■軽スーパーハイトワゴンより軽セダンのほうが使い勝手が良い!?
日本独自の規格である軽自動車では、「スーパーハイトワゴン」が相変わらず高い人気を誇っています。
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しかし、実際は長尺物や背の高い荷物を積むわけでもなく、フル乗車で乗る機会も少ないこともあり、余裕ある頭上空間よりも、高まりすぎた全高による走行中の横風からの影響や重くなってしまった重量、重心の高さなどが指摘されるようになってきました。
そんななか、スズキ「アルト」が2021年12月に9代目へフルモデルチェンジ。時代のニーズに合わせて進化しつつ、初代登場の1979年から40年以上も「軽のスタンダード」として支持されています。
現在の軽自動車の規格は1998年10月に改定施行されたもので、全長3.4m以下×全幅1.4m以下×全高2.0m以下のボディサイズであること、排気量が660cc以下、乗車定員4名というのが主な条件です。
軽自動車は細かなジャンルが存在しており、古くから親しまれている「セダン系」、1993年にスズキ「ワゴンR」が新境地を開いた「ハイトワゴン(トールワゴン)系」、さらに全高を100mm以上も高め広々とした車内空間を実現した「スーパーハイトワゴン系」、もともとは商用車として積載性を重視した「ワンボックス(キャブオーバー)系」、高い最低地上高と大径タイヤなどを装着した「SUV系」、デザインやスポーティさなどを特化させ、どのジャンルにも属さない個性的なモデルの「スペシャリティ系」と、おおよそ6ジャンルに分類できます。
ただし明確な基準はなく、とくにハイトワゴン系とSUV系はちょっとした装備の違いだけの場合もあったり、全高が高くてもセダン系の場合もありますし、逆にスポーティなのに高さだけでハイトワゴン扱いされてしまう車種もあります。
そして、今回注目のセダン系ですが、全体のサイズなどは軽規格に準じるとして、ほかのジャンルとの区別という部分では、やはり全高の違いということになりそうです。
ハイトワゴン系が1700mm以上の全高と角張った箱型のボディを採用しているのに対し、現在のセダン系の多くが1500mm台に落ち着いていて、スタイルはオーソドックスなハッチバックスタイルを採用しています。
ちなみに、「ハッチバックなのになぜセダンと呼ぶか?」という疑問があります。そもそも「セダン」はリアデッキ(分離されたトランクとトランクリッド)を持つ3ボックススタイルとされており、かつては同意語であるノッチバックを採用した軽自動車もあったことから、それと区別するためにセダンと呼ばれるようです。
軽セダンの最近のトレンドは、少しだけ背が高くなったボディの採用です。たとえば新型アルトの全高は1525mmで先代の1475mmと比べて50mmのアップ。
わずか50mmではありますが、フロアやシート高はあまり変わらないので、これにより乗降性が向上しました。
とくに高齢ドライバーも多い軽セダンでは、このちょっとした配慮を効かせているモデルがトレンドになっています。
居住性ではハイトワゴンやスーパーハイトワゴンに若干劣るものの、シンプルな形状ゆえにスーパーハイトワゴンと比較して100kg以上軽量なことがメリットです。これだけで燃費低減という大きなアドバンテージを築くことができます。
さらに価格差も大きく、車種によっては40万円以上も違います。「日常のアシ」として選ぶには、使い勝手や経済性なども考慮すると最適なジャンルといえるでしょう。
■軽セダンオーナーに直撃! どんなところが魅力的?
それでは、たくさんの軽自動車のなかから、軽セダンを選択したオーナーに話を聞いてみました。
Tさん(40代・女性)はホンダ「N-ONE」を購入。使い勝手という面ではハイトワゴンのほうが便利な気もするのですが、なぜN-ONEを選んだのでしょうか。
「一番の決め手は、やはり見た目です。女性だからというわけではないけど、大き過ぎて運転しにくいクルマは避けたかったんです。
そんなとき、近所のディーラーで新古車として展示されていたピンクのN-ONEを見て、一目惚れでした」
Tさんが購入したのは、初代のマイナーチェンジ後のモデル(2018年式)。2020年に登場した2代目ではないので安全運転支援システム「ホンダセンシング」は搭載されていないものの、安全装備自体は充実しています。
なお、初代が登場した当初は全高1600mmを超える高さでハイトワゴンに属しますが、2015年のマイナーチェンジで全高1545mmのローダウンモデルも用意。2代目は全車ローダウン仕様となり(2WD:1545mm/4WD:1570mm)、N-ONEは軽セダンということになるでしょう。
「いかにもワゴンのようなスタイルではなくて、どんなシチュエーションにも似合って、運転がしやすくて経済的なクルマが欲しかったんです。N-BOXは大きさ的にも持て余す気がしたので」
シングルマザーのTさんは、運転のしやすさに加え、やはり経済性も重要視したといいます。
「軽自動車で最重要なのは安さです。自分で出せる予算と維持費なども限られているので、安くて軽くて燃費も良いN-ONEにしました。結果的に大満足です」
乗降性に関しては、Tさんの身長は160cm前後、お子さまもまだ小さいこともあって乗り降りがしにくいと感じたことはないそうです。
また最近の軽ワゴンは少しだけ背が高いのがトレンドと説明すると「N-ONEは時代を先取りしている!」と喜んでいました。
「私みたいにクルマに詳しくない人間にとっては、あまりゴテゴテした装備や大きく感じるボディは運転しにくいんです。その点、着座位置も高すぎず、それでいて視界も十分なN-ONEみたいなクルマ(軽セダン)は、燃費も取り回しも良くていいと思います」
一方で、中古車販売店のオーナーであるNさん(50代・男性)にもユーザーの傾向を聞いてみました。軽セダンは高齢の男性からの問い合わせが多いそうです。
「最近高齢者が関連している交通事故が多いので、けっこう皆さん気にされています。だんだん運転に自信がなくなり、より楽に移動でき経済性に優れるクルマとして軽セダンを選択する人が増えているようです。
軽自動車でもハイトワゴンなどは重心が高く、運転フィーリングの違いを指摘されるお客さまもいらっしゃいます。
その点、軽セダンが少しずつ背が高くなっているのは、高齢者ユーザーが比較的多いクルマだけに『乗降性の良さ』は重要なセールスポイントですので、そのあたりをユーザーもメーカーも気づいているんだと思います」
※ ※ ※
軽自動車のベーシックな役割である「安価で快適な移動手段」として、根強い人気を誇る軽セダンですが、だからといって「安かろう、悪かろう」は過去の話。
新型アルトをはじめ、N-ONEなどは、剛性感のあるプラットフォームや充実した安全装備もあって、かなり魅力度が増しているようです。
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みんなのコメント
間違ってもアルトを値切るなよ