前輪駆動車部門:1 – ホンダ・シビック・タイプR – 7:39:691
ここからは、前輪駆動車(FF)の最速の座をかけて熾烈な競争を繰り広げたマシンを紹介していこう。
【画像】ニュルFF・四駆最速モデル【ホンダ・シビック・タイプR、ルノー・メガーヌRSトロフィーR、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJを写真で見る】 全97枚
過去10年間に発売されたシビック・タイプRはすべて、ニュルブルクリンクの前輪駆動車の記録を保持してきた。FL5世代の最新モデルは、ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2コネクト・タイヤを装着し、ルノー・メガーヌRSトロフィーRを王座から追い落とした。
2 – ルノー・メガーヌRSトロフィーR – 7:40:10
ホンダと熱いバトルを繰り広げたことで知られるルノーのホットハッチ。トロフィーRというのは、メガーヌRS 300トロフィーの1.8Lターボ・ユニットを搭載した限定モデルだ。2019年4月、一般公開される前にニュルブルクリンクで前輪駆動車としての王座を獲得した。ベースとなった “スタンダード” モデルよりも130kgの軽量化、エアロダイナミクスの調整、アクスルコンポーネントの手直しによって栄光を手にした。
3 – ホンダ・シビック・タイプR – 7:43:80
ホンダは、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツSが前世代のシビック・タイプRから奪っていった前輪駆動車の記録を、ニューモデルによって奪い返した。最高出力は320psで、ゴルフや先代タイプRを約10ps上回っている。
4 – フォルクスワーゲン・ゴルフGTIクラブスポーツS – 7:47:19
フォルクスワーゲンのゴルフGTIクラブスポーツSは、2016年5月に7分49秒21を記録。同年12月にはさらに2秒以上短縮し、ラップレコードを2度更新した。どちらの記録も、フォルクスワーゲンのテストドライバーであるベンジャミン・ロイヒター氏が樹立した。
5 – ホンダ・シビック・タイプR – 7:50:63
FK2シビック・タイプRは、2015年にルノー・メガーヌRS 275トロフィーRから王座を奪い取った後、ラップレコードを保持していた。2015年のジュネーブ・モーターショーでは、ターボチャージャーを搭載した初のタイプRとして発表されたが、最高出力は310psに向上し、0-100km/h加速タイムは5.7秒に短縮されている。また、この世代の生産終了を記念して、英国では100台限定の「ブラック・エディション」仕様も用意された。ただし、ニュルブルクリンクを走破した車両はノーマルの仕様である。
6 – ルノー・メガーヌRS 275トロフィーR – 7:54:36
ルノーは2014年、メガーヌRS 275トロフィーRという洒落たネーミングのモデルで、スペインのセアトから前輪駆動車の記録を奪った。通常のトロフィーをベースにした限定モデルで、ニュル最速を目指して設計されている。そのため、ルノーは通常よりも薄いガラス、カーボンファイバー製ボンネット、軽量フロントシート、リアワイパーとリアシートの省略によって130kgの軽量化を実現した。そうした努力の結果、ケータハムR500スーパーライトを上回る速さでノルドシュライフェを完走するハッチバックが誕生した。
四輪駆動車部門:1 – ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ – 6:44:97
ここからは四輪駆動車の最速記録を更新したマシンを紹介しよう。
ランボルギーニは、瞬時にトルクを伝達する電動パワートレインは記録更新に必要ないことを証明してみせた。四輪駆動・自然吸気のアヴェンタドールSVJは、ウラカン・ペルフォルマンテから発展させた巧みなエアロ・アップグレードにより、6分44秒97という驚異的なタイムを叩き出し、ニオEP9を王座から引きずり降ろした。
2 – ニオEP9 – 6:45:90
1回目の挑戦ではアヴェンタドールSJと日産GT-Rニスモに挟まれて4位につけたが、2回目の挑戦では四輪駆動車におけるトップの座を獲得。しかし、アヴェンタドールSVJの記録更新により銀メダルに落ち着いた。4基の内蔵電気モーターで四輪を駆動し、総出力は1380ps。この挑戦のために使用された特注タイヤが理由で、本来なら2位につくはずだった市販車ランキングから外れている。
3 – ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ – 6:52:01
ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテは、ニオEP9が2回目の記録走行に挑む前に四輪駆動車のトップに君臨していた。シビック・タイプRの前輪駆動車記録には50秒以上の差をつけている。現在、四輪駆動車部門では総合3位だ。
4 – ポルシェ918スパイダー – 6:57:00
ポルシェ918スパイダーの四輪駆動車ニュルブルクリンク・チャンプの座は、EP9、そして2台のランボルギーニに追い上げられて幕を閉じた。初めて記録を樹立した2012年当時、サーキット走行に適したヴァイザッハ・パッケージとロードタイヤを装着しただけで、過剰なものはほとんど身につけていなかった。
5 – ランボルギーニ・アヴェンタドールSV – 6:59:73
ランボルギーニ・アヴェンタドールSVの最高速度は、300km/h強しか出せなかった弟分のウラカン・ペルフォルマンテよりもはるかに速い325km/hを記録したが、最終的には車体のアジリティが勝敗を分けたようだ。
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