■ライバル車に負けない! 「プリウス」が人気な理由とは
トヨタ「プリウス」は、後発でさまざまな新型ハイブリッド車が登場しているなかでも、常に販売台数の上位にランクインしていいます。
初代モデルの登場から約22年、4代目となる現行モデル登場から4年、ハイブリッド車のパイオニア的存在ともいえるプリウスの人気はなぜ続くのでしょうか。
初代プリウスは、世界初の量産ハイブリッド車として1997年に発売されました。その後、2代目(2003年)、3代目(2009年)、そして現行モデルとなる4代目(2015年)とハイブリッド性能の進化や時代に合わせたデザインへの改良とともに、歴史を重ねています。
とくに、3代目モデルでは、年間販売台数を31万5669台(2010年)、31万7675台(2012年)と過去にもあまり例がない30万台超えを2度も達成。名実ともに「売れているクルマ」でした。
2015年には、現行型となる4代目モデルにフルモデルチェンジがおこなわれます。このプリウスは、新プラットフォームのTNGAを採用した第一弾モデルとして華々しくデビューしました。
しかし、「歌舞伎顔」ともいわれる垂れ下がったヘッドライトやテールライトのデザインなどについて、日本のユーザーからは不評が相次ぐ結果となったのです。
また、同社のコンパクトハイブリッド車「アクア」(2011年)や日産の電動パワートレイン車「ノート e-POWER」(2016年)の登場などもあり、新車販売台数の上位には位置しているもののフルモデルチェンジによって「プリウスブランド」の勢いは落ちてしまいました。
最近の軽自動車を除く新車販売台数でプリウスは、2017年のピーク時より大幅に減少しつつも16万912台で年間首位に輝きます。しかし、2018年には11万5462台となり、1位「ノート」と2位「アクア」に続く3位と販売台数の下降傾向は止まりません。さらに、月間販売台数で見ても冒頭のように首位からは遠ざかっていました。
そんななか、プリウスブランドの低迷を打開するために、トヨタは歴代プリウスでも類を見ないほどの大幅なマイナーチェンジを前述の2018年12月17日に実施。
その後、徐々に販売台数を伸ばしていき、2019年4月の登録車販売台数では、売れているクルマのイメージが定着化していたノートを破り、プリウスが約16か月ぶりに首位の座を奪還し、2019年上半期(1月から6月)の販売台数は7万277台を記録し、6か月のランキングでも首位になります。
プリウスのユーザー層や人気の理由について、トヨタ広報部は次のように話します。
――プリウスのユーザー層を教えてください。
具体的なプリウスのユーザー層はお教えできないのですが、プリウスを購入する65歳以上のシニア層は、全体の約36%を占めています。
65歳以上の購入比率が高いクルマはプリウスのほかにも存在しますが、65歳以上のクルマの購入台数でいえばプリウスが最多です。
――シニア層高齢者に人気の理由はなんでしょうか。
プリウスはシニア層だけでなく幅広い年齢層に人気があるクルマです。人気の理由としては、「燃費の良さ」「サイズ感」「運転のしやすさ」「一番売れているクルマ」であると考えています。
※ ※ ※
グレード展開は、「E/S/A/Aプレミアム」の4つで構成されています。エントリーモデルのEグレードの価格は251万円からとなっており、カタログ上の燃費は39.0km/L(JC08モード)と一番良いです。
トヨタの販売店によると、「燃費だけでなく安全性も重視したいという場合には、AグレードかSグレードに安全装備を追加するというパッケージをおすすめしています」と説明しています。
プリウスを選ぶ理由には、「燃費の良さ」や「使い勝手」といった要素以外にも「ステータス性」があるようです。
ガリバー自動車研究所が実施したアンケート調査によれば、ハイブリッドカーを持っている697人のうち、約28%が「ステータスシンボルになる」「ガソリン車よりも高級感がある」といった理由で、購入にいたったとしています。
また、アンケートに答えた人の60%が、プリウスを「保有している/よく乗っている」とのことでした。
プリウスをはじめとしたハイブリッドカーは、走行により排出するCO2量がガソリン車に比べて少ないため、環境にやさしいクルマといわれています。
ハイブリッドカーのなかでもプリウスは、世界初の量産ハイブリッド車としてエコカーの先駆け的存在となり、環境を意識する人に選ばれやすいモデルといえるでしょう。
価格面では、プリウスは同クラスのガソリンエンジン車に比べて、高価となっています。しかし、「価格が高いプリウスは、高級なハイブリッドカー」という認識になり、そのステータスに魅力を感じる人もいます。
それに付加してプリウスは、常に販売台数が上位のクルマなので、「多くの人が乗っている人気のクルマ」というステータスも得ることができるのです。
こういった「環境にやさしいクルマ」「高級なクルマ」「人気のクルマ」といったステータスがあることもプリウスが世代を超えて人気がある理由だといえます。
■現行プリウスは低迷? 好調?
前述の現行プリウスが2018年12月17日におこなったマイナーチェンジでは、「歌舞伎顔」とも揶揄され不評だった前後のデザイン変更や、衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車標準装備。
さらに、夏場のシート蒸れを解消する吸い込み式のベンチレーションを新たに前席へ採用するなど日常の使い勝手の向上も図られています。
マイナーチェンジに至った経緯について、トヨタ広報部は次のように話します。
「デザイン面では、従来モデルオーナーからも“抵抗があった”という声が確かにありました。クルマを選ぶ段階でも『デザインが残念』という声が多かったようで、デザインを変えなければということで変更して、プリウスの良いところを見てもらうためにも、『好んで頂けるデザイン』にしています」
マイナーチェンジ後のプリウスは、2019年5月から7月の登録車販売台数で首位を維持。8月、9月にはトヨタ「シエンタ」、10月、11月にはトヨタ「カローラ」に首位を奪われるものの、安定的な台数を保っています。
そして、2019年12月時点の1月から11月の合計では、プリウス(11万8021台)、ノート(11万2454台)、シエンタ(10万30601台)という状況です。
同年10月、11月では、ノートの勢いが落ちていることもあり、このままいくと2019年の登録車販売台数はプリウスが再び首位に輝くかもしれません。
プリウスの販売状況について、販売店のスタッフは次のように話します。
「プリウスは、マイナーチェンジ以前からそれほど低迷しているモデルではありませんでした。ただ、日産『ノート』が好調だったことや、3代目プリウスに比べると勢いが落ちていたこともあり、全体的なイメージとして低迷している印象があったのかもしれません。
しかし、2019年の春から夏にかけては、ほかを抑えて販売が好調でした。これは、もちろん2018年12月のマイナーチェンジの影響があります。
最近では、同社のシエンタやカローラが販売台数を伸ばしていますが、プリウスも3位、4位と安定的な台数を販売しています」
※ ※ ※
現行プリウスの登場後も、かつてのライバルだったホンダ「インサイト」やプリウスの進化版ともいえるカローラなどが登場していますが、販売面において大きな影響はないようです。
「売れているクルマ=プリウス」、「ハイブリッド車=プリウス」、「プリウス=エコ」などといったイメージが付いている限り、プリウスの人気は続いていくのかもしれません。
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みんなのコメント
ええ歳のおっさんなら、なおさら
が無い、通常規格の市販ナビ/オーディオが使えるプリウスは後発ハイブリッドに負けないのは
当然でしょう。
今後の新型モデルの教訓にしていただきたいものです。