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【ID.3と近い運転体験】フォルクスワーゲン・ゴルフ(6) 現在と未来 長期テスト

掲載 更新 5
【ID.3と近い運転体験】フォルクスワーゲン・ゴルフ(6) 現在と未来 長期テスト

積算4330km VWの現在と未来

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)

【画像】最新 8代目フォルクスワーゲン・ゴルフ 純EVのハッチバックのID.3と比較 全74枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


先日、筆者はフォルクスワーゲン・ゴルフに代わるような、新しいフォルクスワーゲンへ乗る機会があった。純EVのID.3だ。フォルクスワーゲン製ハッチバックの、現在と未来、といった関係ともいえるだろう。

自動車が突入している電動化の流れは、混沌としている。2021年では、ガソリン車もハイブリッド車も、電気自動車も購入できる。フォルクスワーゲンのファミリー・ハッチバックとして優れているのは、ゴルフだろうか、ID.3だろうか。

ライバルモデルの中には、複数のパワートレインを用意するモデルもある。プジョー208は、内燃エンジン版と純EV版が選べるようになっている。

フォルクスワーゲンは純EV専用のプラットフォームを開発し、ID.というサブブランドを立ち上げ、モデルレンジの拡大に注力している。技術開発で得た内容を、より効果的に展開できると考えている。

8代目ゴルフとID.3を並べてみると、プロポーションが明確に異なる。ご存知の通り、ID.3ではバッテリーがフロアに敷かれ、ホイールはボディの四隅にレイアウトされている。ボンネットは短くグラスエリアは広い。

しかし全体的なフォルムを除くと、ボディサイズや存在感、クリーンなデザイン処理などはフォルクスワーゲンらしいし、2台で共通していることもわかる。

2台で共有する運転のフィーリング

ID.3の車内は、見かけ以上に広い。フロントに搭載されるエンジンから開放され、レイアウトの自由度が高くなるためだ。

ダッシュボードは、8代目ゴルフと同様にシンプル化されていて、デジタルモニターを中心に構成されている。実務的な造形だが、わずかにエモーショナルな処理も施されている。未来を強要されている印象もない。

さらに、筆者が8代目ゴルフからID.3へ乗り換えて1番強く感じたことは、運転のフィーリングが2台で非常に似ているということ。もちろん、純EVのID.3の方が静かだ。でもゴルフのeTSIも改良が施され、巡航速度では充分に大人しい。

ID.3は電気モーターの特性から、スムーズでレスポンスが良い。回生ブレーキの効きの強さで、運転スタイルが変化する点も特長だ。しかしそれ以上に、加速感や操縦性、質感といった走りの印象を左右する部分が似ている。

給油か充電をするまで、ゴルフとID.3で得られる体験は、かなり共有していると思う。感じられる違いよりも多い。

フォルクスワーゲンが初めて量産する純EVとして、ゲームチェンジャーと呼べるほどの技術的飛躍を感じられない、という批判的な意見もある。しかし裏を返せば、それはID.3の強みかもしれない。

過去に戻ったような印象はない

見た目ややドライブトレインが異なっても、フォルクスワーゲンというキャラクターは変わらない。ID.3のデザインは目新しく、パワートレインもプラットフォームも新開発だ。でも、ブランドらしいハッチバックの個性も備わっている。

そしてそれは、最新の8代目ゴルフにも反映している。ID.3の後にゴルフへ乗り換えても、過去に戻ったような印象は受けなかった。

どちらが好きかと聞かれれば、車内空間によりゆとりがあるID.3がわずかに勝る。しかし、どちらを選ぶかは、最終的にはどちらのドライブトレインが必要な状況に適しているかに依存するだろう。

2台とも、優れたフォルクスワーゲンだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

静かで落ち着いている:ゴルフは純EVではないが、1.5 eTSIも非常に上質。

気に入らないトコロ

バックカメラ:試乗車のゴルフにはバックカメラがない。ID.3に付いているのを体験して、その便利さに改めて気付かされた。

テスト車について

モデル名:フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI ライフDSG(英国仕様)
新車価格:2万6455ポンド(380万円)
テスト車の価格:3万3830ポンド(487万円)

テストの記録

燃費:16.7km/L
故障:なし
出費:なし

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