学科についてはATもMTも差はなく実技に違いがある
普通四輪の運転免許を取得するには自動車免許試験場で受けるパターン(いわゆる「一発試験」)と指定自動車教習所で決められた教習プログラムや検定をクリアして、その後に自動車免許試験場で学科試験に合格して手に入れるパターンがある。多くのドライバーは後者の方法で運転免許証を交付されていることだろう。
さて、指定自動車教習所で運転免許を手に入れる際、いまや6割のユーザーがAT限定免許を選んでいる時代だ。たしかに3つのペダルとシフトレバーとハンドルを扱うよりも、2つのペダルとハンドルに集中したほうが運転を身につけやすいと考えるのも自然だ。仕事や趣味の関係でMTを乗る必要があるということでなければ、AT限定を選ぶのも合理的といえる。
しかも、AT限定のほうが教習代を抑えられるとなればなおさらだろう。では、果たして教習にかかる費用はAT限定と限定なしでどれほど異なるのだろうか。
指定自動車教習所の教習プログラムは、学科、技能ともに第一段階、第二段階とわかれているが、まず学科についてはAT限定であろうと、限定なしであろうと変わらない。一方、実際に教習車を用いる技能教習については、AT限定のほうが少なくてすむ。
といっても、第一段階(場内教習)において限定なしが15時限なのに対してAT限定は12時限と少なくなっているだけで、第二段階(路上教習)はいずれも19時限と同じだ(※いずれも最短で合格した場合の時限数)。つまり、最短で自動車教習所を卒業できたとして、AT限定で節約できるのは3時限分の教習料となる。具体的には、おおよそ1万円~1万5000円の違いといえる。前述したように限定なしの運転を練習するのは難易度が高いので、最短で卒業できずに余計な教習料を払うこともあるかもしれないが、基本的にはわずか3時限の違いで「MTにも乗れる」資格を手に入れることができ、カーライフの可能性を広げることができるのだ。
<参考リンク>
東京都指定自動車教習所協会 免許取得までの流れ
http://www.tadsa.or.jp/flow/
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