ひと昔前に比べて車両本体価格が上昇傾向にあることは認めざるを得ない。しかし、それに比例して、走行性能や安全性能が向上していることもまた事実。いや、むしろ性能面の進化の度合いに比べれば、価格の上昇カーブはむしろ緩やかなのかも? だから、“安かろう、悪かろう”などという言葉はイマドキのクルマには通用しない……ということで、ここでは安いのに悪くない優等生的な6モデルをピックアップ!
文/FK、写真/スバル、ダイハツ、トヨタ、日産、ホンダ
国産最強の4WDスポーツ! GRヤリスを購入して1年、その総括と気になるホモロゲ取得はどうなった!?
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ヤリス(車両本体価格:139万5000円~252万2000円)
ヤリスのコスパの高さは群を抜いている。安かろう悪かろうじゃないクルマ作りに長けているトヨタだからこその傑作! そりゃ、売れないわけはない
昨年2月の発売以来、他を圧倒する抜群の販売台数を誇るヤリス。その人気の理由は枚挙に暇がないが、豊富なラインナップとリーズナブルな価格設定も大きな魅力といえる。エンジンと駆動方式は各3種類から、トランスミッションは4種類から選択可能であらゆるオーナーのニーズに対応。
加えて、軽快なハンドリングと上質な乗り心地を両立した点も見逃せない。これにはコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)が大きく貢献しているが、軽量・高剛性かつ低重心の新開発ボディがヤリスの良さを引き立てているのは明白だ。
また、トヨタ初の高度駐車支援システムや交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象としたToyota Safety Sense、乗降性が良いターンチルトシートといった先進技術や便利機能をいち早く採用するとともに、スマートフォンと連携するディスプレイオーディオに至っては全車に標準装備する太っ腹ぶりを発揮! それでいてXグレード(1.0L·CVT·2WD)は139万5000円なのだから……売れない理由は見当たらない。
ロッキー(車両本体価格:166万7000円~234万7000円)
ダイハツの新世代のクルマ作り「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」の第2弾モデルとして登場したロッキー。トヨタにOEM供給されている「ライズ」とともに絶好調だ
ロッキーは取り回しが良い5ナンバーサイズ、広い室内空間と大容量のラゲージ、躍動感ある力強いデザイン、そして誰もが安心できる先進・安全機能の4拍子揃ったコンパクトSUVとして2019年11月に登場。
全グレード共通の1.0リッターターボエンジンはスロットル特性を最適化してレスポンスやコントロール性を向上させるとともに、低開度域はコントロール重視、中高開度域はレスポンス重視といった細かい味付けも行われている。
スプリットギヤを用いた技術を採用したD-CVTも変速比をワイドレシオ化して優れた燃費性能と高い静粛性を実現。新プラットフォームの軽量高剛性ボディとの組み合わせが生み出す軽快な加速感と高い操縦安定性もロッキーの持ち味となっている。
2021年11月にはエンジンで発電し、その電力を使用してモーターで走行する新開発のe-SMART HYBRIDと新型1.2リッター自然吸気ガソリンエンジンを搭載したモデルをラインナップに追加。それまでは1.0リッターターボ一択だったエンジンの選択肢が増えたことは、オーナー予備軍にとっては朗報と言える。
ヤリス クロス(車両本体価格:179万8000円~281万5000円)
最上級グレードのHYBRID Zでも281万5000円。最安は“Bパッケージ”(2WD)の179万8000円。このクラスのSUVとしては驚きの価格と言える
ヤリスシリーズの“軽快な走り”、“先進の安全・安心技術”、“低燃費”は継承しながらも、オーナーの個性やライフスタイルを際立たせる都市型SUVとして人気を集めるヤリス クロス。洗練さと力強さが際立つプロポーションやユーティリティ性に優れたゆとりの荷室空間もさることながら、SUVならではの骨太な一面をもち合わせていることもヤリス クロスの魅力だ。
その一例が走破性の高さであり、路面状況に応じた走行支援を3つのモードから選択可能なマルチテレインセレクトをはじめ、スタックからの脱出をサポートするTRAILモード、雪道など滑りやすい路面でのスムーズな発進をサポートするSNOWモードを搭載(一部グレードは除く)。
また、ガソリン4WD車と電気式4WDシステムを採用するハイブリッド車は降坂時の車速を一定の低車速に保つことで安定走行を行うダウンヒルアシストコントロールも装備する。オフロードや滑りやすい路面をものともしない高い走破性を発揮するトヨタコンパクトSUV初採用の先進技術の数々は何とも頼もしい限りだ。
シャトル(車両本体価格:180万8400円~277万2000円)
以前のような勢いを失いつつあるステーションワゴン勢のなか、奮闘するシャトル。5ナンバーサイズのステーションワゴンは今となっては貴重な存在だ
5ナンバーサイズの扱いやすさに存在感溢れるスタイリッシュなフォルムと上質な走りを融合したコンパクトステーションワゴンとして、2015年5月に登場したシャトル。
その最たる特徴は5ナンバーサイズの枠を超えた、広くて使いやすいパッケージングにある。
それもそのはず、5名乗車時の荷室容量はクラス最大の570リッターを確保し、後席を倒した2名乗車時は荷室長が最大184cmとなり、荷室容量が最大1141リッターまで拡大する広々とした室内空間を実現しているのだ。
2017年9月には先進の安全運転支援システムであるHonda SENSINGが全タイプに標準装備となり、2019年5月のマイナーチェンジでは上質感を追求した内外装デザインの刷新、防音材の見直しによる静粛性向上、Honda SENSINGの機能追加などを行って商品力はさらにアップ。
一時は隆盛を極めながら最近はやや影の薄さが否めないステーションワゴンだが、シャトルの200万円を切る車両本体価格と充実の装備を考えると、いま絶大な人気を誇るコンパクトSUVの対抗馬に十分なり得ると思わない?
インプレッサ(車両本体価格:200万2000円~292万6000円)
2019年10月の大幅改良では、新グレード、インプレッサG4「1.6i-S EyeSight」が追加された。改良のたびにお買い得感が増すのもインプレッサの特長と言えるだろう
2016年10月に発表された第5世代インプレッサはスバルの次世代プラットフォームであるSUBARU GLOBAL PLATFORMや、国産初となる歩行者保護エアバッグなどの新技術導入に加えて手頃な価格も高く評価され、スバルとしては2003年のレガシィ以来、13年ぶり2度目のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
5ドアハッチバックスタイルのSPORTと4ドアセダンスタイルのG4という2つのボディタイプを設定するインプレッサはSPORTで6つ、G4で4つのグレードを展開するが、注目すべきは2019年10月に行われた大幅改良によってレヴォーグ、WRX S4、フォレスターに採用されていたドライバーの運転負荷を軽減するアイサイト・ツーリングアシストを全車で標準装備としたことだ。
また、先進テクノロジーによる予防安全性能に磨きをかけただけにとどまらず、SUBARU GLOBAL PLATFORMの強みを引き出すべくサスペンションの改良で優れた乗り心地とハンドリング性能の良さを高い次元で両立。躍動感溢れるエクステリアと相まって、走りの楽しさも提供してくれる。
ノートe-POWER(車両本体価格:202万9500円~262万9000円)
2021年11月には、「ノート」と「ノート オーラ」が、「RJCカーオブザイヤー」を受賞、「e-POWER」が「RJCテクノロジーオブザイヤー6ベスト」を受賞した
ノートは2005年1月の登場から15年で累計約146万台の販売を記録した日産の稼ぎ頭。2020年12月に発売された3代目も新設計のプラットフォームにシステムを大幅刷新した第2世代のe-POWERを組み合わせた、今の日産を象徴する1台として好調なセールスを記録している。
先進安全技術も充実していて運転支援技術のプロパイロット、日産初のナビリンク機能、全方位の360°セーフティサポートなどを装備して、まさに優等生とも言うべき仕上がりぶりだ。
ちなみに、日産のホームページでは“ノートってこんなに手軽に買えるのをご存知ですか?”と題して、ベースグレードであるSの購入例が紹介されているが、その支払い総額はナビもドラレコもETCも付けて諸経費&税金コミコミで248万2536円。
第1世代と比べて40%の小型化と30%の軽量化、さらにはエンジンの効率を高めたことで加速性能と同時に燃費向上も実現した第2世代のe-POWERが体感できるのであれば決して高い買い物ではない……というよりも、お買い得と思えてしまうから不思議!?
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みんなのコメント
アイサイトも当然ですが、まず歩行者用エアバッグが標準装備と言う事がかなり大きいです。
バイクや歩行者を跳ねたとしても、助かる命があるかもしれません。