ゴム製のタイミングベルトを使用している国産車では、10万キロ走行後には交換が必要とされる場合が多いと思います。フェラーリなどではもっと短い走行距離で交換しなくてはならないようです。

Question

ゴム製ではなく、金属のタイミングチェーンの車がありますが、この車だと交換は必要ないようです。
なぜ交換が必要なゴム製にするのでしょうか？ 金属だとアクセルレスポンスがよくないのでしょうか？
以前、金属チェーンの車両に乗っていましたが、特にエンジンフィーリングが良くないといった感じはありませんでした。

Answer 1

フェラーリＦ３５５やＦ３６０等は樹脂製コックドベルトで三万キロ程度で交換を強いられてました。
このタイプの場合は、ピストンにバルブリセスを設けないといけません。

しかし１９９０年頃に静音タイミングチェーンが発表されて２０００年頃になるとチェーンのコマが小さく切れる心配も無いサイレントチェーンが供給されるようになりました。

フェラーリは安易に新技術部品に飛び付かない事で有名だったのでＦ４３０迄は樹脂製コッグドベルトを使っていましたが、２００９年頃に開発されたフェラーリ４５８では直噴エンジンになったために気筒内の空気の流れ（スワール）に弊害がある他、高圧縮比化に対してもバルブリセスが問題になりました。

４５８のＦ１３６ＦＢエンジンはＮＡエンジンのために高圧縮比化によって馬力を稼ぐ必要があったので直噴機構で１２.5対１という高圧縮比を稼いでいます。
（４５８スペチアーレでは１４対１）

つまり、金属チェーンだとアクセルレスポンスが良いというよりも、アクセルレスポンスを向上させるには高圧縮比化が有効ですが、それを実現する為に直噴化をするわけです。

筒内のスワール向上と高圧縮比化の為にバルブリセスを設けなくとも良い様に金属チェーンを採用した訳です。

したがって４５８以降のフェラーリのバルブ駆動機構は金属チェーンになっています。

一般的に最近のサイレント金属チェーンは走行距離３０万キロ以上未交換でも大丈夫と言われていますが、私のフェラーリ４５８イタリアでも３２万キロを超えても全く問題がありませんのでタイミングチェーンは交換していません。

質問者からのお礼コメント

皆様からのご意見に基づき、ベストアンサーに選ばせていただきました。ご回答いただきありがとうございました。また、他の皆様もありがとうございました。参考になりました。

Answer 2

>今、タイミングベルトの事で困っている（不満を持っている）ユーザーがいると思えません。

なんてデタラメこいてる回答者がいますが、不満を持っているユーザーは数多くいます。
まあ触った事もない、当該回答者には解らない事でしょうが。

と回答すると「私は所有しています」などと返答してくるのでしょうがね。
ここでは何とでも言えますから。

Answer 3

自動車のカムシャフト駆動には当初はチェーンが多く使用されていました。
しかし当時のチェーンは作動音が大きく、切れの発生などのトラブルが出ていました。
時を同じくして技術的にベルトの剛性と長期耐久性が確保できるようになったので主流がベルト駆動となりました。

しかし近年チェーンの製造技術向上でまたタイミングチェーンが台頭してきたのが現在の状況です。

バイクでは以前、ホンダがカムギアトレーン（トレイン）という、チェーンの代わりに大小のギアを組み合わせて歯車でカムシャフトを回していた時期がありました。
しかし駆動抵抗の大きさや重さなどで現在ではタイミングチェーンに戻っています。

タイミングチェーンだけでなく、全てのパーツはその時代の技術で何が最良かは変わりますし、採用する技術者の考え方でも左右されます。

Answer 4

エンジンの設計思想かもしれませんね。長く乗るならタイミングベルトのほうがいいと聞いたことがあります。油漬けになってるから錆びることはないものの、チェーンでも伸びるのでチェーンアジャスターが伸びを吸収しきれなくなるとコマ飛びしバルブタイミングがずれるがため結局距離が延びれば交換を余儀なくされるようです。で、交換となるとタイミングベルトと比べてかなり面倒な作業になるみたいです。距離を乗らない、早めに車を売却するというならタイミングチェーンでなんら問題はないと思うのですが、長く大切に乗るというならタイミングベルトのほうが交換も楽だし、故に定期交換することでエンジンの保護の観点からもいいのでそう設計してるのかもですね。今はチェーンの性能もいいのでタイミングベルトと比べてアクセルレスポンスが悪いなんてことはないと思いますよ。

Answer 5

欧州系はチェーンからゴムに移行が始まっています。
おそらく金属チェーンも伸びるので金属の方が伸びた時が怖いのとレスポンの悪さにあると思います。

新しいウエェットベルトは500万キロでの交換なので金属チェーンよりも長持ちする事もありますね

ベルト交換って大掛かりなイメージですが、実際はタイヤ交換と大差ありません


伸びるのと違い切れるのは他の部品への影響が大きい
バイクに乗られている方はご存知ですが、あの金属チェーンも伸びたり切れたりします。

Answer 6

静粛性。
chi…様が仰られてる通りチェーンの品質がよくなり、最近の車はチェーンが多くなってきてます。

Answer 7

コスト、静寂性、重量、ピッチの自由度等の面でローラーチェーンより優れていたので広く使われていましたが、チェーンも技術の進歩により遜色無くなったので最近はチェーンを採用しているエンジンが増えています