ホンダ シビック (ハッチバック) 「視界から走りまで爽快さ際立つ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

橋本 洋平
橋本 洋平(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
5
燃費
4
価格
3

視界から走りまで爽快さ際立つ

2021.10.29

年式
2021年9月〜モデル
総評
キャリーオーバーで仕立てられたということで、どこまで違うものが成立するのかが心配だったが、先代と比べると質感が一気に向上したことが感じられる造りを展開していた。基本性能の高さは申し分ない。ハイブリッドやタイプRの追加で魅力はこれから更に高まるだろう。
満足している点
ドライバーズシートから見える視界がかなり豊かになり、歩行者などが目視しやすくなったことは素晴らしい。テール周りにクォーターガラスを新たに設定し、後方視界も開けている。カメラやセンサー頼りのクルマが多い中、基本的な視界を確保しようという姿勢は他車も見習うべき造りだ。
不満な点
ホイールベースの延長やリアトレッドの拡大をしたことで、直進安定性や高速コーナーリングなどが向上したところはメリットだが、対してタイトターンにおける旋回性能がやや落ちたように感じる。
デザイン

4

先代のアグレッシブなデザインからエレガントなデザインへと改められたスタイルが印象的。先代に比べてショルダーラインを下げ、Aピラーは50ミリ後退すると同時にボンネット後端が25ミリも下げられている。結果として視界はかなりクリアになった。洗練されたデザインと実用性の向上が見どころだ。
走行性能

4

プラットフォームは旧型の改良版となるが、ホイールベースを35ミリ拡大。リアトレッドも12ミリ拡大しているため、安定性はかなり向上。構造用接着剤の距離を旧型比9.5倍としたこともあり、ねじり剛性は19%アップ。乗り心地もフラットになった。エンジンは旧型1.5ターボの改良版で低速トルクが豊かになりドライバビリティが向上している。
乗り心地

4

ホイールベースの拡大とボディ剛性の向上などもあり、乗り心地は引き締められているが入力を即座に収められる感覚で不快感はそれほどない。また、ノイズリデューシングホイールの採用や、ピラーに発泡ウレタンフォームを8か所も盛り込むことで静粛性も高い。
積載性

5

452Lの大容量を実現するラゲッジスペースには、横方向に巻き取られるカーゴエリアカバーによって、外からの視界をシャットアウト可能となっている。リアシートは6:4の分割可倒式となっているため、長尺モノも楽に載せることができる。
燃費

4

WLTCモード燃費は16.3km/L。この数値は6MTでもCVTでも変わらない。1.5Lターボということもあって、動力性能の割にはまずまずの数値といえるだろう。それでも物足らなければ後に登場すると言われているe-HEVに期待したほうが良い。
価格

3

エントリー価格は319万円から。上級グレードのEXは約354万円となっている。シビックにしては割高感があるが、EXにはBOSEやワイヤレス充電器、そして前席パワーシート、コーナーリングライトなどが奢られているから仕方がないところか?
橋本 洋平
橋本 洋平
自動車ジャーナリスト
JAF国際B級ライセンスを持ち様々なレースに参戦。ワンメイクレースではチャンピオンを獲得したこともある。主にスポーツカーやタイヤのインプレッションを寄稿するほか、ドライビングレッスンのインストラクターも務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
ホンダ シビック (ハッチバック) 新型・現行モデル

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