アウディ A6 （セダン） 「乗れば乗るほど、徹頭徹尾大人の感性で造ら...」のユーザーレビュー

乗れば乗るほど、徹頭徹尾大人の感性で造ら...

2003.7.7

総評

乗れば乗るほど、徹頭徹尾大人の感性で造られたことを感じるようになった。"Less is more."を地で行くようなデザインに、工芸美を感じずにはいられない。個人的にはアンダーボディやバンパー同色は、日本で売るならもう少し拡充適用したほうがいいように思います。結構受ける印象が変わるように思う。性能的には素人が普通に乗る限り、ほとんど死角らしき点は見い出せない。でも万人に薦められるかといえば、難しいです。好き嫌いがはっきりする、八方美人ではない硬派な車なのかもしれません。そんな哲学が、21世紀では一体どういった方向性でモデルチェンジされるんだろう。興味あるところではあります。

満足している点

アウディ独特の世界が外観・内装ともに明確に確立されている。コンソールなど非常に整理されていて理知的だけれども、どこかしっとりしているのがなんとも不思議である。好き嫌いはっきり分かれるだろうが、B&O系デザインが好きな人なら思わずニヤけるような雰囲気がある。2.7Tは多分日本の道路事情だと、普通の人ならなんの不足も無いはず。３Lと乗り比べると、バンク角60度のアドバンテージを確実に感じられる。回転のがさつさが殆ど無く、踏めば底なしにトルクが湧いてくるし、横風が吹こうが雨だろうが、矢のように突き進む高速性能には笑ってしまう。直進コースならば本当に“どこ吹く風”状態です。AMGなどの尋常じゃないレベルの性能までは求めない人であれば、充分すぎるスペックではないでしょうか。スポーツサスは街中のツギハギ路面ではさすがに硬さを感じることもありますが、レカロシートは抜群です。適度なエンジン音を微かに耳にしながら空気を切り裂く高速走行は、痛快の一言に尽きる。

不満な点

せっかく社名がアウディ（聴く、のラテン語と聞きました）なのに、オーディオ関連の選択が日本向けには甘いと思う。ナビがDVDなのはしょうがないと思うけど、アンプやスピーカーにもう少し力を入れてもいいような……。唯一プレミアムな感じを受けなかった点です。エンジン等は粛々と仕事をするといった感じで、B○Wのような官能性は、メカニカル的にはないかもしれない……。ただし黒子に徹して終始リスクの低い安楽な移動（セル○オのような魔法の絨毯的なもの≒退屈？では決してないです）を提供してはくれるので、長距離でも疲労感を感じる事は殆どない（赤色灯のストレスを除く）。移動とはなんぞや、の定義づけが違うのでしょうね。あと環境を考えれば、少なくとも80キロくらいはダイエットした方がいいんだろうなあ。意外にアルミ使用箇所は少なく、ラインナップ中ではヘビー級なのです。カーブの連続する行程では、頭がもう少し軽ければ、との思いが過ぎる事も有り。無論、普通のペースで他の車に後続して走る程度なら問題ないレベルなのですが。

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験