国内の三菱のラインアップを見てみると話題に上がるのは、デリカ、デリカミニ、アウトランダーの3車種がメインだが、海外市場でのラインアップに目を向けると魅力的な車種が多いのだ。そこで、日本でも導入してほしいと感じる三菱車をピックアップして紹介する。
文/西川昇吾、写真/三菱自動車
海外ではパジェロ現役ってマジ!? コンパクトSUV「エクスフォース」も!! 日本に入れてほしい三菱車3選
■パジェロスポーツ
日本ではブランドが消滅してしまった「パジェロ」だが、海外市場では「パジェロスポーツ」の名で現役。
三菱と言えばやはりパジェロのイメージが強い人も多いのではないだろうか?そのパジェロの名前を冠したモデルは現在でも海外市場で販売されている。それがパジェロスポーツだ。
元々国内市場ではチャレンジャーの名前で販売されていたが、海外市場ではパジェロスポーツもしくはモンテロスポーツという名前で販売され、それが海外市場でのみ現在まで続いている形だ。
現行モデルは2015年に登場し、2019年にマイナーチェンジでフェイスリフトを受けた。現在は東南アジアやオセアニア地域、南アメリカ地域などで販売されている。
本格クロカン性能を有していたパジェロの名前を冠しているように、ラダーフレームを採用していて悪路走破性も抜群だ。2.4Lディーゼルターボエンジンと8速ATの組み合わせで燃費性能にも期待が持てる。
また、3列シートの7人乗りであるのもポイントだ。SUVブームから日本市場でも本格クロカンモデルが好調な売れ行きを見せているので、日本市場への導入が望まれる1台だ。
■エアトレック
三菱自動車と中国の広汽集団の合弁企業「広汽三菱」が展開するBEVのSUV「エアトレック」。サイズは全長4630mm×全幅1920mm×全高1728mm
近年何かと話題になるのがバッテリー駆動の電気自動車である、三菱はi-MiEVの時代から積極的にBEVの市販化に取り組んできた自動車メーカーだ。
そんな三菱が現在日本市場で展開しているBEVはeKクロスEVとミニキャブ-MIEVの軽自動車2車種だ。日本市場の実状にはマッチしているのかもしれないが、先進的なBEVを用いてブランドイメージを象徴するようなモデルが欲しいのも事実ではないだろうか。
そこに最適なモデルがある。それが中国市場で販売されているエアトレックだ。
その名前に懐かしさを感じる人もいるかもしれないが、エアトレックはかつて日本市場で販売されていたコンパクトクロスオーバーSUVに用いられていた名称だ。そんなエアトレックの名は中国市場でBEVのSUVモデルの名前として復活していたのだ。
現代版エアトレックは70kWhの容量を誇るバッテリーを床下に搭載し、中国の測定方法で520kmの航続距離を誇る。価格は日本円換算で約410万円となっていて、日本市場に投入されたらBEVの勢力図にどのような影響を与えるのか見てみたい1台だ。
■エクスフォース
新興国向けSUVとして新の登場した「エクスフォース」。内外装のデザインレベルも非常に高く、パジェロイオを彷彿とさせるイメージからも日本にマッチしそう
近年はSUVブームであるが、ボディサイズのコンパクトなSUVは何かと「痒い所に手が届く」存在とされることが多い。販売現場的にも適度なサイズのSUVは売りやすい存在と言えるだろう。そんなSUVが三菱にも存在する。
それがインドネシア国際オートショーで初披露されたエクスフォースだ。インドネシアで販売を開始後、ベトナムやフィリピン、アセアン地域、南アジア、中南米、中東、アフリカなどで販売を開始する予定だ。日本への正式導入は現状アナウンスされていない。
ボディサイズは全長4390mm、全幅1810mm、全高1660mmで日本でも扱いやすそうなボディサイズだ。コンパクトなボディサイズながら先進的なデザインは素直にカッコいいと思うし、インテリアデザインも非常に未来的かつ、メランジ生地の採用で落ち着きを感じる空間となっている。
現実的に考えても、エクスフォースは割と真面目に日本市場でも売れそうな予感がする。日本導入を押したい一台だ。
国内市場では話題に上がるモデルが少ない印象のある三菱だが、ワールドワイドな視点で見ると日本でもウケそうな車種が多く見受けられる。現実問題として日本導入への壁もあるのかもしれないが、もっとバラエティー豊かなラインアップを見てみたい。
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