ダイハツ ミラ 「再レビュー：ダイハツ ミラ TRターボ(L700S)」のユーザーレビュー

再レビュー：ダイハツ ミラ TRターボ(L700S)

2021.9.10

総評

所有し始めて4年、9万kmを共にしての感想です。

極端に球数が減ってしまった為、なかなか人にも勧められる車ではなくなってしまいましたが、本当によくできた車だと思います。

4年間所有して、ほとんど毎日乗ってますが未だに乗るのが楽しくてしょうがないほど。

乗り換えたいと思う車がなかなか思いつきません。

満足している点

4年経っても乗るたびにワクワクさせてくれるものがあるところ。

今となっては珍しい背の低いハッチバックボディに3ドアの4シーター乗用(5ナンバー)で、ターボエンジン、5速マニュアルというパッケージング。

車体もL700系のミラ自体がいよいよ街でも見かける事が少なくなってきました。
そんな中でも新車当時からあまり数が出ていなくて希少車だったTRターボ、FF、純正5速マニュアル。

低中速からトルクフルで鋭い加速がとても魅力的で、専用の内外装が見た目にも楽しい、とにかく存在そのものがワクワクさせてくれるところがお気に入り。

それでいて基本的にミラという実用性の高い軽ハッチがベースなので、毎日気兼ねなく乗り回せる気軽なデイリードリブン。
22年も前の車なのに、現代の軽ターボと遜色ない燃費の良さにも満足しています。

不満な点

さすがに23年前の設計という事もあり、オーディオ裏のスペースがだいぶシビアで、新しめの2DINナビを装着しようと思うとちょっと難儀します。

また、純正シートは乗り心地とホールド性のバランスが取れた良いモノなだけに、着座位置の高さがとても不満。
ストリートユースではバケットに交換するまでも無いほど出来の良いシートなだけにとても残念なところです。

最大の不満点はNA比でファイナルギヤがローギヤード化されたターボ専用のギヤレシオにされており、何故動力性能に余裕があるのにこんな事をしてしまったのか？と疑問でしかありません。
街乗りでも1速、2速がすぐ吹けきってしまうし、高速ともなると5速、100キロ巡航で4100rpmも回ってしまうので長距離を走る際は燃費面で不利。
何も考えず、頭を真っ白にしてフル加速させれば強烈なダッシュを味わえるので、高速道路への合流加速などでは軽自動車ではありえないほど一瞬で巡航速度に乗ってしまうのですが、同時に巡航回転数の高さに閉口させられます。
決して各ギヤがクロスレシオになっているわけでもなく、何が目的なのかただひたすら不思議です。

デザイン

4

現代の軽自動車には無い、ボリュームのあるショルダーラインがお気に入り。
フロントフェンダーからテールランプ上端に向かって一段外に膨らんだデザインは室内空間至上主義の現行の家電製品のような軽には絶対に無いモノ。

また、TR/CRターボ専用の派手なエアロバンパーも標準グレードのNAミラとはガラリと印象を変えてくれます。

低いフロントノーズは車高を下げると異様なほど薄っぺらいフォルムに見えて、ずんぐりした形や食パンみたいな形の車で溢れた現代の路上ではひときわ映えます。

走行性能

5

低中速トルクを太らせたEF-DETエンジンに740kgの軽量ボディ、小気味良い5速マニュアルで独自の世界観があります。
JBエンジンのように回せば回すほど…といった感じではなく、3000〜5000rpmあたりの機敏にブーストが立ち上がる回転域で走らせるのがこの上なく愉しい。

街乗りではトルクが有り余るようなフィーリングで、2000rpmも回せば十分。
そこからひとたび踏み込んで3000rpmを超えると、強烈な加速を味わえます。

乗り心地

3

納車時から硬めの車高調が入っている為サスに関しては割愛。
静粛性はこの時代の軽自動車としてはまぁまぁ良いほうではないでしょうか。
ロードノイズや風切り音はそれなりに入ってきます。

積載性

3

リアシートを使ってもスーパーで買い溜めした食料品くらいならトランクに積み込めます。
リアシートに人を乗せない時は、3ドアでドアが長いので運転席後ろの隙間からリアシート足元に買い物袋等を放り込むと、ある程度荷物もホールドされて便利。

燃費

5

これまで180回の給油の平均値は17.14km/L。
最低値が11.32、最高値が23.09でした。

価格

1

もはや球数が少なすぎて中古車相場なんてあって無いようなものですが、だいたい50万円台から80万円くらい。
年式や新車時価格を考慮するとかなり高値です。

故障経験

前回のレビュー時は消耗品以外は完全にゼロでしたが、あの後ついにエンジンオイル漏れが発生するようになりました。
修理するたび次から次に違う箇所から漏れてくるイタチごっこ状態ですが、いずれもにじみ程度のレベルなので長い付き合いで少しずつ楽しみながら直していこうと思います。