今さらですがロータリーエンジンの燃費について疑問に思っている事を教えてください。

Question

13B(654X2ローター)と2000ccレシプロエンジンを比べるとクランクシャフト(ロータリーはエキセントリックシャフト)１回転当りの排気量がロータリーは約1300ccかたやレシプロは約1000cc。
これでは燃費も悪くなりますよね。(それだけでは無いのですけど・・・・)
ロータリーも3回爆発する間にエキセントリックシャフト3回転から4回転くらいにならないでしょうか。
低回転トルク落ちこむからダメなのでしょうか・・・・・・
落ち込んだトルクを取り戻すのに16Xみたいに1ローター当りの排気量を上げてその分エキセントリックシャフト5回転させるとか・・・・
それも無理なのでしょうか。

詳しい方ご教授ください。

Answer 1

＞ロータリーも3回爆発する間にエキセントリックシャフト3回転から4回転くらいにならないでしょうか。

之は出来ません。このロータリーはバンケルロータリーと言って、機構上エピトロコイド曲線を作り出さないと、エンジン其の物が成り立たない構造で、ローター形状も三角形に成ります。

＞落ち込んだトルクを取り戻すのに16Xみたいに1ローター当りの排気量を上げてその分エキセントリックシャフト5回転させるとか・・・・
それも無理なのでしょうか。

この件も勘違いされています。抑々バンケル・ロータリー（M社・ロータリー）はエピトロコイド曲線を作り出す為に、エンジン内部にローター一回転に対して、エキセントリック・シヤフト３回転すると言う機構のミッション構造を持っているので、通常のトランス・ミッションと同じ様に回転数が三倍に上がれば、その時点で発生トルクは１/３に下がってしまう（登り坂をローギヤで走る事は出来てもトップギヤでは走れないのと同じ事）のです・由って考えていられる事は逆で５回転もさせると、更にトルクは下がってしまうのです。

誰しもが一番勘違いされている事が、ロータリー・エンジンは高回転が取れると言う事ですが、実は之が大きな間違いでレシプロ・エンジン（同馬力の場合）由り回転数が絶対高く取れないのです。事実上・例えばエンジンが6000ＲＰＭでも、実際のローター回転数は１/３の２０００ＲＰＭ（エンジン構造自体の回転数）しか回っていません。どの様な事をしても現在の各材質＆技術では物理的に無理なんです・シールが焼き切れてしまいます。

ローター・ハウジングがどの様な形状をしているか?ご存知と思いますが、ローター・アペックス・シールが擦れて動く距離は、通常レシプロ・エンジンの三倍位の距離が有るので、回転数を上げると通常言われるピストン・スピードと言うものが、物理的に限界を超えてしまうんです。回転数を上げる為には、ローター・ハウジング外径を小さくすれば、アペックス・シール（レシプロのピストン・リング）が擦れる距離は短く出来ますが、エキセン・トリック・シヤフトまでの作用距離も短くなるので、其の分トルクは下がると言う、最悪の構造を持ったエンジンなんです。

他の方が言われる＞ロータリーは膨張行程が吸気行程より1.5倍長く・・・・・
燃焼室構造が円周状に長く、其の膨張力は円周状の回転方向では少なく、軸中心（エキセントリック・シヤフト）に向けての作動力の方が大きく、ロータリー・エンジンと言う回転方向での作動力は弱いのです。

尚且つ、高回転に伴ってローター＆アペックス・シール等は、真円では無いトロコイド曲線と言う、偏芯運動を伴った重量全体が円心力に由って外部に投げ出され、レシプロとは違った非常に大きな擦動抵抗が増え、想像も出来ない機械損失が出て来るので、燃費効率がどうの？と、言った様な事は問題外のエンジンです。ですから、バンケル由り製作権利を買い取ったＭ社以外の多くのメーカーは最初から製作をしないのです。

じっくりと、考えてみて下さい。

Answer 2

ローターとエキセントリックシャフトは、物理的にはくっついていないのですが、力学的（？）にはくっついてます。このため1燃焼（1爆発）する度にそのエネルギーを取り出すべく1回転します。これはローターが1回転というわけではなく、ローターが1偏振してセキセンも1回転1回転、つまりレシプロだとピストンが1往復したら、クランクシャフトが1回転するのと同じです。マツダのローターはおむすび3角なのでローター1回転で3燃焼。4角のローターもあってこれならローター1回転で4燃焼になります。

ロータリーは状況によっては決して燃費は悪くありません。REの燃費の悪さは、吸気バルブが無いため低回転時のガソリンの気化が上手くできないのです。気化が出来ないとガソリンも燃えず、このため低回転時にはそれを補うためにガソリンをバンバン流し込み、排気行程でエアポンプで空気を送り込んで再燃焼させます。それと燃焼室のS/V比が極めて悪いバスタブ式の燃焼室です。こんな燃焼室形状は昭和50年代に廃れて亡くなってます。

とはいえ3000rpm以上の世界だとレシプロと互換かそれ以上ですよ。ロータリーは膨張行程が吸気行程より1.5倍長く、いわばデミオやプリウスみたいなミラーサイクルエンジンかアトキンソンサイクルエンジンと同様の性質があるからです。