた際の燃費数値は良好で、ターボモデルでも18km/L以上を記録する。
価格

3

"ボトムグレードの「オリジナル」が1,599,400円と初代からすれば45万円近い値上がりだ。もっとも車両開発そのものに掛かっているコストや、登録車と遜色ない標準装備品であることからその理由にも納得できるが、ユーザーの第一声は「高い!」となる。なぜ高価なのか、ディーラーでの真摯な対応が新規顧客獲得への早道だ。"
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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