劇的に進化するエントリーカー
この二代目シティは弟の愛車でした。
マニュアルミッションと加重移動の練習に最適で、車体が安価で燃費も良く、正に(コーナー
2007.9.5
- 総評
- 劇的に進化するエントリーカー
この二代目シティは弟の愛車でした。
マニュアルミッションと加重移動の練習に最適で、車体が安価で燃費も良く、正に(コーナーが)速い・安い・ウマーな車でした。
非力ではありますが、EFI仕様では100馬力を発生し、700キロ台半ばの軽量ボディで侮れない戦闘力を持つ、実に面白い車でした。
今でも、ボディ補強を入れ、足を固めた車両がジムカーナ競技で活躍している名車です。
弟のシティは、年式は古いもののワンオーナーで、走行距離も少なくフルノーマル。塗装が荒れ気味な所を除けば程度良好な個体でした。
軽量化と空力を洗練することで低燃費を狙ったコンセプトですが、おかげで実用性重視の車なのにペッタンコな車高、低い着座姿勢、軽さと安さ重視の簡素な内装(笑)。
腰高でロールの大きなノーマルサスは、加重移動を理解するのに打ってつけ。物足りなくなったら少し固めのダウンサスでも入れれば、抜群のコーナーリングマシンになって二度美味しく、元々が実用車なのでリアシートを倒せばそこそこ荷物も乗り、燃費が良くてレギュラーガスなのでロングドライブでも財布に優しい。
実にエントリーカーとして都合が良く、可愛がり方次第で長く楽しめる良い車です。
- 満足している点
- 最大の長所は意外なほどスポーティな所。
軽く、低重心なだけでこれほどスポーティになるんですね。
この特性は非常に重要で、腰高でふにゃふにゃのノーマルサスでも、1トンオーバーの車では恐いくらいの進入速度でコーナーに飛び込んで、あっさりクリアしやがります。
更に、足を固めてハイグリップタイヤを履けば、強力なコーナーリングマシンに大化けします。
スポーツ走行では、やはりコーナーリングが速いのが一番カッコイイ。
格上の車にストレートで離されても、連続する複合コーナーに進入して脱出するときにはもう追いついてる、なんてカッコイイですね。
真っ直ぐが速いのは、パワーのある車で床までアクセル踏んでれば誰でも速いけど、コーナーリングで速いのは技術ですもんね。
いや、直線をフルパワーで効率良く変速しながら走るのも技術だけど、それがコーナーリングほど難しい技術になるのは、0-400やドラッグレースみたいな突き抜けて専門特化した世界の話で、サーキットやストリートでは圧倒的に曲がる技術の方が高度です。
そしてこのGA2は、曲がる性能において凄い才能を秘めた、ある意味スーパーマシンです。ジムカーナ・シーンで最強軽戦闘機だったのは伊達じゃない。
実際に乗ってみれば、このペラペラでアンダーパワーで安い車が凄い武器を持っていることが判ると思います。
また、本来のコンセプトであった燃費の良さや取り回しのしやすさも、日常の足としては重要な長所ですね。
あと、車高が低いことと低重心であることは、高速道路などで比較的横風に影響を受けにくく、安全性向上にも一役買っています。
割とシンプルな構造で、愛車を自分で整備する経験を積むにも打ってつけです。
エンジンルームも比較的隙間に手が入る方で、整備性は良好です。
キャブ仕様の車なら更にシンプルで、中学校あたりの技術の授業の教材に使ってもいいのではないか?と思います。
壊れにくい車でもあります。
アンダーパワーな分、駆動系の耐久性に余裕があります。
よほど無理をしなければ致命的なトラブルは起きず、ギアやドラシャがイカれる前に、ガスケットやパッキンが経年劣化で寿命になるでしょう。
総合的に見て、1トン未満で税金も安く、保険も安く、燃費も安く、壊れないなど、維持費が非常に安く済む車です。
あと、あまり使うことは無いでしょうが、法的には乗車定員5名です。
- 不満な点
- エアコンを入れると、ガクッとパワーダウンします。
まるで一昔前の軽自動車のようです。
燃費優先でギア比が高めです。長距離を巡航するには都合が良いのですが、もっと細かく刻んでくれないと。確か、4速で1.000だったか、ややオーバードライブだったか…。
3速より上はスポーツ走行で使えません。ジムカーナなら2速までで間に合ってしまうのではないだろうか…。
現役で競技に使用されている方々はローギアードミッションを組んでるか、ファイナルを落としてるんですかね?
ハンドルがメーター視認性優先の偏芯ハンドルです。偏芯ゼロなら良いんですが、実用車だから仕方無い。偏芯は少なめですが、気になるなら社外品のハンドルに変えたほうが良いでしょう。
ペラペラで安っぽいかな。実際、安いんですが(笑)
所有する喜びは、判る人にしか判らないでしょうね。。。
短所とは違うけど、残念なことは、もうこんな車は二度と出ないであろうということ。
安全基準が引き上げられ、クラッシャブルゾーンを設け、車体が大型化していく昨今、1.3リッターで車重700キロ台なんて、量産車じゃ無理。
同級のライトウエイト車と言えば、ロータス・エリーゼみたいなオールアルミモノコックとか、新車のシティが5台も6台も、中古なら60台も70台も買えちゃうくらいお金が掛かってる車しかありません。
- デザイン
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