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【詳細データテスト】レンジローバー・イヴォーク 重さを感じない乗り味 常用域では上品でパワフル

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【詳細データテスト】レンジローバー・イヴォーク 重さを感じない乗り味 常用域では上品でパワフル

はじめに

2018年も終わりが近づいた頃にデビューしたレンジローバーの2代目イヴォークは、それ以降も慌ただしくバージョン追加を行なってきた。2019年春にはRDE2排ガス規制に適合した新型ディーゼルエンジンを投入し、2020年夏に今回テストするプラグインハイブリッド(PHEV)のP300eが発表されている。

【画像】レンジローバー・イヴォークとライバル 全15枚

その直後、2021年モデルへの更新では前者でアップデートを実施。インフォテインメントシステムやアクティブセーフティシステムを刷新し、最上位グレードのオートバイオグラフィーを新設している。

L551世代のイヴォークは、これまでどのバリエーションもロードテストに諮っていないので、かなり走り込んだ。それ以前にわかっていたのは、ライバルたるプレミアムブランドのコンパクトSUVたちを決定的に蹴散らした、比較テストでの結果だ。そのときのテスト車は、デビュー直後のディーゼル仕様だった。

しかし、今回のPHEV仕様の結果は、このクルマにかかる責任の重大さを考えれば、これまでのどのバージョンよりも重要だといえる。かなりの販売台数を稼がなければ、欧州のあまりにも厳しいメーカー単位のCO2排出量規制をクリアし、EUからジャガーランドローバー(JLR)に多額の制裁金が課せられるのを回避できないからだ。

ランドローバーによれば、このクルマはさらにリファインされたイヴォークだ。より運転しやすく、先進的で、サステイナブルで、上質なのだという。それだけでなく、先代よりずっと性能が高いともされている。

現行モデルでプラットフォームが刷新されているが、そのパッケージングの巧みさがPHEVモデルで余すところなく明らかになろうとしている。PHEVとしてみても、競合する多くの電動化技術を備えたコンパクトSUVの及ばないものを提供してくれる。詳しくは、順を追って説明していこう。

意匠と技術 ★★★★★★★★★☆

エクステリアは、先代よりもむしろ突出したところが少なく、より洗練されたラインやデザイン要素と、目を引くディテールを備えている。それでも、おそらく基本的なボリュームや各部の角度、プロポーションは見慣れたもので、少なくともわれわれの目には、今回もスター性のある魅力的なクルマに映る。

新型イヴォークの主なサイズは、先代と5mmと違わない。プラットフォームはプレミアム・トランスバース・アーキテクチャーと銘打たれたもの。スティール素材が主体で、先代のD8プラットフォームをベースに開発されたが、48Vマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッド、さらにはフルEVにまで対応できるよう再設計されている。いずれ、それらすべてがイヴォークのラインナップに加わることだろう。

エンジンは直列ユニットをフロントに横置きし、ほとんどの仕様ではクラッチ式のアクティブ・ドライブラインこと四輪駆動システムと、トルクコンバーター式ATを搭載。ただし、163psのディーゼルユニットを積むエントリーモデルのD165は、現時点で唯一、前輪駆動のMT仕様だ。

2019年のエンジンラインナップ変更で、ディーゼルは240ps版が廃止され、163~204ps、ガソリンは200/249/300psとなった。それらは全車とも48Vマイルドハイブリッド仕様で、効率を大幅に高める電装系が備わる。

これに加わったのが、今回のP300eだ。インジニウムの新機種である1.5L直3ガソリンターボにアイシン製8速ATとベルト駆動のスターター/ジェネレーターモーターをフロントに、108psの交流同期モーターを左右後輪の間に搭載し、前後輪それぞれを駆動する。システムとしての最高出力は308ps、最大トルクは55.0kg-mだ。

駆動用のリチウムイオンバッテリーはグロス15kWhで、競合するPHEVの多くより大容量。57Lのガソリンタンクと前後に並べて後席下に配置されるので、荷室容量には影響しない。このサイズのクルマとしては、きれいに収められている。

アダプティブダンパーは、ほとんどのグレードでオプションとして設定。その数少ない例外が今回のP300eで、パッシブダンパーのみとなっている。その理由はシンプルだ。電力を使用する可変ダンパーを装備せず、可能な限り効率を上げてEV走行の航続距離を高めることを、ランドローバーは望んだのだ。

内装 ★★★★★★★★★☆

身長が190cmに迫るとしても、後席で快適に過ごせるはずだ。シートがややフラットでフロアは高めなので、太ももは安定せず、大人は後席のサポートに不足を感じるところもあり、エクステリアのデザインゆえに視界も前席ほどよくない。

それでも、レッグルームとヘッドルームは、たいていの乗員がまずまずあると思えそうなもので、チャイルドシートが装着されていても乗降しやすい。

ドライビングポジションは、新型でも一般的なコンパクトSUVより高めで、レンジローバーの典型というべき、視点の高いコマンドポジションをかなり感じさせるものだ。

それでも、巧みに包まれ感とスポーティなフィーリングをもたらしているのが、脚を伸ばして座る姿勢と高いベルトラインだ。それは、まさしくレンジローバーが備えているべき特別感や独自性を感じさせる。

キャビンの雰囲気は、無駄を省いてハイテクさとラグジュアリーさを漂わせる。それが、新型イヴォークを、先代よりはるかに洗練されている印象を生み、5万ポンド(約700万円)を超える価格も驚くほど容易に納得できる。

テスト車はHSEグレードで、ダッシュボードやドアトリムにはレザーが張られ、目を引かれずにはいられない。ただし、標準装備のウィンザーレザーシートは、デンマークの生地メーカーであるクヴァドラ製のファブリックに置き換えられていた。これはリサイクルウールとスウェード調クロスを組み合わせ、手触りも見栄えも魅力的だ。

スターターボタンをフリックすると、それまで暗転していたスイッチ類の表示が光りを放つ。ステアリングホイールのスポークスイッチからエアコンパネル、センタークラスターを形成する2段重ねのタッチパネル、そしてデジタルメーターパネルまで、すべてが突如として目覚めるのだ。

その様子は、10年かそこら前のランドローバーならば持ち合わせていなかったようなテクノロジーの満載ぶりを、まるで誇示するかのようだ。ゲイドンの豪華装備の信頼性や、それらをコントロールするソフトウェアの堅牢さをよく知るオーナーたちは、これほどエレクトロニクスを多用するのが賢明なのか疑問に思うだろう。

しかし、2021年現在のラグジュアリーカー購買層は、こうしたハイテクを求めている。イヴォークはその声に応えるギミックを数多く揃え、しかもデザイン性も十分だ。

走り ★★★★★★★★☆☆

PHEVはその性質上、重量がかさむものだ。そして、ランドローバーが常に重いSUVを造ってきたことを考えると、電動化したコンパクトSUVも重たいものになるだろうと思われた。

実際、軽くはない。それでも、駆動用バッテリーのサイズやなかなかのEV走行距離を考慮すれば、少なくともイヴォークP300eのウェイトは妥当だといっていいだろう。また、2.2t近いといっても、走りはおおむねその重さを感じさせない。

ダイレクトドライブのリアモーターは、135km/hを超えると駆動力を使い切ってしまい、そこからは3気筒エンジンのみで走ることになる。それ以下の速度では、すばらしいまでに力強く、気味が悪いくらいスムースな出力特性とみごとなペダルレスポンスに感銘させられる。

48-80km/h加速が2.4秒という性能は、ホットハッチでも中級レベルの性能だ。新型8速ATの変速は、ほとんど気づかないほどなめらか。3気筒ユニットの回転や振動は、ハードに回すとジェントルとまではいえなくなるものの、それほど負荷がかからなければかなり上品な部類に入る。

135km/h以上に加速すると、とくに高いギアでは、その印象がガラリと変わる。力なく遅く感じられ、固定ギアでの加速データはその感覚をはっきりと裏付けている。5速では、97-129km/hが6.3秒と、現行のフォルクスワーゲンポロGTIに肩を並べる。

ところが、129-161km/hになると、17.4秒もかかる。これは、ゴルフVIIIの中級機種である1.5eTSIのほぼ倍だ。敢えていうなら、この135km/hを境に、それを超えるとそこまでは洗練されていたこのパワートレインへの好意的な思いは、少しばかり失われる。

走行モードの設定はじつにシンプルで、EV/ハイブリッド/セーブという名称もわかりやすい。やや困ったのは、セーブモードでもエンジン走行時にバッテリーの再充電ができないことだ。それがあれば、長距離ドライブの目的地が低エミッション区域だった場合にありがたいのだが。

ただし、もしもそういったルートをナビゲーションシステムに入力した場合には、エネルギー源のマネージメントを自動的に行い、必要なEV走行距離をクリアできるだけの電力を残しておく設定となっている。

ブレーキはバイワイアシステムだが、どうやらイヴォークでは初採用らしい。これによって摩擦ブレーキと回生ブレーキの制御を極めて巧妙に行うことが可能になり、どのようにペダルを踏み込んでも一貫したレスポンスが得られる。

その機能ぶりは上々だ。ペダルを踏み込んでいっても、無反応だったりリニアでなかったりするところはみられず、低速でのドライバビリティにも優れている。

使い勝手

インフォテインメント

最新のイヴォークには、ディフェンダーで初採用された新型インフォテインメントシステムのPiviが導入されている。従来のインコントロール・タッチ・デュオに代わるものだ。

しかし、テスト車は先行生産されたデモンストレーション車両なので、その最新システムが装備されていなかったため、評価は保留とする。今のところ、Piviはディフェンダーでしか使ったことがないのだが、直観的な操作性が目覚しく向上していた。

Sグレード以上しか設定されないP300eは、全車にPiviプロシステムが標準装備される。コネクティッドサービスが組み込まれ、Spotifyの音楽ストリーミングも含まれる。スマートフォンのミラーリングは、AndroidとAppleの双方に対応する機能が備わっている。

デジタルメーターと角度調整可能なセンターディスプレイ、センターコンソールから繋がるフルデジタルのタッチパネルを全て備えるのはSE/HSE/オートバイオグラフィーの各グレード。上部のインフォテンメント用ディスプレイにナビ画面を出しながら、下部タッチパネルでオーディオを操作するような使い方が可能になる。

燈火類

光量はすばらしく、ロービームの高さも具合がいい。自動減光機能のレスポンスも上々だ

ステアリングとペダル

一般的に、ブレーキペダルがど真ん中にあるというのは稀有だが、右寄りのペダルオフセットが扱いにくいドライバーなら、ペダル位置が把握しやすく便利だろう。ステアリングホイールの調整幅は広い。

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

アダプティブダンパーを装備せず、20インチタイヤを履き、しかも多くのPHEVが運動性との整合性を取りあぐねている重量増加を被っていても、P300eのハンドリングと乗り心地は、上品で洗練された、じつに快適な、ダウンサイジングされた高級車らしいものとなっている。

ランドローバーがこのクルマのトピックに挙げる取り回し性や市街地での機動性もまた、高く評価できる部分だ。レンジローバーを名乗りながら、B級道路のT字路を切り返しなしに通り抜けられる。路上の安全地帯の周囲でも気兼ねなく駆け抜けられるし、その気になれば車間を縫って走るのも楽だ。

郊外では、活発な走りと正確なハンドリングをみせる。その点では、ほとんどのコンパクトSUVの半歩先を行くといったところだ。

ステアリングは信頼感があり、手応えはバラつきがない。センターから切っていくにつれて切れ味がほどよく増していく。ハンドリングにはタイトなコーナーでもうれしいくらい食いついてくれる感覚があるが、決して不意打ちを喰らわされるようなものではない。

横荷重が増してもロールは小さいが、タイトなS字ではウェイトの大きさを感じさせる。かなりしなやかにセッティングされているので、荷重がかかった側へ落ち着くまでにはいくつかのライバルより時間を要するが、冷え切った滑りやすい舗装路でも適切な横グリップを発揮する。これには、ピレリ・スコーピオン・ゼロの貢献も大きい。

シャシーバランスは、低速コーナーからの脱出で加速するとかなり遊べる感覚。リアモーターが瞬時に27.7kg-mのトルクを発揮して後輪を駆動するので、電子制御のドライバーズエイドを発動させないようスムースに操れば、きわめてかすかですぐに消えてしまうものながら、後輪駆動的なバランスを示してくれる。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

先代イヴォークの静粛性は、高級車として最高レベルには達していなかった。小さなレンジローバーというよりは、めかし込んだフリーランダーといった印象だったと表現するのがわかりやすいだろう。

対する新型では、この欠点が明らかに改善されている。80km/hでの室内ノイズは、2011年に温暖で穏やかな陽気の中でテストした先代のディーゼル車が64dBだったところ、冷たい風が吹き荒ぶ状況で計測した今回のPHEVは62dBだった。

パワートレインの差が大きいのではないかと思うかもしれないが、それだけではない。風切り音とロードノイズの遮蔽性が、明らかに向上しているのだ。

シートは、体格のいいドライバーなら背もたれの上部がやや狭く、部分的にはクッションの不足を多少感じるかもしれない。だが、乗り心地はしなやかで、おおむね穏やか。20インチホイールがバタつくのも、かなり鋭いバンプを乗り越えるときだけだ。

重量がはっきり感じられるのは、アンジュレーションがきついワインディングを飛ばしたようなときくらい。それも、上下動の振幅が思いのほか大きい程度だ。ピッチはかなりうまく抑えられているが、これはほぼ均等な重量配分と、たしかに効いているがプログレッシブなダンピングの貢献が大きい。

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

ランドローバーは昨年夏、イヴォークPHEVの電力走行距離は65km程度になるとアナウンスした。ところが、フタを開けてみれば61kmほどにトーンダウンしていた。とはいえ、それでも十分に強みのあるスペックだ。

テスト中のアベレージは39km弱。これはフル充電して、A級道路を市街地の速度域で走った結果だが、5℃を下回る外気温がバッテリーに悪影響を与えた部分もある。

これ以前に試乗した経験も踏まえると、英国の平均的な気温であれば50km近く走れるはずだといえる。それならば、ほとんどのライバルを上回ることができる。

PHEVの多くとは異なり、イヴォークP300eはDC急速充電に対応する。CCS方式の充電器を用いれば、30分で80%のチャージが可能だ。

頻繁に充電できるなれば、燃料消費を抑えることができるはずだ。チャージしなければ、高速道路での燃費は11.7km/L程度だった。この数字は、市街地燃費より多少いいくらいだ。

スペック

レイアウト

プレミアム・トランスバース・アーキテクチャーは、スティールとアルミの混成。フロントにエンジンを横置きし、ベルト駆動のスターター/ジェネレーター兼用モーターを組み合わせる。

4WDシステムは、基本的にはクラッチ式カップリングを用いるものだが、今回のP300eは後輪駆動用モーターを搭載する電気式。リアアクスルに独立した電気モーター、後席下に15kWhの駆動用バッテリーを搭載する。前後重量配分は、実測で55:45だった。

エンジン

駆動方式:フロント横置き四輪駆動/電気式後輪駆動
形式:直列3気筒1497cc、ターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ83.0×92.3mm
圧縮比:10.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
モーター最高出力:108ps(リア駆動用)
モーター最大トルク:26.5kg-m(リア駆動用)
システム総合出力:308ps/5500rpm
システム総合トルク:55.0kg-m/2000-2500rpm
エンジン許容回転数:-rpm
馬力荷重比:148ps/t
トルク荷重比:26.4kg-m/t
エンジン比出力:-ps/L

ボディ/シャシー

全長:4371mm
ホイールベース:2681mm
オーバーハング(前):880mm
オーバーハング(後):810mm

全幅(ミラー含む):2090mm
全幅(両ドア開き):3580mm

全高:1649mm
全高:(テールゲート開き):2070mm

足元長さ(前席):最大1060mm
足元長さ(後席):710mm
座面~天井(前席):最大980mm
座面~天井(後席):960mm

積載容量:591~1383L

構造:スティール/アルミモノコック
車両重量:2082kg(公称値)/2158kg(実測値)
抗力係数:0.34
ホイール前・後:8.0Jx20
タイヤ前・後:235/50 R20 104W
ピレリ・スコーピオン・ゼロJLR M+S
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.07/7.2
2速:2.97/12.2
3速:1.95/18.7
4速:1.47/24.8
5速:1.23/29.8
6速:1.00/36.5
7速:0.81/45.1
8速:0.67/54.6
最終減速比:3.83:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:16.3km/L
ツーリング:11.6km/L
動力性能計測時:6.2km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):-km/L
中速(郊外):-km/L
高速(高速道路):-km/L
超高速:-km/L
混合:50.7km/L

燃料タンク容量:57L
駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー、15kWh(グロス値)
EV走行可能距離:38km(2℃)
エンジン走行可能距離:660km
現実的な航続距離:698km
CO2排出量:44g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.3回転
最小回転直径:11.9m

ブレーキ

前:349mm通気冷却式ディスク
後:325mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、EBA、EBD
ハンドブレーキ:電動、スイッチ(ダッシュボードの運転席外寄りに設置)

静粛性

アイドリング:43dB
全開時(4速):73dB
48km/h走行時:58dB
80km/h走行時:62dB
113km/h走行時:66dB

安全装備

DSC/ABS/EBA/LKA/RCM
Euro N CAP:5つ星(D180、2019年)
乗員保護性能:成人94%/子供87%
交通弱者保護性能:72%
安全補助装置性能:73%

発進加速

テスト条件:湿潤路面(滑りやすい状況)/気温2℃
0-30マイル/時(48km/h):2.9秒
0-40(64):3.9秒
0-50(80):5.3秒
0-60(97):6.8秒
0-70(113):8.8秒
0-80(129):11.2秒
0-90(145):16.1秒
0-100(161):24.4秒
0-402m発進加速:15.5秒(到達速度:143.4km/h)
0-1000m発進加速:29.2秒(到達速度:167.7km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
BMW X3 xドライブ20d Mスポーツ(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
0-30マイル/時(48km/h):2.7秒
0-40(64):4.2秒
0-50(80):6.0秒
0-60(97):8.3秒
0-70(113):11.3秒
0-80(129):15.0秒
0-90(145):20.1秒
0-100(161):26.6秒
0-402m発進加速:16.5秒(到達速度:134.2km/h)
0-1000m発進加速:30.5秒(到達速度:168.5km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.0秒(2速)/2.3秒(3速)

30-50(48-80):2.6秒(3速)/3.0秒(4速)/3.2秒(5速)

40-60(64-97):3.0秒(3速)/3.7秒(4速)/4.1秒(5速)/5.2秒(6速)

50-70(80-113):3.5秒(3速)/4.7秒(4速)/4.9秒(5速)/5.4秒(6速)/5.9秒(7速)

60-80(97-129):5.5秒(4速)/6.3秒(5速)/6.9秒(6速)/6.9秒(7速)/7.1秒(8速)

70-90(113-145):10.3秒(4速)/10.4秒(5速)/10.6秒(6速)/15.3秒(7速)/17.7秒(8速)

80-100(129-161):17.4秒(5速)

制動距離

テスト条件:湿潤路面(滑りやすい状況)/気温2℃
30-0マイル/時(48km/h):11.4m
50-0マイル/時(64km/h):31.1m
70-0マイル/時(80km/h):60.0m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.58秒

ライバルの制動距離BMW X3 xドライブ20d Mスポーツ(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
30-0マイル/時(48km/h):10.0m
50-0マイル/時(64km/h):27.2m
70-0マイル/時(80km/h):54.2m

各ギアの最高速

1速:43.5km/h(6000rpm)
2速:74.0km/h(6000rpm)
3速:112.7km/h(6000rpm)
4速:149.7km/h(6000rpm)
5速:178.6km/h(6000rpm)
6速:212.4km/h(5814rpm)
7速:212.4km/h(4709rpm)
8速(公称値):212.4km/h(3895rpm)

8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2066rpm/2361rpm

結論 ★★★★★★★★★☆

プラグインハイブリッドの経験が乏しいメーカーである割に、ランドローバーの仕事ぶりはみごとなものだ。

イヴォークP300eは、燃費重視のユーザーへ合理的に訴求できるだろうが、それだけのクルマではない。市街地でも、郊外を走っていても、上質で、レスポンスがよく、一体感を感じられる。つかみどころのないフィールで、すぐに混乱をきたすパワートレインを積んだ、競合するPHEVの多くと有効に差別ができている。

ルックスは洗練度を強めたぶんだけ、初代の魅力的な部分が薄らいでしまったかもしれない。しかし、キャビンは実用性とリッチな雰囲気が増し、高級車らしい上質さが大きく高められている。これを後押しするのが、優れた遮音性と磨き抜かれた乗り心地だ。

さらに、ほとんどの場合、ハンドリングは電動化による重量増加の悪影響を感じさせない。驚くほどコンパクトに感じられ、比較的俊敏なので、一般的なコンパクトSUVよりも運転が楽しく夢中になれる。

ただし、これらの性能を手に入れるには、それなりに多くの出費が求められる。しかしレンジローバーは、その高価格を正当化するのに困ったことはなかった。ライバルを上回る水準のクルマを生み出してきたからだ。このイヴォークも、明らかにそれを成し遂げている。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースEVのドライバーは、彼らの命綱ともいえる高速道路の急速充電器を、PHEVに占領されていることを非常に嫌うのだが、このイヴォークが急速充電に対応しているのはじつにありがたい。コーヒーでも飲んで休憩している間に80%チャージできるとなれば、積極的に充電器を使おうと思うようになるはずだ。

サイモン・デイヴィスランドローバーは充電ケーブルを入れる、こぎれいな革バッグを用意している。だが、荷室の床下には収まらない形状で、荷室に立てて置きたくても、固定しておくフックなどが用意されていない。

オプション追加のアドバイス

室内の先進装備や高級感を考えると、グレード的にはRダイナミックSEがスイートスポット。これに440ポンド(約6.2万円)のWi-fiを付けたい。必要ならば、3ピン充電ケーブルと携帯デバイス用ワイヤレス充電器が、それぞれ300ポンド(約4.2万円)で用意されている。

改善してほしいポイント

・エンジンの余剰出力で、走行中にバッテリーを再充電するモードがほしい。
・フロントシートはもう少し大きく、快適にならないだろうか。
・もっとトルクを、そしてもう少しだけワイドなギアレシオを。そうすれば、135km/hでパフォーマンスが急激に低下するのをもっとうまくカバーできるはずだ。

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