ホンダ フリード 「ベストサイズが支持される5〜7人乗りミニバン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
5
燃費
4
価格
4

ベストサイズが支持される5〜7人乗りミニバン

2024.8.27

年式
2024年6月〜モデル
総評
5〜7人乗りサイズのミニバンで、シリーズ式ハイブリッドのe:HEVと、1.5Lガソリンエンジンを搭載。それぞれにFFモデルと4WDモデルをラインアップする。全長4310mm、全幅1695〜1720mm、全高1755〜1780mmと短い全長と狭めな全幅で使い勝手や取りや回しの良さを実現しつつ、全高を高くすることで容積を稼いだ。3列目シートはボディ全長なりだがアレンジが豊富だ。
満足している点
日本の道路環境にベストなボディサイズであること。ハイブリッド/ガソリンの両方で駆動方式を選べること。福祉車両扱いとなる「スロープ」モデルをラインアップしていることなどから評価が高まる。高いボディ剛性に衝突時の安全性を考えたクルマ造りなので車両重量は1370〜1580kgと重めだが、乗り味はどのモデルでも上質。電動パワーステアリングのフィールも良好だ。
不満な点
その車両重量からくる動力性能だ。走らないわけでもないし、2人乗り程度であれば大きな不満を抱くことはないのだが、5人以上での乗車時にはハイブリッドモデルであるe:HEV搭載グレードであってもゆとりが少ない。ここが不満であるならば車格が上の「ステップワゴン」を選択されることをおすすめする。SUV風の外観をもつクロスターだが、ややおとなしく人によっては好みが分かれる。
デザイン

3

「ステップワゴン」をスケールダウンしたようなシンプルな面構成で扱いやすさを実感する。標準モデルの「エアー」はそれが顕著だ。「クロスター」はエアーをベースにSUV風の外観が与えられた。よく見れば変更点は少ないのだが、比較すると違いは明確。ホイールアーチモールが装着されるため車高が上がったかのような印象もある。インテリアは水平基調と最近のホンダ流が貫かれた。視界も良い。
走行性能

3

絶対的な動力性能としては3に留まるが、コンパクトミニバンとして考えれば4だ。とくにe:HEVモデルは電動モーター駆動であるため、発進時のトルクが大きくスッと速度を伸ばしていく。ハンドリング性能もミニバンらしく、ステアリング操作に対して上屋がゆっくりと動く。視界の広さはホンダ車のラインナップで1位、2位を争うほど。とりわけ前方視界は格段に広く、運転がとてもしやすい。
乗り心地

4

先代のプラットフォーム(車両の土台)をベースに大幅に改良したものを採用するが、ものすごく乗り心地が良くなった。先代はソフトライドでゆっくり走らせていると上質だったが、ペースを上げたり、高速道路を走らせたりすると若干不安定な姿勢に。とくにカーブではロール量が大きく同乗者の身体が安定しなかった。新型はロールだけでなく上下動も抑えられ、高速道路でも安定している。
積載性

5

ここは文句なく5だ。全高が高いため容積が稼げるのは当たり前として、ラゲッジルームの張り出しがとても小さく大きな荷物が積み込みやすい。3列シートモデルは両側に跳ね上げるタイプだが、シート形状を新設計とすることで薄型化。結果的に後方視界を妨げることがなくなった。総じて積み込みやすく実用性が高い。「スロープ」グレードには電動ウインチ(N-BOXのスライドドア用)が付く。
燃費

4

もっとも悪くなるガソリンの4WD(6人乗り)でもWLTC値で14.4km/Lと、ボディサイズや重量を考えれば納得の値(最良は16.5km/L)。e:HEVでは21.1〜25.6km/Lだ。数値そのものでは競合他車がこれを上回る部分もあるが、フリードは実用燃費数値が良好。筆者のテスト(神奈川県横浜市周辺)ではe:HEVの4WDで18〜19km/L台を記録している。
価格

4

250万8000円〜343万7500円とグレードにより大きな幅がある。ここ5年のホンダ車はどれも競合他車と比べると車両価格が高い傾向にあるが、じつは装備を合わせて比較してみると横並びであることがわかる。先進安全技術群である「Honda SENSING」の機能が充実している点も適正価格感を助長。とりわけ車線維持支援システム「LKAS」の制御内容はワンクラス上だ。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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