タフト&ハスラー SUVスタイルの軽
text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)
【画像】ハスラー vs タフト ジムニー参戦で三つ巴?【3台比較】 全96枚
新型コロナウイルス問題が収束すれば、2020年6月下旬にダイハツ・タフトが発売される。
プロトタイプが「東京オートサロン2020」に出展され、その後にダイハツのホームページ上でも情報が告知された。
販売店では4月1日から詳しい内部資料を使って先行予約を開始しており、5月下旬から6月になると、価格も明らかにされて契約できる。
タフトはタントと共通のエンジンやプラットフォームを使う軽自動車で、ボディサイズは全長が3395mm、全幅は1475mm、全高は1630mmだ。
外観は水平基調で、ピラー(柱)やウインドウを直立させた。
フロントマスクに厚みがあり、ボディの側面を見ると、フェンダーやドア開口部の下側にブラックの樹脂パーツを備える。
SUVスタイルの軽自動車で、スズキ・ハスラーに似ている。
そこでタフトとハスラーを比べてみたい。
タフト&ハスラー 室内は広い部類
タフトのインパネは、外観と同じく直線基調だ。
タフトのホームページを見ると、エアコン吹き出し口などがオレンジ色でペイントされている。
ハスラーも外装色がオレンジなら、メーターパネルの縁取りなどに同じ色が使われ、両車とも似通った印象を受ける。
タフトは全高が1630mmと高めに設定され、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)もタントと同じ2460mmだから、室内は軽自動車では広い部類に入る。
ハスラーは全高は1680mmと高く、ホイールベースは2460mmとなる。
両車の室内で異なるのはシートアレンジだ。
シートと荷室 ハスラーが大幅に充実
両車の室内で異なるのはシートアレンジだ。
タフトはシンプルで、後席に前後のスライド機能は装着されない。
後席の背もたれを前側に倒した時、座面も連動して下がり、床の低い大容量の荷室に変更する機能もない。
ハスラーにはこれらのシートアレンジが採用され、後席のスライドや座面の昇降機能はすべて左右独立式だ。
シートアレンジと荷室の使い勝手は、ハスラーが大幅に充実する。
そしてハスラーの後席にはスライド機能が備わるため、後端に寄せると足元空間を広く確保できる。
前後席に座る乗員同士の間隔(最大値)は1035mmだ。その点でタフトは900mmだから約14cm狭い。
その代わりタフトの座面は固定されるため、座り心地の柔軟性やボリューム感は確保しやすい。
両車ともにSUV感覚の軽自動車だから、荷室には水洗いの可能な処理を施した。収納設備やトレイも豊富に採用されている。
タフトが若干パワフル ハスラー軽く
タフトとハスラーのエンジンは、ノーマルタイプとターボの2種類だ。
タフトの場合、ノーマルタイプの動力性能は、最高出力が52ps(6900rpm)、最大トルクは6.1kg-m(3600rpm)、WLTCモード燃費は2WDが20.5km/L、4WDは19.7km/Lになる。2WDの車両重量は830kgだ。
対するハスラーのノーマルエンジンは、49ps(6500rpm)、5.9kg-m(5000rpm)、25km/L・23.4km/Lになる。2WDの車両重量は820kg(ハイブリッドX)だ。
動力性能の数値を比べると、最高出力や最大トルクはタフトが高く、車両重量はハスラーが若干軽い。ハスラーもエンジンの設定は、実用回転域の駆動力を重視した。
ハスラーのWLTCモード燃費は、2WDが25.0km/L、4WDは23.4km/Lだ。モーター機能付き発電機を使ったマイルドハイブリッドを搭載するから、燃費数値はタフトよりも少し優れる。
タフトのターボは、64ps(6400rpm)、10.2kg-m(3600rpm)、20.2km/L・19.5km/Lだ。2WDの車両重量は840kgになる。
注目すべきはWLTCモード燃費で、ノーマルエンジンと比べて0.2-0.3km/Lしか悪化しない。その一方で最大トルクはノーマルエンジンの1.7倍だから、ターボは効率が優れている。
ハスラーのターボは、64ps(6000rpm)、10.0kg-m(3000rpm)、22.6km/L・20.8km/Lになる。2WDの車両重量は830kg(ハイブリッドXターボ)だ。
ターボもマイルドハイブリッドの採用により、燃費を節約しやすい。
悪路のデコボコの乗り越えやすさに影響する最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)は、タフトが190mm、ハスラーは180mmだ。
タイヤサイズは両車ともに15インチで、タフトは165/55R15、ハスラーは165/60R15を装着する。
ヘッドランプの機能 ハスラーつらく
タフトのグレード構成は、ベーシックなX、上級のG、Gターボの3種類になる。
ハスラーではベーシックなハイブリッドGと同ターボ、上級のハイブリッドXと同ターボだから、同じグレード名を使いながらタフトとハスラーでは位置付けが逆だ。
タフトの装備は充実しており、ヘッドランプは、ハスラーのようなハロゲンの設定がない。価格が最も安いXでもLEDだ。
GとGターボには、アダプティブドライビングビームを装着する。ハイビーム走行時に対向車や先行車を検知すると、視界の優れたハイビーム状態を保ちながら、自動的に遮光して相手車両の眩惑を抑える。
このような遮光の機能はハスラーには用意されず、ハイ/ロービームの自動切り替えのみだ。
より重要になったクルーズコントロール
運転支援機能では、車間距離を自動制御できる全車速追従型クルーズコントロールと、車線に沿って操舵できるようにパワーステアリングを制御する機能をタフトは採用した。
この機能はタントではターボエンジン搭載車のみにオプション設定だが、タフトはGターボに標準装着、ノーマルエンジンのGにもオプションで装着できる。
そしてタフトのパーキングブレーキは電動式だ。足踏み式のハスラーやタントでは、クルーズコントロールの作動で追従停車しても、2秒を経過すると再発進するが、タフトでは停車を続けられる。
パーキングブレーキが電動式で、停車時間が長引いた時には、自動的に作動できるからだ。
後発のタフト 運転支援でカバー?
快適装備では、タフトに大型ガラスルーフとブラックフィニッシュルーフヘッダーを用意した。車内を明るく開放的に演出できる。
タフトのアルミホイールは上級のGとGターボに標準装着され、Xはスチールになる。
ハスラーは上級のハイブリッドXと同ターボはアルミ、ハイブリッドGと同ターボはスチールだ。
両車を総合的に比べると、タフトは後から登場するライバル車なのに、実用性を左右するシートアレンジが見劣りする。マイルドハイブリッドの機能も採用されない。
その代わり運転支援機能を進化させ、大型ガラスルーフなども用意する。
装備に対し、タフトが少し安い結果に
タフトの予想価格(2WD)は、Xが135万円、Gは149万円、Gターボは159万円位だろう。
対するハスラーはハイブリッドGが136万5100円、ハイブリッドGターボは145万9700円、ハイブリッドXは151万8000円、ハイブリッドXターボは161万2600円だ。
このようにタフトXとハスラーハイブリッドG、タフトGとハスラーハイブリッドXという具合に同じ位置付けのグレード同士を比べると、マイルドハイブリッドシステムを持たないこともあってタフトが装備を充実させながら少し安い。
タフトが発売されたら、両車と乗り比べて選ぶと良い。
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