フィアット ムルティプラ 「もともと、日本で発売になった当初から、気...」のユーザーレビュー

もともと、日本で発売になった当初から、気...

2004.8.24

総評

もともと、日本で発売になった当初から、気になっていたクルマでした。
そのムルティプラの顔が、マイナーチェンジで変わると知って５月に家内とショー
ルームを訪ねました。

最初は単なる興味半分だったのです。これまで13年以上相棒を勤めた愛車も快調
でしかも６回目の車検を通したばかり。本気で買い替える気はありませんでした。
ＷＥＢ上のカタログで見た限り、そのデザインには強い魅力を感じたものの、ドア
にアームレストも無い安っぽい車と言ったイメージでした。

しかし、実物を見て驚きました。ドアにアームレストはありました。しかもドアの
上端（つまり窓の下端）に。
横３列に同サイズのシートを取り付けるには、約1.9mの全幅をもってしても充分
ではなかったのです。そこでドアトリム側面にアームレストを付けるのではなくて
ショルダーラインを思いっきり引き下げ、ドアの上端にちょっぴり平たいスペース
を設けてアームレストにしてしまったんですね。窓枠に肘を掛けて乗るスタイルを
肯定したんです。窓を開けても、ガラスは一番下までは降りないので、腕が車外に
出る恐れはありません。パッセンジャーが、ガラスに寄り気味に配置されるリスク
については、考えうる限りのエアバッグを標準装備することで回避しているように
見えます。このアームレストの思い切ったデザインによってムルティプラは横３列
の無理のないシート配置、観光バス並みのサイドウィンドウからの景色、そして、
楽な運転姿勢を一気に実現してしまったのです。
弱いんですよ。こう言うの・・・

この事実に気付いた時は、もはや購入する以外に無いほど気に入っていました。
欲しいクルマと出会ったのは、13年以上も昔、前車を見た時以来です。

そうは言っても、前車への思い入れもなかなか断ちがたく、悩んでいるうちに在庫
はみるみる消えて行き、決断した時には、入手可能なデュアルサンルーフ付は登録
済未使用車だけになっていました。でも良いんです。まさにぎりぎりで購入できた
クルマです。大事にしたいと思います。敢えて選んだデュアルサンルーフも、前後
とも全開にして高速道路を走っても、風の巻き込みが少ない優れものでした。
一般的にはミニバンとして分類されることが多いようですが、偽らざる印象を述べ
るなら６人乗車の

満足している点

とにかく楽しい。通勤も、行楽も、通り慣れたはずの道が全く違う風景に感じる。
十数年ぶりのマニュアルミッションだが、苦痛に感じるどころか快感。エンジンは
低回転から驚異的な粘りを発揮し、アイドリングあたりでクラッチを繋いでもノッ
キングなど起きない。多人数が乗り込んだ時は、少なくとも2,000回転は回してい
ないと、トルクが細くて加速しないが、その時々の状況に応じてアクセルワークや
シフトワークを加減しながら運転するのは、クルマを繰る悦びに他ならない。

一見取り回しが悪そうな広い全幅も、類い稀なデザインワークによって欠点を消さ
れている。スペックでは全幅が1.9m近くあることになっているが、実際のボディ
断面は前後に大きく絞り込まれており、ドアミラーあたりでの全幅は最大幅よりも
若干狭い。ミラーの出が少ないこともあって、運転時の車幅感覚は平面絞りの少な
い全幅1,750mm程度の国産車と大差無い。
インパネの中央に、モコモコと盛り上がったメーターナセルにも実は意味がある。
メーター頂点と運転席側Ａピラー根元のカーブ上端を左右端と見なして運転すれば
クルマは勝手に車線の中央を走行する。今までセンターメーターは大嫌いだったが
このクルマのセンターメーターは、肩の力を抜いてドライブする為に必要だ。

実際に購入して使い込んで行くと、変てこなデザインのそれぞれに意味深長なワケ
が隠されていて楽しい。
ドアを開けたまま、フロアに足を掛けて頭からホースで洗車しても、室内には水が
流れこまないルーフなんか泣かせますよ・・・

不満な点

絶対トルクはやはり心もとない。非力なエンジンを使い切って走るのも、ある意味
楽しいが、６人乗れるだけに、もう少しだけ下の回転数でトルクの余裕が欲しい。
過給器付きがあれば良いのに・・・
街乗りは兎も角、高速道路ではローギアードなミッションと重めの車重のためか、
燃費が伸びない。おとなしく100km/h程度に抑えて走っても、夏場は12km/L程度が
精一杯。平坦な道路では、もう少しハイギアードなオーバードライブが欲しい。
シートのコシなどは実に好みの設定だが、一旦リクライニング等させてしまうと、
再びドライビングポジションを決めるのが結構面倒。楽に運転できるポジションは
まさにピンポイントだ。テレスコがあれば、ドライビングポジションの許容範囲が
広がるのだが。
アイポイントの高さが気持ち良いので、責めたくは無いが、室内高は車高に比べて
かなり低め。（つまり床が高い）見た目の車高から、室内空間の縦の広がりを期待
すると裏切られる。
ま、これらは楽しいドライビングとの引き替えと思えば、別に腹も立たない。
唯一の不満らしい不満は、ドアやリヤゲートを閉める時のバシャンと言う安っぽい
音かな。目立つクルマだけに少し恥ずかしい。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

-

積載性

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燃費

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価格

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故障経験