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新型ランドクルーザー「自衛隊仕様」でる? 大きな意味を持つ新エンジン “三菱vsトヨタ”3度目の正直はあるか

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新型ランドクルーザー「自衛隊仕様」でる? 大きな意味を持つ新エンジン “三菱vsトヨタ”3度目の正直はあるか

ランクル誕生に警察予備隊が大きく影響

トヨタの新型「ランドクルーザー250」が2023年8月2日(水)、発表されました。このモデルは、従来あった「ランドクルーザープラド」の後継といわれるものです。また、同時にトヨタは、人気モデル「ランドクルーザー70」の国内販売を復活させるという発表も行っています。

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そもそも、ランドクルーザーは1951(昭和26)年に誕生した初代「BJ系」が源流です。当時、日本政府は警察予備隊(現在の自衛隊)を発足させるにあたり、各種装備を大量に調達する必要に迫られていました。そういったなか、隊員の足となる汎用性の高い小型4WD車両をそろえるには、アメリカ軍供与の「ジープ」では数が足りないため、当時の国内自動車メーカー3社、すなわちトヨタ、日産三菱に対して国産の四輪駆動車を開発するよう打診したのです。

これに対して、トヨタは「トヨタジープ」を、日産は「パトロール」を、それぞれ独自開発した一方、三菱は「ジープ」の開発元であるアメリカのウィリス社とノックダウン生産の契約を結び(のちにライセンス生産へ移行)、「三菱ジープ」を製作します。各種トライアルの結果、アメリカ軍との互換性などを鑑みて、三菱ジープが採用されたため、「トヨタジープ」は惜しくも選外となりましたが、ランドクルーザーは国家地方警察(現在の警察庁)のパトロールカーとして調達されています。

なお、名称が「トヨタジープ」から「ランドクルーザー」に変わった理由、それは「ジープ」というのがアメリカ・ウィリス社の登録商標だったからです。そのためトヨタジープは、誕生から3年後の1954(昭和29)年6月にランドクルーザーに改名しています。

ランクルvs三菱ジープ 再び!

では、1951(昭和26)年に三菱ジープ(1/4tトラック)が制式化されて以降、ランドクルーザーが自衛隊に制式採用される機会はなかったのかというと、そうではありませんでした。

実は1970年代に、再びランドクルーザーは、自衛隊の四輪駆動車のトライアルで三菱ジープに戦いを挑んでいます。

1971(昭和46)年、防衛庁(現在の防衛省)は、既存の1/4tトラックの後継として、より積載量の大きい1/2tトラックを導入しようと計画。その際に三菱ジープの新型とともにランドクルーザー40系を比較・試験しています。

ランドクルーザー40系は1960(昭和35)年1月に登場し、1984(昭和59)年まで四半世紀にわたって国内販売され続けたロングセラーモデルです。

このとき防衛庁は、積載量の増大とともにエンジンのディーゼル化も図ろうとしており、三菱、トヨタともにディーゼル搭載モデルを製作し、トライアルに挑んでいました。

比較の結果、防衛庁は三菱ジープの改良型を採用することに決めたため、再びランドクルーザーは敗れたものの、もしこのときにトヨタ車が採用を勝ち取っていたら、そのあとの自衛隊の小型四輪駆動車を含む、国産4WD車両の流れは違うものになっていたかもしれません。

ちなみに、ディーゼルエンジンを搭載したミドルホイールベース型の三菱ジープが「73式小型トラック」として採用された1973(昭和48)年、トヨタはランドクルーザー史上初のディーゼル仕様として、HJ45を発売しています。

自衛隊専用ボディを纏わなくても登場する可能性あり

すでに、一部では民生用の三菱「パジェロ」が生産終了したことに伴い、ランドクルーザー70が自衛隊に導入されるのではないかとの憶測が出ています。実際、ランドクルーザー70は2004(平成16)年に、いったん日本国内での販売が終了。その後、2014(平成26)年にシリーズ誕生30周年を記念して国内販売が一時的に行われたものの、そのときはガソリンエンジンのみでした。

国内販売が復活することになるランドクルーザー70は、今回はエンジンについてもランドクルーザー250と同じ1GD系のディーゼルエンジンを採用します。これだと、燃料規格をオートバイなどごく一部の車種を除いて軽油で統一している自衛隊の要望に、かなり合致する形です。

いまだ詳細は不明ではあるため、噂話の域を出ないかもしれませんが、ひょっとしたらランドクルーザー70をベースにした新たな1/2tトラック、もしくはそれに類する新型車両が登場するかもしれません。

なお、市販の民生用ランドクルーザー(プラドを含む)は、カラーリングを変えたうえで、すでに自衛隊で多数使用されています。ゆえに、前述の自衛隊専用ボディのランドクルーザー70とは別に、ボディカラーだけ変えたランドクルーザー250や70については近い将来、登場するのではないでしょうか。

※一部修正しました(8月5日12時10分)

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みんなのコメント

37件
  • 確実にトヨタは狙ってるだろうね。
    ラダーフレームに角ばったボディ、悪路走破性については海外での実績もある。
    それに一番大きいのは、現在日本の自動車メーカーで対抗できるSUVを安く販売しているメーカーは存在しない。
    防衛費が増える今、少しでも咬みこんでいきたいっていうのが本音じゃないだろうか。
  • ランクルの品質と耐久性と信頼性は海外の軍が導入するほどで問題ないだろう。
    三菱が現状製造してる程度の量の自衛隊車両の台数とランクルのスケールメリットを考えると価格面でも実際のところランクルが優位だろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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