■スバルの400馬力「スポーツクーペ」!
2025年1月10日から12日までの3日間、世界最大級のカスタムカーイベント「東京オートサロン2025」が開催されます。
このような自動車イベントでは、自動車メーカーやチューニングショップ各社から、数多くのコンセプトカーが登場して話題を集めます。
なかでも、迫力あふれるデザインからから市販化が期待された1台である、スバルの「B11S(ビー・イレブン・エス)」について、どのようなモデルだったのかを紹介します。
【画像】カッコいい! これがスバル 400馬力「スポーツクーペ」です(32枚)
B11Sは、スバル(当時は富士重工業)が開発した4ドアクーペのコンセプトカーです。
同車は、2003年にスイスで開催された「ジュネーブ第73回インターナショナルモーターショー」にて出展。
スバルの行動指針である「魅力的なデザイン」「ゆとりあるパッケージング」、水平対向エンジンやシンメトリカルAWDといった「スバルの特徴的なテクノロジー」、そして運転を愉しむための「高性能なスポーツカーにも匹敵する走行性能」を兼ね備えたモデルとして開発されました。
また、コンセプトの立案には当時のスバルの社長だった竹中恭二氏自らが参画し、さらにデザイン部門の出身としては初めて執行役員に抜擢された杉本清スバル商品企画本部副本部長兼デザイン部長がリーダーシップを取って具現化した、特別なコンセプトカーでもあります。
そんなB11Sのボディサイズは、全長4785mm×全幅1935mm×全高1370mmで、ホイールベースは2800mm。
エクステリアは流麗な曲線で構成され、大人4人が余裕で座れるスペースがあるにも関わらず、見る人にエレガントなクーペの印象を与えます。
フロント部分には、スバルのルーツが航空機であることを示すように、ジェットエンジンの吸気口と翼の広がりを表した「スプレッドウィングスグリル」を採用。
サイドドアは柱のない観音開きとし、後部座席へのスムーズな乗り降りを実現すると同時に、車内空間をより広く見せる効果も備えていました。
ルーフはスモークガラスを使ったグラスルーフで、オープンカーの感覚を味わうことを可能にしつつ、スモークガラスが生み出すやわらかな光で車内空間の質感を向上。
このグラスルーフのデザインは、日本の伝統的な傘から着想したものだといいます。
インテリアは、スバルブルーの内装色で統一され、日本古来の室内装飾を思わせるような繊細な仕上げや、余裕のあるパッケージングとあわせて快適な空間を演出。
後部座席シートは可倒式で、スポーツ用品などの積載に柔軟に対応できる機能性を備えているのもポイントです。
パワートレインは、最高出力399馬力・最大トルク550Nmを発揮する3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載。
5速ATと組み合わせ、滑らかで力強い加速を実現します。
駆動方式には、スバルの個性となるシンメトリカルAWDを採用。
前輪35%、後輪65%の基本トルク配分としつつ、路面状況に応じてトルク配分を自動制御することで、高速安定性と回頭性を両立させるVTD方式を取り入れているのが見どころでした。
※ ※ ※
デザイン、パッケージング、テクノロジー、走行性能とすべてを兼ね備えたモデルとして誕生した、B11S。
本来乗り降りが不便となるクーペでありながら、観音開きのドアを採用することにより、欠点を克服しているのも見どころでした。
残念ながら、出展から約21年が経過した現在も市販化には至っておりませんが、この後にスバルはトヨタと協力してスポーツクーペ「BRZ」を開発し発売。
同車は駆動方式がFRとなるなど、B11Sとの違いは少なくありませんが、水平対向エンジンを搭載したスポーツクーペの実現には成功し、ファンを大いに喜ばせています。
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みんなのコメント
中身は2003年の話(笑)
ニュースでもなんでもない。