just fitな車
自分はホンダ党ではありませんが、fitは結構良く研究された車です。
この実力なら納得できますし、多くのユーザが購入される理由がわ
2009.2.11
- 総評
- just fitな車
自分はホンダ党ではありませんが、fitは結構良く研究された車です。
この実力なら納得できますし、多くのユーザが購入される理由がわかります。
走りにこだわり過ぎたのか、乗り心地は疑問に感じました。
クルマ選びの分かれ目になると思います。
さて、購入されるときはGグレードのFパッケージがベストです。
126万円(税込)ですが、電動格納ミラー、プライバシーガラスが追加され
運転席にハイトアジャスターが付きます。
このハイトアジャスターがかなりの優れもので、
身長が150cmに満たない人でも、確実に運転姿勢になるよう
高さ方向の調整量が非常に多くなっています。
一番低くすれば、180cmの方でも天井に余裕ができます。
<長所の続き>
⑦燃費
かなりイイです。試乗前に店員から街乗りで15キロ/Lぐらいと言われましたが
走行前にリセットした燃費表示は、走行後すぐ10キロ/Lを指します。
5分ぐらいで12キロを指し、20分の試乗を終えた時は15.7キロ/Lを
指していました。ほとんど回転数が上がらないので、低燃費は確かです。
おそらく長距離なら20~22キロ/Lぐらい走るでしょう。
ヴィッツより排気量があるので、少々の山道でも普通に登るのが印象的でした。
⑧スイッチ類の操作感
なかなか優れています。温調、風量がダイヤル式なので実に使いやすく
ステレオ関係も大きな文字で見やすいです。
⑨トランク容量
このクラスでは一番広いです。個人的にはパッソが広いと思っていましたが
パッソで縦にギリギリだった折り畳み式自転車を横向きにして収納できます。
縦向きならパッソの1.5倍ぐらいの容量でしょう。左右にまだ荷物が載ります。
スイフトとは2倍以上の容量がありますので、不満は全くないと思います。
⑩後席居住性
運転席を一番後ろにスライドして、173cmの自分が余裕で座れます。
こぶし1個半ぐらいの余裕があります。天井も十分です。
降りる際に、フロアの壁が若干高いような気がしました。
あと、後席シートのサイズが若干小ぶりでした。
シートの硬さは適切です。
⑪パワステ
今では珍しく、かなり軽い操作感です。すこしフラフラする印象ですが
車庫入れの時は片手でグルグルと簡単に車庫入れできます。
- 満足している点
- ①運転席の居住性
右足の開放感は、これ以上にないと思えるぐらい広大です。
28インチの大足でも右壁にくつが触れることはありません。
ペダルレイアウトは自然だし、左足のつま先にも空間があります。
シートの高さも結構調整できるので、ラクな姿勢で運転できます。
個人的にはシート前後のスライド量が、あと3センチあれば最高でした。
実はインサイトの運転席よりも、ずっと広いのがうれしい所です。
②シート
この運転席のシートは、とても100万円台の車とは思えません。
外国車に多いホールド感で、実によく体を受け止めてくれます。
腰痛の方でも安心して座ることができます。
実に大きなシートで、トヨタとの差別化を図っています。
80キロの体重を何の不満もなく、ゆったりと座らせてくれました。
③視界
Aピラーの三角窓が死角を減らしているので交差点の右折も容易です。
上から下へ路面を見下ろす感じが市街地走行の負担を軽減しています。
④CVTの感触
特に大きなうなり音もなくスムーズです。
30キロ付近で高速ギヤに変わり、1500回転を超えることが無くなります。
1300ccの排気量でも少ないアクセルで小刻みに加速していきます。
減速時も妙なエンブレがかからないので、よく研究されています。
⑤加速性能
かなり低回転走行に重点を置いていますが、特に遅いというイメージはありません。
気が付けば60キロになっており、急な坂道なら踏み込めば3000回転になって
着実に加速していきます。エンジン音もヴィッツみたいに騒々しくないので
普通に会話を続けながら山坂道を登る感触です。
ただしかなり踏み込んでも明確に加速する車ではありませんでした。
パッソの全開加速には及ばない印象でした。
⑥静粛性
かなり静かです。ロードノイズの処理も的確で、こもり音など皆無です。
荒れた路面でも室内が騒々しくなるようなお粗末な面はありません。
デコボコとへこんだ道でも、音に変えることなく走って行きます。
若干信号待ちの時に、他の車の音が聞こえますが
この音が聞こえない車は200万円を超える車です。
fitでは価格相応だと思って下さい。
- 不満な点
- ①乗り心地
こんなにまで硬い乗り心地が、なぜfitに必要なのか理解できません。
店員に聞くと、ホンダ車の中では、かなり柔らかい設定で
主婦やお年寄りを考慮した硬さとのことでした。
全く信じられません。白を黒と言うようなものです。
個人的には先代モデルの方が良かったです。
硬いだけでなく、上下のピッチングが相当大きいので
減速帯を通過するときは苦痛以外の何物でもありませんでした。
試乗前に食事してからディーラに行ったのですが
乗車後10分ぐらいで完全に車酔いしてしまい
少し車を停車させていました。
20代の時なら、こういう乗り心地が好みでしたが
メタボのアラフォーには辛いです。
オプションで、超ソフトなセッティングを選べるよう
何とかお願いできないでしょうか。
②車重
1010キロの車重では重量税がワンランク高くなってしまいます。
パッソが900キロぐらいですから、
どこかで10キロ痩せることはできなかったのでしょうか。
車検の時に助かりますよね。
③全開加速後のCVTの挙動
3000回転以上回してからアクセルを離すと
しばらく騒々しい状態が3秒ぐらい続きます。
普通の人間ならエンジンにトラブルが起こったのかと
誤解してしまうレベルでした。
普段は実に静かでしたので、改善されると評価が上がりますよ。
④オートエアコン
Gグレードでは付きませんので注意してください。
できれば全車標準にして欲しかったです。
<総論>
先ほども述べましたが、購入の際は必ず試乗して運転席の乗り心地を試してください。
かなり硬い乗り心地です。
好みの問題もありますが、今乗っているのが柔らかい乗り心地の車の場合は
短時間でも十分に車酔いする硬さなので、人によっては使用に耐えられないと思います。
元々インサイトの試乗に訪ねたのですが、金が無いので現実的なfitを試乗してきました。
乗り心地が好みに合えば、間違いなくベストな買い物です。
燃費が期待を裏切らないのが長所で
ヴィッツより排気量が大きいのに燃費がいいです。
運転もしやすいのでお薦めの一台でした。
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