前回インスパイアのcp3のタイヤサイズで質問して回答して頂いた者ですが、22インチは履けるのでしょうか？ 無知なので勝手な想像ですが245/25/22というサイズのタイヤがあることをしりこれなら

Question

22インチ履けるんじゃないかと思いました。
あと車高を3.5cm～4cm落とすつもりなのでそれも踏まえてお願い致します。
あとPCDやらオフセットインセットやらよく分かりませんが
それら数値はどこからどこまでが履けるか21インチと22インチで分かればお願い致します。

Answer 1

ご質問ありがとうございます。
CP3に22インチは履けないことはないと思いますが、大きすぎて見栄えのいいものではないと思います。個人的にはルックスでは19~20インチがベストバランスと思います。元々インチアップはブレーキを強化するためにブレーキディスクを大きくした結果、ホイールを大径にする必要から始まったものです。なのでホイールだけ大きくすると、ブレーキディスクの周りの隙間が空いてスカスカになるので、まずこれが格好悪いと指摘されてしまうポイントになります。CP3の場合、その隙間が何とか格好つくのが20インチまで。19インチで20インチ程度に大きく見えるデザインであれば、その方が隙間はより適切になります。しかし質問者様は現在19インチを履いておられて物足りないのですものね。以下、マッチング含めて順を追って説明していきますが、前回の内容（https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11193662751）と重複する部分もありますので少し簡略にして書きますね。

■ タイヤ外径

最初にタイヤ外径から見ていきます。車検ではメーター読みで40km/hの時に、実速度が－22％～＋6％の範囲の誤差に収まっている必要があります。前回の説明に22インチを加えています。

225/50R17 (外径656mm) ±0% 純正基準
225/40R19 (外径662mm) +0.9%
245/30R20 (外径655mm) -0.2%
255/30R20 (外径661mm) +0.8%
245/30R21 (外径681mm) +3.8%
255/30R21 (外径686mm) +4.6%
245/25R22 (外径681mm) +3.8%
245/30R22 (外径706mm) +7.6%×

上記の中で、メーター誤差の意味でNGなのは「245/30R22」のみですね。メーター自体の誤差もあるので、速度を実測すると大丈夫かもしれませんが、ここでは安全をみてNGとしておきます。しかし「245/30R22」まではきちんとしたメーカーが出していますが「245/25R22」というサイズにマトモなものはありません。後に説明する負荷能力にも問題があると思われ、車検を通らない恐れがあります。また、ホイールと地面との距離が5cm以下になりますので、低い段差でも大切なホイールに簡単にガリ傷が入ります。それを気遣って走るだけでも ストレスになります。これは21インチにも同様なことがいえます。

■ 負荷能力

負荷能力とは、タイヤ1本当たりが耐えられる荷重のことです。ロードインデックスで示されますが、以下の90～93の値がロードインデックスになり、これも保安基準に関連します。工業規格では欧州のETRTO規格がベースになっていますが、これらの所蔵するメーカーでは「245/25R22」というサイズを造っていません。このサイズはETRTO規格でのロードインデックスではない値が表示されていることが多く推奨できるものではありません。以下の△や〇の基準はCP3の車両総重量からの判定ですが、前回のわたしの回答をご覧になってみてください。

225/50R17 94 670kgまで 〇
225/40R19 93XL 650kgまで 〇
245/30R20 90XL 600kgまで △
255/30R20 92XL 630kgまで 〇
245/30R21 91XL 615kgまで △
255/30R21 93XL 650kgまで 〇
245/25R22 (89XL以下)
245/30R22 92XL 630kgまで 〇

■ ツラ出し計算

ホイールを外側に出すことを「ツラ出し」などと呼び、フェンダーギリギリまでツラ出しした状態を「ツライチ」と呼んだりします。ひとまず、ツラ出しスペックの計算方法をお知らせしておきます。これが分かればご自身で計算して、履けるかどうか自由に検証することが可能になります。以下、AからBに交換した際にホイールは内側に9.05mm出っ張り、外側に29.05mmツラ出しされますが、その計算方法で説明しますね。

A:7.5+55 (±0mm)
B:9.0+45 (内+9.05mm/外+29.05mm)

リム幅はインチ表示で「1インチ=25.4mm」となります。リム幅を7.5インチから9.0インチにすると1.5インチ（38.1mm＝1.5×25.4）広がります。仮にインセットを変えすに「7.5+55」から「9.0+55」にした場合、リム幅が38.1mm広がり、ホイールは内側にも外側にも19.05ｍｍずつ広がります。
次に「インセット」ですが、インセット＝55mmというのは、リム幅の中心位置から55mm外側にハブ取付面がある状態のことです。このインセットを10mm縮小すると、ホイール全体が10mm外側に移動します。10mmスペーサーを挟み込んだのと同じ状態ですね。ホイールの内側は10mm空間が広がり、10mmツラ出しされることになります。
先ほど「7.5+55」から「9.0+55」にした場合、リム幅が38.1mm広がり、ホイールは内側に19.05mm、外側に19.05ｍｍ広がるところまで計算しましたが、ここから10mmインセットが縮小され「9.0+45」になると、ホイール全体が10mm外側に移動しますので、元の「7.5+55」に比べ、ホイールの内側に9.05mm、外側に29.05mm広がることになります。このように計算しますが、慣れてくると暗算でできるようになります。以下にマッチングも記載しますが、実際に計算してみてください。ホイールによって微妙にインセットが異なるので、ご自身で計算できた方が気に入ったホイールも自分で入るかどうか計算できた方がよいと思います。

■ マッチング

前回の重複になりますが、ノーマル車高の場合、純正の「7.5＋55」を基準に前20mm/後30mm程度のツラ出しで車検対応のツライチ付近になります。以下、前20mm/後30mmツラ出し例です。17インチでも22インチでもツラ出しスペックは変わりません。

＜純正＞
前 7.5+55 (±0mm)
後 7.5+55 (±0mm)

＜前20mm/後30mmツラ出し＞
前 8.5+48 (+19.7mm)
後 8.5+38 (+29.7mm)

一方、ローダウンするとネガティブキャンバー（車両を前後から見てハの字）が強くなり、車輪がフェンダー奥に引っ込みます。概ね30mm程度ローダウンすると「前30mm/後45mm程度」ツラ出しできます。１台１台異なるのでご参考値としてください。純正ホイールのインセットが55ｍｍですので、前輪はここから10mm縮小まで、つまり45mm程度までが許容範囲です。これよりインセットを小さくするとサスペンションの負荷になり得ます。そこを基準に設定した場合の前後のマッチングになります。

＜純正＞
前 7.5+55 (±0mm)
後 7.5+55 (±0mm)

＜前25mm/後45mmツラ出し＞
前 9.0+45 (+29.05mm)
後 9.0+30 (+44.05mm)

もしも、リアが40mmのツラ出しでいいのであれば「9.0+34」、35mmのツラ出しでよければ「9.0+39」となります。ホイールによってもインセットは色々なので計算である程度算出して、実測で詰めていきます。

繰り返しになってしまいますが、車高やアライメントやブッシュの状態によって、ノーマルであっても一台一台微妙にツラが異なります。質問者様のように攻めた仕様になると1mmの差が当たるか当たらないかの瀬戸際になったりしますので、プロがやっても一台一台細かく実測をしてセッティングをしていきます。なので、上記に書かれた値はあくまでも参考値としてください。また、車高を落とすとネガティブキャンバーがついて車輪がフェンダー奥に引っ込む説明を書いていますが、強制的にアライメントをいじってフェンダー内に収めている個体もありますので、少々のことであればセッティング次第で可能な場合があります。ホイールもタイヤもサスペンションも安いものではないので、失敗すると非常に痛いです。個人的には専門ショップと相談の上で施工されることを強く推奨いたします。その際、前回と今回の回答い書かれていることを知っていれば、ショップとより高度な打ち合わせができるようになりますし、ショップもそこまでわかっているのならと、少々のリスクあるセッティングにも理解を示してくれます。是非、ベストなセッティングを楽しんでください。