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長寿の秘訣は? エンジン交換なしで走行距離160万km(100万マイル)走ったクルマ 20選

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長寿の秘訣は? エンジン交換なしで走行距離160万km(100万マイル)走ったクルマ 20選

あらゆる困難を乗り越えて

走行距離が20万kmを超えたクルマは、もうそれほど長くは走れないというのが一般的な認識だ。100万kmの大台を達成するクルマはごく少数だが、世界には数百万kmを走り続ける猛者もいる。

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今回は、オリジナルのエンジンから載せ替えることなく、160万km(100万マイル)を走破したクルマを20台紹介する。彼らの長寿の秘訣を探ってみよう。

(翻訳者注:原文では米国のクルマを取り扱っているため距離はマイル表記ですが、本稿では読みやすさを優先し、1マイル=1.6キロメートル換算で「km」表記に直しています。必要に応じてマイルとkmを併記していますが、数値に多少の誤差があることをご承知おきください)

BMW 325i(1990年)

1990年にモービルがテスト用途で購入したこのBMW 325iは、おそらく史上最も簡単に160万km(100万マイル)を走破した1台だ。公道を1600kmほど走った後、米ニュージャージー州ポールズボロにあるモービルの研究センターに送られ、そこで4年間昼夜を問わずシャシーダイナモを走り続けたのだ。その間に停車したのは1万2000kmごとのオイル交換とメンテナンスのときのみ。

6気筒の「M20B25」エンジンは、テスト終了後の検査で素晴らしいコンディションを維持していることがわかったが、多くの一般車両に比べればそれほど過酷な環境ではなかったと言えよう。この写真はモービルから提供してもらった現在の325iの姿だ。

ヒョンデ・エラントラ(2013年)

米カンザス州オレイサに住む自動車部品配達ドライバーのファラ・ヘインズさんは、わずか5年間でエラントラを160万km走らせた。これは年間32万km、つまり毎日約880kmを走らせたことになる。

ヘインズさんはこの愛車で240万km(150万マイル)の達成を目指していたが、あるとき、地元の自動車工場に荷物を届けるよう頼まれた。その荷物が実は自分宛てだと聞かされ、中を開けると2019年モデルの新型エラントラのキーが入っていた。彼女の並外れた功績を称えてヒョンデが贈ったものだ。

ヘインズさんは2018年、長距離走行を達成する秘訣として、こう話している。「大切なのは、定期的なメンテナンスを優先し、質の高いクルマに乗ること」

ボルボ240 DL(1987年)

セルデン・クーパーさんはまず、1967年式のボルボ164 Eを40万km近く走らせた。1986年11月、164 Eを下取りに出し、信頼性の高い「B21」シリーズ・エンジンを搭載した240 DLに乗り換え、それから2012年9月まで160万kmを走破した。

その間に多くの消耗部品が交換され、ボディも再塗装されたが、整備を担当した米ペンシルベニア州メカニクスバーグのリーマン・ボルボ・カーズ社によると、エンジンにはほとんど手を加えていないという。クーパーさんは2015年6月、この240 DLを同社に寄贈した。

シボレー・シルバラード(1991年)

米ウィスコンシン州の食品販売業者フランク・オレズニックさんは、中古のシボレーシルバラードを5年落ち、走行距離6万6000kmのときに購入した。伝説の「スモールブロック」エンジンを搭載したシルバラードは年間約13万kmを走行し、購入から12年後の2008年に160万kmを達成した。

ローンを支払い終わったオレズニックさんは、再び借金を背負ってまで買い替えるつもりがなく、とても丁寧にメンテナンスし、必要以上に酷使することがないよう慎重に扱った。ただし、頻繁に牽引が必要になったそうだ。

ダッジ・ラム2500(1996年)

配送ドライバーのダン・エデルマンさんがダッジ・ラムを購入したのは、ダッジというブランドへの愛からではなく、5.9Lディーゼルエンジン「カミンズ」に対する確かな信頼からだった。はじめはオートマチック・トランスミッションの扱いに苦労し、何度かトランスミッションを交換したが、エンジンには通常の定期メンテナンス以外はほとんど必要なかった。

エデルマンさんはまた、走行距離が100万kmを超えた1994年式のプリムス・ボイジャーも所有していた。

ホンダ・アコード(1990年)

次の2台は、2.2Lの「F22A」エンジンを搭載した第4世代ホンダアコードだ。1台目は、米メイン州在住のジョー・ロシセロさん(=写真、同姓同名の俳優と混同しないように)が6年落ち、走行距離12万kmのときに購入したもので、その色から「トゥルーブルー(True Blue)」というニックネームが付けられた。

ロシセロさんは自動車検査官の仕事で毎月8000km近くを走行し、2011年秋に160kmを達成した。これを記念し、ホンダディーラーのダーリング・オート・グループ社から新車(しかもブルー)のアコードを贈られた。ロシセロさんは、定期的なオイル交換と入念な予防整備で160万kmを達成できたそうだ。

ホンダ・アコード(1994年)

米メリーランド州ティモニウムで自営業のルートマップ作成者(ルートマッパー)、デビッド・ウィッテさんが所有する1994年モデルのアコードも、160万kmを走破している。ウィッテさんの仕事柄、実質的に長期間にわたってクルマの中で生活しなければならない。2001年5月、ウェストバージニア州の国道340号線で160万kmを達成したが、本人によると驚くほど拍子抜けする出来事だったという。

それから1年も経たないうちにインタビューに応じた彼は、転職を考えていると語った。「一日中クルマを運転していても、尊敬されることはないんだ」

レクサスLS400(1996年)

2014年12月、米国のモータージャーナリストであるマット・ファラーさんは、ある中古のレクサスLSの広告を目にした。オリジナルの4.0L V8エンジン「1UZ-FE」で144万kmを走行した個体で、そのうち110万km以上が3人目のオーナーによるものだという。これを見たファラーさんは、160万kmを達成させるという明確な目的を持ってこのLSを購入した。

友人や知人の協力を得ながら距離を重ね、2019年に6桁のデジタル走行距離計が「99万9999マイル」でフリーズしたときは、ファラーさん自らハンドルを握っていた。残る1マイルを走った後、彼は自分の仕事は終わったと考えたそうだ。

リンカーン・タウンカー(1983年)

仕事ではなく、単に運転が好きだからという理由で膨大な走行距離に達する人もいる。カンザス州トピカに住むチェット・ベライルさんもその1人だ。彼がリンカーンタウンカーを購入したときの走行距離はわずか85kmだったが、30年にわたる超長距離走行の積み重ねで210万km(130万マイル)を超えた。

このタウンカーに搭載されているフォード「ウィンザー」スモールブロックV8エンジンの燃費はせいぜい9.3km/lで、一度だけリビルドが必要だったが、換装されることはなかった。

メルセデス・ベンツ240D(1981年)

ジョージア州の電話会社役員ポール・ハーマンさんは、2.4L 4気筒ディーゼルのメルセデス・ベンツ240Dを、2年落ちで走行距離6万4000kmの中古車として購入した。そして2007年10月に160万kmを達成。その秘訣は、5000kmごとのオイル交換だという。

それから少しペースを落とし、クラッチとセルモーターを交換した直後の2012年7月に177万km(110万マイル)を達成した。

サーブ900(1989年)

ウィスコンシン州の巡回セールスマン、ピーター・ギルバートさんが乗るサーブ900は、高性能モデルとして設計されながらも160万kmの偉業を達成するという、非常に珍しい1台だ。ターボチャージャーを搭載したSPG(スペシャル・パフォーマンス・グループ)仕様で、米国外では「エアロ」として知られている。

おそらくギルバートさんは、あまり激しい運転をしなかったのだろう(誤って鹿を数頭轢いてしまったそうだが)。2006年までに161万km(100万1385マイル)を走破し、ミルウォーキー近郊のウィスコンシン自動車博物館に寄贈、現在も展示されている。その後、サーブは彼に2007年モデルの9-5エアロを贈った。写真はウィスコンシン自動車博物館から提供してもらったものだ。

メルセデス・ベンツ250 SE(1966年)

珍しいことに、ベン・クロポットさんが所有するメルセデス・ベンツ250 SEクーペは、購入した時点ですでに160万km近く走行していた。元のオーナーは100万km以上走らせており、1992年に亡くなった後に家族がそれを受け継いで、さらに56万kmを走らせたのだ。

ロサンゼルスの不動産業者であるクロポットさんは、同じスピリットでこのクルマを使い、入念にメンテナンスをして、年間5万6000km以上を走った。メルセデスの「M129」ガソリンエンジンはオリジナルだが、何度かリビルトされており、クロポットさんが同車を購入したときには300ページに及ぶ領収書が付いていた。現在までに205万km(128万マイル)を走破している。長寿の秘訣について、クロポットさんは「壊れたものはすぐに修理する」と語っている。

メルセデス・ベンツ280 SE(1970年)

カリフォルニア州オレンジ郡に住むジョージ&ルステラ・コシェル夫妻は、1970年にドイツでメルセデス・ベンツ280 SEを新車で購入した。その後、164万km(101万9000マイル)を走破し、メルセデス・ベンツに売却して2005年のデトロイト・モーターショーに出品された。

メルセデス・ベンツは、25万km以上走行したオーナーにハイ・マイレージ証明書を発行しており、160万km達成時には特別賞を授与している。現在のメルセデス・ベンツのハイ・マイレージ王者は、アテネのタクシー運転手、グレゴリオス・サチニディスさんが乗る1976年型240Dで、計4基のエンジンで450万kmを走破した。

ポルシェ356C(1964年)

ガイ・ニューマークさんがまだ幼かった頃に彼の父親が購入した後期型の356。後に卒業祝いとしてガイさんに譲られた。

カリフォルニア州サンペドロに住むガイさんは、356を日常の足として使い、2016年に160万kmを達成した。フォルクスワーゲンビートルに使用されているものと同様の4気筒空冷エンジンは、3度もリビルトされた。

トヨタ・タンドラ(2007年)

配達ドライバーのビクター・シェパードさんは、2007年にトヨタ・タンドラを新車で購入し、164万km(102万130マイル)走行した後に2016年にトヨタへ(渋々ながら)引き渡した。トヨタはタンドラを解体して検査を行い、シェパードさんには新車のタンドラを贈った。

トヨタ・タンドラ(2007年)

2019年、ビクター・シェパードさんの友人アーロン・モーヴァントさんも、2007年式タンドラで160万kmを達成した。シェパードさんのアドバイスにより、彼はルイジアナ州ホーマにあるグレッグ・ルブラン・トヨタ社で整備を受けていた。同社はおそらく、320万km(200万マイル)のタンドラを担当した世界で唯一のディーラーだ。

ボルボ740 GLE(1988年)

カリフォルニア州在住のヴィック・ドレスさんは、1988年にボルボ740 GLEを新車で購入したときから、すでに160万km走行を目標にしていたという。17年間、平日は毎日260km以上を往復する通勤が大きな助けとなった。2005年に自宅からずっと近い職場に転職したものの、彼はクルマ通勤を続け、2014年についに目標を達成した。

ボルボ1800S(1966年)

自家用車におけるハイ・マイレージの大御所といえば、アーヴ・ゴードンさんのボルボ1800Sだ。学校の教師だったゴードンさんは、1966年6月の金曜日の夕方、ニューヨーク州ハンティントンのボルボディーラーから1800Sを受け取り、翌週の月曜日には早くも2400kmを越えて点検を受けた。

1998年には272万km(169万マイル)を走破してギネスブックに記載され、2013年9月にはアラスカで480万km(300万マイル)を達成した。2018年11月にゴードンさんが77歳で亡くなった時点で、総走行距離は515万km(320万マイル)に達していた。

シボレー・シルバラード(2006年)

GMの「デュラマックス」ディーゼルエンジンを搭載したシルバラード3500HDは、わずか6年で160万kmを達成した。この車両はヒュー&タミー・ペニントン夫妻が所有し、北米中の自動車ディーラーにトレーラー(場合によっては12m近い長さ)を配送する仕事に使用している。

走行距離が7桁に達したときにインタビューを受けたタミーさんは、仕事や旅行の際、夫が1日に最大1100kmを定期的に運転していると推定した。

ダッジ・ラム2500(2007年)

前述のペニントン夫妻と同様、ドナルド・ジェンセンさんはダッジ・ラムを使ってトレーラーを配送している。このダッジ・ラムには、ダン・エデルマンさんの車両と同じく、5.9Lの「カミンズ」ディーゼルエンジンが搭載されている。2013年に160万kmを達成し、2019年4月には273万km(170万マイル)に達したと報告されている。

走行距離は推定値だが、信頼できるものと思われる。問題は、走行距離計を2度交換しなければならなかったことだ。つまり、このダッジ・ラム2500の最も信頼性の低い部分は、本来その信頼性を示すはずの部分なのだ。

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みんなのコメント

5件
  • yatiyo
    うちのは、まだ14年、30万キロくらいやから
    まだまだやなあ。
  • yad********
    私のクルマも、製造から20年と11か月、日本登録から20年ちょうどで、29万3千キロです。イギリス生産で、エンジンはアメリカ製造の輸入車ですが、さすがHマークです。私の手元には5年と9.4万キロで来ました。15年と20万キロですね。
    Hの社内報で、30年前ですが、米国のアコードエアロデッキで配送業務をされている方が、160万キロ走行、その後250万キロオーバーまで走行したと有りました。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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