意外と本格派です
実は、甘く見ていました。
VWビートル、BMWミニに続く欧州車のリバイバル企画であり、どうせフィアットパンダのプラットフォームを使っ
2009.2.7
- 総評
- 意外と本格派です
実は、甘く見ていました。
VWビートル、BMWミニに続く欧州車のリバイバル企画であり、どうせフィアットパンダのプラットフォームを使った安易な着せ替えだろうと。
そんな時、父親が突如購入したので、早速乗り回してみました。
驚きました。
以前より初代プント、ブラッビシモ、先代プントに接した経験から、フィアットの実力は理解していました。
走る道具であるクルマに求められる機能を、非常に限られたコストの中で達成しつつ、
あくまでドライバーが主人公であることをどんな場面でも崩さずに、クルマとドライバーの濃密な関係を味わうことの出来るクルマ達でした。
その濃密な関係は決してクルマ好きだけではなく、すべてのドライバーが味わえる種類のものであり、
それによって結果的に運転技術が向上して安全やエコなどに繋ったり、
運転の楽しさに開眼してクルマ好きが増えてくれるのではと思っています。
少々話を広げすぎました。
とにかくフィアットの底力を、改めて思い知らされた次第です。
外観に惹かれて飛びついても後悔しないかもしれません。
- 満足している点
- スタイリング
50年前のデザインを上手に現代訳しています。
動力性能
フィアットパンダの高性能版と同じもので、パワフルと言ってよいエンジン。
中央道下り談合坂の上り坂を、大人二名乗車でグイグイ加速します。
それでいて好燃費(12.5~16.3km/L)。
走行性能
シートの座面が高くて重心も高そうなのに、
カーブでのロールや加速やブレーキ時の沈み込みが押さえ込まれています。しかもごく自然に。
ステアリングのフィールが適度に伝わってくるので、
路面の状況やタイヤの状態がわかりやすく、安心して運転できます。
高速走行も安定性がすばらしいので、余裕でこなせます。
シングルクラッチの2ペダルMTであるロボタイズドMT(デュアロジック)は慣れると楽しい。
この種のロボタイズドMTの中では故障もなく、ほぼ完成の域に達していると思います。
日本車のルーズな変速やシフトショック解消に気を使ったATに慣れていると面食らうかも。
SPORTスイッチを押すとステアリングが重くアクセルの反応が鋭くなり、
ロボタイズドMTのATモード時の変速が引っ張り気味になるので、飛ばしたいときは有用です。
室内
機能とポップなデザインが両立した心地よい空間です。
見事なシート。
腰痛持ちですが、連続500km運転でも全く問題ありませんでした。
ドライビングポジションもぴったり決まります。
安全
カーテン、サイド、ニーエアバック、ESP(横滑り防止装置)、坂道発進補助ブレーキ、
急制動時ハザードランプ自動点灯等、2クラス上の日本車すら超えた安全装備が標準です。
さらにピュアな操縦性が安心感を高めます。
- 不満な点
- 乗り心地
初めは硬めでポンポン跳ねていましたが、走り込むにつれてしなやかさが出てきました。
欧州車は初期の硬さが取れるのに2~3万kmかかるとも言われていますが、
現時点(2千km)では良好と言えないので短所としました。
居住性
リヤシートは広いとは言えませんが、平均的な大人がちゃんと座れます。
リアシート自体の出来はよく、シートベルトも正しく装着できます。
フロントシートが背もたれしか倒れず、後席に乗り込みにくい。
トランクは外観通りで、4人乗車ではミニマムです。
白い革巻きステアリング
非常に汚れやすい。
パドルシフトがない。
シフトレバー自体はステアリングに近い位置にあるので操作しやすいとは言えますが、
やはりパドルにはかないません。
スポーツというグレードには装備されていますが、サスペンションが硬いし.....。
リアナンバープレートが走行時に揺れて音を立てる。
ナンバープレートとリアハッチの間にゴムを挿んで解消しました。
輸入元の対応
購入して車庫保管で3ヶ月程度過ぎたところ、
右フロントフェンダーと右Aピラー基部周辺の塗装が一部変色(白が茶色に)しました。
そこでディーラーにクレームを申し立てたところ、
輸入元は受け付けずにディーラーで対応するようにと言われたとのこと。
そのためディーラーが泣く泣く自腹で修理することになりました。
何か変です。
- デザイン
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- 走行性能
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験