■高機能・多機能化がすすむカーオーディオ どう進化した?
ドライブの楽しさを底上げしてくれるアイテムのひとつにカーオーディオ(カーステレオ)があります。
かつてはCDやカセットテープなどをクルマへ持ち込みましたが、現在は高機能・多機能化が進んでいます。どのような工夫が凝らされているのでしょうか。
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カーステレオの歴史と音声記録媒体の進化は切っても切れないものですが、日本でカーオーディオを初めて採用したのは、1955年のトヨタ「クラウン」(初代)のカーラジオが最初で、録音した音楽の再生機能などは持ちませんでした。
1970年代に入ると、オープンリールをコンパクトにした8トラックテープ(8トラ)が登場。しかし、その後はより小さなカセットテープ(コンパクトカセット)が一般的になり、携帯性と耐久性というメリットがあったことからシェアを奪われていきます。
カセットテープはテープレコーダーの普及とともに一般家庭に広く流通。録音機能付きの機器があれば好みの楽曲を気軽に録音でき、車載デッキで録音したテープを再生できるようになりました。
その後もカセットデッキは進化し、頭出しやエンドレス再生など、当時としては画期的な機能で人気を博し、カーディオの人気を支えてきました。
このときオーディオメーカーの自動車用オーディオ参入も活発化。音質やデザインなどにこだわるユーザーが、好みのユニットやスピーカーへ交換するなど市場も活気づいていました。
そして1980年代中盤からはCD(コンパクトディスク)が登場します。デジタルデータになったことで、音質が著しく向上したことに加え、1枚のディスクに長時間の録音ができるようになり、次曲や前曲への切り替えがスムーズに切り替えられるようになりました。
複数のCDをセットできる「CDチェンジャー」も普及し、6枚から10枚以上まで連続して再生できるようになり、長時間のドライブでも飽きずに楽しめるようになります。
その後もDATやMD(ミニディスク)などさまざまな媒体が誕生しますが、2000年頃からカーオーディオは下火に向かいます。
これは、音楽媒体のデジタル化が進み、MP3プレイヤーやApple「iPod」などの携帯オーディオプレーヤーの普及と、車内のデザイン向上のためにカーオーディオの規格サイズである「DIN」を採用するメーカーが減ってきたこともあり、オーディオユニットを交換できる機会も減りました。
そして現代ではエアコンの操作やクルマのモニタリングなど、オーディオ機能をほかと一体化したマルチユニットで行っているので、オーディオのみを交換できる車種はかなり減ってきたといえるでしょう。
さらに近年ではCDデッキなどが廃され、スマートフォンやUSBなどを接続して音楽を再生することが一般的になり、タッチパネルで各種車両設定やオーディオをユニット化した「ディスプレイオーディオ」を採用するケースも増えています。
ではこのように気軽にオーディオユニットを交換できることが難しくなった昨今、カーオーディオはどのような進化を遂げているのでしょうか。
■今のカーオーディオは何にこだわっている?
近年では、音の再現性にこだわったスピーカーを採用するなどのケースが増えています。
例えば日産のコンパクトカー「ノート オーラ」では、音響機器メーカーのBOSE社と共同開発した専用サウンドシステムが採用されました。
オーラのサウンドについて、日産広報担当者は以下のように話します。
「リスナーの耳に近い位置となるヘッドレストにスピーカーを配置することで、音像定位に貢献する中高域の音声をリスナーの耳に正確に届けることにより、広い音場、正確な定位で音を再生しています。
この技術は、BOSE社独自の音響処理技術であるUltraNearField・PersonalSpaceアルゴリズムを使用することにより実現可能となっています。
オーラのBOSEオーディオシステムでは、ヘッドレストの内部構造をシートサプライヤー/BOSE社/日産の3社で音響性能にこだわりぬいて設計しました。このコラボレーションによって、雑音のなくクリアな音質の再生を実現できています」
このように自動車メーカーと高級オーディオメーカーがコラボでオーディオシステムを提供する例は増加しており、日産以外ではトヨタと「JBL」、レクサスと「マークレビンソン」、アウディ「バング&オルフセン」など、一流オーディオメーカーとの共同開発も多くなっています。
純正のハイグレードオーディオについて、ホンダのカーオーディオの製造に関連するホンダアクセスの担当者は次のように話します。
「セダンやミニバン、SUVなどボディサイズによって車内の音響環境が変わります。ホンダのハイグレードオーディオでは、車種ごとにヘッドユニットとスピーカーなどの組み合わせを変えて、そのクルマに最も適した音響を提供しています。
車種によって音響を変えるというのは社外品ではできず、純正ならではのこだわりです」
音楽がデジタルデータとなった今では、クリアな音などを求める人も多く、高解像度の「ハイレゾ」に対応するなど、高音質を目指すものが増えています。
一方で、メーカー純正オーディオだけでなく、社外オーディオも進化しており、純正品よりもコストがかけられるため、さらに多機能・高機能化が進んでいます。
機器によっては純正よりもスマホとの連携機能に優れていることもあり、動画再生アプリやマップアプリをカーオーディオのディスプレイに表示できるだけではなく、「アレクサ」などと連携して音声操作も可能です。
ほかにも、音の環境を構築できる「DSP(デジタルサウンドプロセッサー)」を搭載しているものでは、ワンランク以上の音質向上が期待できます。
車内は前席や後席だけでなく、運転席側や助手席側などリスニングポイントが偏りがちですが、オーディオメーカーで綿密にチューニングされたDSP機能により、イコライザやタイムアライメントなどを調整することで、さらに心地よい音楽を楽しむことができます。
※ ※ ※
このようにカーオーディオは音楽媒体とともに歩んでいますが、今では高音質化や利便性にこだわった製品が主流になるなど、時代によって変化しています。
現在もなお、さまざまなタイプのカーオーディオが登場していますが、今後は音楽媒体とともにどのような進化を遂げていくのかに注目です。
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