フィアット 500 （ハッチバック） 「キュートな顔して元気に走る痛快コンパクト」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

キュートな顔して元気に走る痛快コンパクト

2021.10.29

年式

2008年3月〜モデル

総評

唯一無二の存在とはまさにこの500のこと。デザインや走りだけでなく、このサイズ感でしっかりブランドの認知度があり、「こだわって乗ってます」感があります。高速走行の安心感はさすが欧州のクルマです。

満足している点

インテリアもとにかくオシャレ。先進的な装備はほとんどなく、USBでさえも設定されていませんが、それがかえって今のクルマにはない味となって新鮮に映るかも。高級じゃないけど伊達という、イタリア車の魅力です。

不満な点

装備にオプションというのはほとんどなく、アリかナシかどちらかの設定。とくにラゲッジの使い勝手にも関わる後席の５：５分割可倒式タイプはトップグレードのみの設定なので、使いたい人は要チェックです。

デザイン

5

クラシックなチンクェチェントのイメージがそのまま現代に蘇った発明レベルのデザイン。クーペはもちろん、カブリオレが幌を折り畳んで走っている姿は誰が見ても頬がゆるんでしまう、究極の萌え系コンパクトです。

走行性能

5

キュートな見た目に騙されて、最初はあまりのギクシャクぶりにビックリする人多数。２ペダルMTのデュアロジックはクセが強い分、だんだんと呼吸を合わせて運転がスムーズになっていくのが他車にはない楽しさ。

乗り心地

3

悪くはないのですが、普通に走っていてもぽんぽんとよく弾むので、後席は天井に頭をぶつけないように注意が必要。でも高速道路でガッシリとした安定感があったり、ヤワなクルマでないことは座っているだけでわかります。

積載性

2

４人乗車時だと185Lなので、スポーツカーと同じくらいしかラゲッジ容量はありません。普段は２人乗りで後席を倒すと550Lに拡大し、SUV並みの容量になります。ただフルフラットにはならず、開口部は小さめです。

燃費

4

875ccのツインエアエンジンでWLTCモード19.2km/L、1.2L直４で18.0km/Lとなかなか優秀な燃費です。エコドライブしても走りの楽しさが削がれないのがいいところ。自然に燃費を抑えられるECOスイッチもついています。

価格

5

新車の車両本体価格で200万円から揃っているというのは嬉しい限り。ただ、もう何年も見た目がほとんど変わらないので、上ものがあれば中古車でも満足度は高いような気もします。豊富にある限定カラーが狙い目です。