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【短命になったワケ】トヨタ・エスクァイア なぜ生まれ、なぜ最初に消える? 

掲載 更新 73
【短命になったワケ】トヨタ・エスクァイア なぜ生まれ、なぜ最初に消える? 

満を持しての登場も短命に……

執筆:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】乗用ベースのキャンパーが人気【エスクァイア/フリード/ソリオのキャンパーを見る】 全99枚

編集:Taro Ueno(上野太朗)

トヨタの5ナンバーサイズ3列シートミニバン、ノア/ヴォクシーの3代目モデルの兄弟車として、2014年10月に登場したエスクァイア

ノア/ヴォクシーよりも9か月ほど遅れて、満を持しての登場ともいえた。

しかし、遅れて登場したエスクァイアは、ノア/ヴォクシーよりも先に姿を消すという。

その理由としては販売台数がノア/ヴォクシーに比べて少ないということが挙げられている。

たしかに2021年上半期(1月~6月)の販売台数をみても、ヴォクシーが4万1101台、ノアが2万5229台売れているのに対し、エスクァイアは7219台と圧倒的大差をつけられてしまっている。

ノア/ヴォクシーと兄弟車となるエスクァイアは、当然パワートレインなども共通となる。

内外装はやや高級な仕立てとはなるが、その分車両価格は高くなり、このクラスのミニバンを検討するファミリー層から敬遠されるのも止む無しといったところだろう。

また、ヤングファミリーに受けそうなエアログレード(エアロパーツによって3ナンバーとなる)も用意されず、自社のノア/ヴォクシーに加えて日産セレナも存在するこのジャンルでは、苦戦することも当然とも思えてしまう。

では、マーケティングに長けているハズのトヨタがなぜエスクァイアを市場に投入したのだろうか?

その理由を考察してみたい。

トヨペット/トヨタ店のために誕生

エスクァイアの存在理由を考えるうえで重要なのが、販売チャネルである。

現在は首都圏を中心に「トヨタモビリティ」となって全車種取り扱いとなり、販売店ごとの取り扱い車種の差もなくなりつつある。

これは今後、全国的に展開される予定で、兄弟車を作り分ける必要性も薄くなり、車種の統廃合が進むことになるハズだ。

それ以前の販売チャネルでは、ノアがカローラ店、ヴォクシーがネッツ店、そしてエスクァイアがトヨタ店とトヨペット店のそれぞれ専売車種となっていた。

エスクァイア登場以前のラインナップを考えると、ノアとシエンタを持って量販が見込めるカローラ店に、ヴォクシーのほか、ヴェルファイアも取り扱うネッツ店に対し、トヨペット店ではアルファードのみ、トヨタ店に至っては全店併売のシエンタとカローラ店と併売だったエスティマくらいしか3列シートミニバンと呼ばれる車種は存在していなかったのだ。

こうなると、販売店側からはもっと台数の見込める5ナンバーフルサイズの3列シートミニバンが欲しいという声が挙がるのも当然といえるだろう。

つまり、エスクァイアの導入は販売店側の悲願だった考えるのが妥当な線だろう。

そしてもう1つ、トヨタ店とトヨペット店ならではの特徴があることを忘れてはならない。

法人需要あるも代替車種が登場

トヨタ店の代表車種といえば、言わずと知れたクラウンが挙げられる。

そしてトヨペット店といえば、今は絶版となってしまったが、マークIIの流れを汲むマークXが知られるところだろう。

そして過去を遡って見れば、当時のトヨタのフラッグシップモデルであるセルシオも両販売チャネルで取り扱っていたのだ。

つまるところ、法人ユーザーの顧客が多いというのが両販売チャネルの特徴の1つであり、エスクァイアがノア/ヴォクシーに比べて高級な装いを持っていた理由もそのあたりにあるのではないだろうか。

そしてもう1つの特徴として、トヨタ店ではクラウンコンフォート、トヨペット店ではコンフォートというタクシーで圧倒的なシェアを誇った車種を取り扱っていたという点も挙げられる。

つまり量販売チャネルはタクシー会社との強いコネクションを持っており、タクシー会社がミニバンタクシーを導入しようとしたときに、他の販売チャネルやメーカーに流出することを是が非でも阻止しなければならなかったのだ。

実際のところ、街中を走るミニバンタクシーに注目していただくと、ノア/ヴォクシーに比べて圧倒的にエスクァイアの台数が多いことに気付くハズ。

ただ、このミニバンタクシーも2017年10月に登場したJPNタクシーが実質的な後継車種となったため、エスクァイアの役目は終了したということで、今回終売になった。

そう考えるのが妥当なところなのだろう。

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