デザインの美学○ユーロコンセプトの実用K
初代モデルを初めて見たときから、『この形、欧州車の何かに似ている・・・』と思いつつ、すっかりその事を忘れてお
2007.12.22
- 総評
- デザインの美学○ユーロコンセプトの実用K
初代モデルを初めて見たときから、『この形、欧州車の何かに似ている・・・』と思いつつ、すっかりその事を忘れておりましたが、この度タントが新型に移行し、改めて『何だったっケ?』と考え直してみて・・思い出しました。
タントの特徴的なデザイン・・・2005にコンセプトカーとして、デトロイトショーに出品された【VWマイクロバス】のデザインコンセプトでした。
余談ですが、このVWマイクロバスは結局2006年に発売される噂は有ったものの、どうやら環境問題から発売がお蔵入りになってしまっており、ショーでの反響が大きい車でしたので、きっと悔しい思いをされた方も少なからず居たことでしょう。
ちなみにVWマイクロバスは、現在、日本でも中古車人気が高い、あのオトボケ顔が特徴的な1950年代に初代が発売された、通称【VWバス:タイプⅡアーリーモデル】の後継にあたる筈だった位置付けの車で、その後、タイプⅡレイトバス⇒カラベル⇒ヴァナゴンと進化してきた車でした。
前置きが長くなりましたが、新型のタントはこの、幻の:マイクロバス:のスタンスを持ち合わせ、そのデザインを購入できる車として魅力ある一台です。
今や超激戦市場のKカーの中で、エンスー心を燻るこの新型タントの魅力に触れてみたいと思います。
- 満足している点
- 新型タントの魅力は
①助手席ドアを開け、リアのスライドドアをあけてやれば、つっかえ部分が無く、非常に大きな開口部が出来ます。
車体に制約が大きい軽自動車の乗り降り、積み下ろしのしやすさでは、クラストップと言い切ってもいいでしょう。
特に小さな子供などが乗るファミリー層には、子供の不慮のドア当てトラブルの回避策として、スライドドアは非常に有効です。
また日本の狭い駐車場事情にも、スライドドアはあっています。
②軽のミニバンタイプは、着座位置の高い、いわゆるワンボックス型<アトレーやバモス等>、2BOX型<ワゴンRやMOVE等>、がありますが、タントはどちらでもない独特のデザインで、屋根が高いが、比較的着座位置が低いデザインで、普通車のbBやキューブに似たパッケージング。
つまり、頭上空間が広く圧迫感が少ないので思いのほか軽のネガな狭さを感じにくい。
もちろん、その要因のひとつに、上述の総評にかいた、VWマイクロバスと同様のデザインのAピラー<フロントガラスとドアガラスの隙間の台形窓部分>が旨く圧迫感を軽減している事。
③レビューサンプルの660 Xは、ベースの660 Lに、オートエアコン、ABS(アンチロックブレーキ:EBD付)、ブレーキアシストが付くのに、136,000円の価格差<標準車両本体価格・121.8万円>はお買い得と思われる。
車のキャラクター考えればベストチョイスかも。
- 不満な点
- 初代は、タント⇒女性向け中心のファミリーカー、兄弟車のタント・カスタム⇒若年男性、新婚向けファミリーカー的な、デザインの住み分けが成されていたが、この度のモデチェンで、タントのターゲット層が更に万人向けっぽくなっており、兄弟車のタント・カスタムの位置付けが曖昧になってしまった。
メーカー的には、こちらが売れてくれれば問題ないと考えているかもしれないが、購入者心理としては、キメ細かいグレードコンセプト=顧客満足の向上、は当然で、やはりタント・カスタムの位置付けは、初代以上に確固たる差別化を図ってあげるべき。
また、初代も、新型もタントは平和的だが決して速そうな車、に見えないデザイン。
しかしながら、この個性的で実用性満点なデザインの、Kカーは非常に魅力でおそらく、激戦のKカー市場に従来型以上に一石を投じることでしょう。
コノクルマの魅力の総ては、このドアの機能と、国産離れした欧州デザインです。
輸入車好きの方の +1台としても如何でしょうか。
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