計本来の魅力「低燃費を低価格で!」
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このイース、コストパフォーマンスはスゲー高い!
ようやく投稿車種に「イース」がアップされたので、改めてレビ
2011.9.23
- 総評
- 計本来の魅力「低燃費を低価格で!」
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このイース、コストパフォーマンスはスゲー高い!
ようやく投稿車種に「イース」がアップされたので、改めてレビューさせていただく。
JC08モードで30km/L。
デミオのスカイアクティブも30㎞/Lとはいえ、JC08モードだと25㎞/Lまで落ちてしまう。あのプリウスさえ低燃費廉価グレードL以外は30.4、イースとほぼ変わない。イースいい。
意外だったのがタイヤ、145/80R13でくるのかと思ったら、155/65R14、(少しだが)走りも意識しているではないか。銘柄はYOKOHAMA ブルーアース、エコタイヤだったが、よくこの燃費を叩きだした!
そして価格、79.5万円から!広い後席と楽チンCVT。
ライバルになろうアルトでは、CVT仕様はアイドルストップ付かずに102.9万。勝負にならん。
低燃費のキモは3つ
1つはエンジンの燃料消費率の向上。
圧縮比を高め排気ガスを再循環させる。熱エネルギーをとことん運動エネルギーに変換する。シリンダー内の摩擦も軽減したという。
エコアイドルで止まる前に時速7㎞でエンジンを切ってしまうのには拘りを感じる。気になるバッテリー・セルモーターへの負担だが、強化適正化されているから心配無用とのこと。納得できるのなら安心して買っていいと思う。
1つは動力伝達系の効率化
元々効率の悪いCVTを徹底的に高効率化しMT以上にしたという。確かに発進加速はこれまでのNA軽CVTのかったるさなく、軽MTと同等の加速感だった。アクセルの踏みこみ量が少ないのが低燃費に役立ってるだろう。
1つは車体の軽量化。
新型ムーヴと同じ新型車台を使って車重は2WDで730㎏、オリジナルミラのCVT仕様と比べて50kgも軽く仕上げた。骨格のストレート化、高価な高張力鋼板の多用、低車高がそのキモ。重量増と伴う補強をしなくても丈夫にしたのだ。
さらに、エンジンルームの拡大による吸気温の低下、ボディの空気抵抗低減による高速走行時の燃費低下。リヤランプLED化による消費電力の低下、ベアリングも改善し車輪回転抵抗も低減したそうだ。
低価格のキモ
原材料のコストダウン第1号がこのイースだったはず。下請けメーカーの負担は甚大なものだろうが、競争力をつけないと未来がなくなる。
がんばれば、国産でもここまで安くできる。某メーカーは製造コスト低減のために日本で売る車さえ海外の工場での製造を始めてしまったが、対照的である。
ガンバレ日本産の車たち。
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- 満足している点
- 試乗で感じた長所
発進加速
加速にストレスが少なくなっている。軽量化とCVT・エンジンの高効率化によるたまものか。アクセルを踏み込まなくともすーっと車体が前に出る感じ。ムーヴやMRワゴンなどの他のNA軽CVTで感じたもどかしさが消えていた。やるねイース。
静粛性
エンジン音は思いのほか静か。窓を開けての走行もしてみたがエンジン音は聞こえにくい。エコアイドル発動前のアイドリング時、エンジン音が聞き取れず、わずかな振動で確認できたほどだった。
サスペンション
交差点の右左折でロールを確認した。スタビは省略されている感じだ。でも不安などなし。車高の低さもプラスに働いているのだろう。また、歩道を横切る時のショックもあるが角が丸められ悪くない。
右前方Aピラー死角
4度弱。狭い。ここの狭さが視界の肝。ここの死角が広い車はキケン。他のレビューで詳しく書かせてもらったが、ここを無視する者もいるが、いざという時ドキっとするかも。要注意だ。
ドアを閉める音
ミラが安っぽい音をしていただけに、期待はしていなかったが、これがなかなかイイ。
特に他のドアを開けていた状態での閉める音もイケていたのは予想外だった。
その他の長所
スーパーインテリジェント触媒。
ダイハツでも異端とされた才能を持つ技術者が編み出しだ、世界に誇れる技術だ。レアアースの価格が高騰する今、これらの使用量を劇的に減らし、しかも自己再生能力を持たせ、劣化を著しく防いだ、資源的にも、価格的にも、環境的にも優れたスゲー代物だ。しかも触媒が暖ったまる前の排気ガスはふつうかなり汚れるが、この触媒はエンジン始動時から十分に働くという。ヒョーロンカたちも、もっとこういう事項を取り上げて紹介していってほしい。
ボディ形状改善
先代にあった、足の出し入れをよくするためにドア枠を削ったり、居住性を上げるためにトンネルハウスを削ったりするという愚挙がなくなりボディがまともになっている。ボディを軽く強くするために有効な方法だろう。さらに、ホイールベースを短縮し、フロントオーバーハングを延ばしたことも、上記した燃費改善だけでなく、衝突安全性を高め、鼻ペチャだったフロントデザインに豊かな曲面ももたらした。
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- 不満な点
- 試乗で感じた短所
ヘッドレストの向き。
高さは十分だが向きが寝過ぎているので、いざという時ムチうちになるぞ。
後席には最上級グレードでもヘッドレストはつかない。私は後席に人を乗せないので、コストを他に回すという意味でむしろ長所になるが、5ドアでもあるし、後席に人を乗せる方が一般的だろう。オプション装着可ならいい。
なかなか発動しないエコアイドル
いくらエンジンが冷えている状態からの走行とはいえ、15分の試乗でエコアイドルが発動しないのは残念だった。毎日チョイ乗りしかしないユーザーだったらその良さを享受できなくなるぞ。
燃費
エコアイドルが発動しなかったからなのか16.1㎞/L、回生ブレーキまでついているのにこの値はちょっと・・・数字だけ見るとやはり燃費偽装のダイハツか~と幻滅したくなったのだが、試乗コースは時間的に1/3は渋滞しており、それを考慮すればがんばった方だろう。確かにこの状況では私のミラバンMTでも14㎞/Lくらいしか出させなさそうに思った。ここはモーター発進のできるHVにアドバンテージがあろう。
その他の短所
安全装備が不十分
VSCが最高グレードにしかつけられない。
カーテンシールドエアバッグは設定すらない。
まだ燃費より快適性を優先されている
個人的にはMTを設定してほしかった。できればドアも。そうすれば、さらに実燃費は向上するはず。
最低回転半径
4.4m、これは幅広タイヤを使ったこととのトレードオフでしょうがないのだろうが、せっかくなら、オリジナルミラ並みの4.2mのほうがいざという時便利だろう。
名前
エッセの後継のはずなのに、なぜに「ミラ」の名前をつける? ダイハツは姿の全く違う形でも背の低い方から順にミラ、ムーヴ、タントを名前につけようとしているが、名前名前から姿を浮かにくくなり、いかがなものかと思う。
おまけ
かなり心に刺さったイース、わが愛車ミラバンを査定してもらった。
結果・・・・
「値段は付きません」
が~ん。
{きれいに乗っているけどいじりすぎましたね。}
が~ん。
シリコンを塗り防音塗料を吹き付けまくった下周りやファイヤーボード。
買い取りを考えずに行った数々の所業のしっぺがえしか・・・・
う~んどうするか・・・・
いずれにせよ、えらく性能対価格の競争力のある車が出たものだ。この衝撃、初代ワゴンR登場時以来だ。
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