アウディ A8 「アウディブランドのフラッグシップセダン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
5
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
3
燃費
3
価格
2

アウディブランドのフラッグシップセダン

2022.1.17

年式
2018年10月〜モデル
総評
アウディブランドのトップランクに位置するA8だが、この先は電気自動車であるe-tronにとって代わられるのかもしれない。すでに4つの電気自動車向けプラットフォームにより複数の車種を販売すると公言しているだけに、他ブランド同様、フルサイズの内燃機関セダンは今のうちに体験しておくべきだ。
満足している点
自動化レベル3技術を搭載した世界初のモデルになるかと前評判の高かったA8だが、実際は法施行との絡みなどもあり、ホンダ「レジェンド」が世界初になった。それでもA8の先進安全技術が織りなす制御技術はすばらしい。とくにHMIはアウディが長年研究を重ねているテーマだけあって、ドライバー視点からよく考えられている。
不満な点
運転席からの見切りがやや悪い。これは試乗してみて意外な一面だった。ボディが大きいので少しでもそう感じてしまうと不便を感じてしまう。BMWの7シリーズやメルセデス・ベンツSクラスでは、いずれもボディサイズを感じさせない取り回しの良さがあるだけに少し、残念だった。
デザイン

5

オーソドックスな3ボックスセダンに分類されるが、細部にわたり新しいギミックが採り入れられている。横長デザインのグリル内にはLiDARとミリ波レーダーを収めつつ、それを目立たせることなく配置したり、ボディサイズにはキャラクターラインで躍動感を表現。リヤコンビランプには横に伸びるLEDライトを埋め込みワイド感を強調しつつ被視認性も向上させた。
走行性能

4

A8 55 TFSI quattro はV型6気筒3.0lターボを搭載する。5170×1945×1470㎜の立派なボディと、2020kgの車両重量により俊敏に走るとはいかないものの、急な山道から高速道路まで不足なく走る。後輪操舵機能であるダイナミックオールホイールステアリング装着車の場合は、最小回転半径は5.3mと国産コンパクトカー並だ。
乗り心地

4

エアサスペンションを装着すること、車両重量がかさむことなどから、ゆったりとした乗り心地だ。これに小回り性能を向上させる後輪操舵機能が加わるが、同じく後輪操舵機能が加わるメルセデス・ベンツSクラスのような俊敏な走りは提供しない。あくまでもゆったりとした乗り心地を確保するため直進安定性を高める役割として使われている。
積載性

3

深さ、容量ともに十分。ボディサイズが大きくても昨今のセダンにはトランク容量が足りないモデルもあるなかA8は十分な積載量を誇り、トランクスルー機構も備える。また、左右壁面の張り出しがないので大きめの荷物であっても収めやすい。ここも利点だ。
燃費

3

48Vマイルドハイブリッドシステムとの組み合わせによりWLTC値では9.7㎞/lを示す。大柄なボディであること、駆動方式は4WD方式であることなどを差し引いても、若干悪い数値だ。ただ、アウディに限らず欧州メーカーの各モデルは実環境での燃費数値が良い傾向にある。空力性能に優れるアウディの場合、高速域での燃費数値には期待がもてる。
価格

2

1151万円からスタートし、トップモデルのS8では2010万円まで跳ね上がる。車格相応といえばそれまでだが、大きなボディでパワフルなエンジンを搭載したモデルが高額車になる時代はそろそろ終わりを迎える。たとえばe-tron GT quattroなどの電気自動車の時代になるとバッテリー搭載量や先進安全技術の内容によって価格は左右されるからだ。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
アウディ A8 新型・現行モデル

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