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こんなクルマが新車で買えたのか…! 心に響く70~80年代の輝かしいダッシュボード 20選

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こんなクルマが新車で買えたのか…! 心に響く70~80年代の輝かしいダッシュボード 20選

斬新で魅惑的なダッシュボード・デザイン

ビデオゲームのようなデジタル・ディスプレイ、直線的なパネル形状、クリック感のあるスイッチ類は、70年代や80年代のクルマに乗り込むとよく目にする光景だ。

【画像】新車で買えた時代が羨ましい! 斬新デザインの名車たち【シトロエンBX、ランチア・ベータ、アストン マーティン・ラゴンダを写真で見る】 全27枚

独特のにおいから手触りまで、この時代のダッシュボードは、時には自分が生きたことのない数十年間の記憶を呼び覚ますことがある。今回はAUTOCAR英国編集部が選んだ、心に響いたダッシュボード・デザインを紹介しよう。

アルファ・ロメオ・モントリオール(1970年)

エクステリアだけでなく、インテリアも輝かしいデザインに仕上げた1台。センターコンソールは高く、シフトノブは短く、6つのロッカースイッチが中央に並ぶ。

ダッシュボードには2つの円形ハウジングが収められ、多数の異なるダイヤルが配置されている。締めくくりはウッドリムの3本スポーク・ステアリングホイールだ。「素晴らしい」の一言に尽きる

シトロエンGS(1970年)

シートの間のセンターコンソールに置けばいいのに、なぜダッシュボードにラジオがあるのか? おそらく、カップホルダーのようにダッシュボードから引き出せるハンドブレーキのためのスペースが必要だったのだろう。

スピードメーターは中央の大きなガラスの塊の奥にあり、タコメーターは横に配置されている。後期型では、残念なことにデザインが変更され、円形のダイヤルを備えた現代的なシステムとなった。

ビュイック・リビエラ(1971年)

ビュイックは常識から逸脱し、第3世代のリビエラでデュアル・コンケーブ・ダッシュボードを採用した。運転席と同じ「くぼみ」が助手席にも与えられたのだ。1973年以降、助手席側は直線的なデザインに変更され、ダッシュボードの金属パネルも木製に切り替えられた。

ロールス・ロイス・コーニッシュ(1971年)

今日でもロールス・ロイスのダッシュボードは、ウッド、レザー、クローム、そしてさらにウッドで構成されている。こちらのコーニッシュのデザインはシルバーシャドウに似ているが、若干モダンなアレンジが加えられている。

クルーズコントロールのスイッチとタコメーターはダッシュボードに取り付けられている。幌を下ろし、太陽に照らされたクロームメッキのスイッチギアとウォールナットのトリムは、かなりの存在感を放っていた。今でもその印象は変わらない。

ランボルギーニ・カウンタック(1974年)

カウンタックのデザイナー、マルチェロ・ガンディーニは当初、オールデジタルのダッシュボードを提案したが、テストの結果、アナログダイヤルが採用された。

8ダイヤルのダッシュボードはフロントガラスに向かって高い位置にあり、ブロック状のマルチカラー警告灯など、ガンディーニの当初のスケッチから航空機の要素がいくつも残っている。

アストン マーティン・ラゴンダ・シリーズII(1976年)

ウェッジデザイン、ポップアップ式ヘッドライト、長大なボンネット、17フィート(約5.2m)のロングボディは、アストン マーティンが生んだ狂気のスーパーセダンのほんの一部に過ぎない。ラゴンダの室内には、大型デジタル・スクリーン上で時速表示(mphとkph)を切り替えることができる、世界初の高感度タッチスイッチが装備されている。

また、夜間走行用に「必須機能のみ」にするボタンがあり、これを押すと現在時刻、速度、燃料残量だけが表示される。これらはすべて、時代を先取りしたものだった。実際、あまりにも先進的過ぎて信頼性に欠け、 14年間の生産期間中、目立った機能の多くが徐々に廃止されていった。しかし、今日のスクリーンとタッチパネル中心のデザインは、このラゴンダから始まったのである。

ローバーSD1(1976年)

SD1には非常にアバンギャルドなダッシュボードが採用され、6連メーターと運転席ドア脇のボタン、突き出たインストゥルメント・パネルなど、特別な要素がいくつかあった。助手席の真正面にはエアベントがある。MTかATかにかかわらず、センターコンソールのエアベントの横には、現在のギアを知らせるプレートが置かれている。

このダッシュボードには、コスト削減という目的が巧妙に隠されていた。計器ブロックは、左ハンドルと右ハンドルのどちらでも生産しやすいように、左右どちらにも簡単に配置することができたのである。

いすゞ・ピアッツァ(1980年)

ピアッツァのダッシュボードは、乗員から見れば平均的なものかもしれない。しかし、ドライバーはスイッチ類の操作に熟練を要する。ステアリングホイールの両脇に2つの大きなコントロールパネルがあり、ワイパーからヒーター、ファンのコントロールまで、すべてを操作できる。奇想天外で忘れがたいデザインだ。

アウディ・クワトロ(1980年)

アウディの四輪駆動伝説の始祖と言えるクワトロは、エッジの際立つシャープなデザインを持ち、その特徴はインテリアにも引き継がれている。特別なのはそのインテリアが狂おしいほど質素だったことだ。

クワトロは高性能車だが、それを誇示するような派手なカラーやエキセントリックなスイッチはない。その代わり、使い勝手の良いダッシュボードがあり、1984年以降はデジタル・ディスプレイが装備された。ラジオの下には、トルセン式ディファレンシャルの表示、電圧計、オイル温度計がある。

ランチア・トレヴィ(1980年)

トレヴィの外観は、真面目に作られた事務用品のように堅実で、エアロダイナミクスのことはおそらくホッチキスと同程度にしか考えられていない。ランチアは建築家を起用して「スイスチーズ」風のダッシュボードをデザインし、世界的な論争を巻き起こした。あえて他とは違うことをしたランチアの姿勢を称えたい。

ルノー25(1983年)

上級モデルであるルノー25では、インテリアをデジタル・ディスプレイで埋め尽くすのではなく、雰囲気よりも形状を重視した。ダッシュボードは奇妙な形で、天井に向かって高くせり出している。

シフトレバーの脇に補助的なコントロールを配置し、むやみにボタンを散らしていない。横から見ると、ダッシュボードは大きな波のようで、フランスの暖かい夏の日にはインストゥルメント・パネルが見やすくなっている。

シボレー・コルベットC4(1984年)

C4ではすべてが新しくなった。流麗なシルエットは現代的で、シャシーもインテリアも最新だった。コルベットC4は、3つのディスプレイを備えたLCDメータークラスターを初めて標準装備した市販車である。ダッシュボードは直線的なエッジを持ち、工業的な印象を与える部分も多く、同時代の他のスポーツカーとは一線を画している。

アルファ・ロメオ90(1984年)

外観を見る限り、アルファ・ロメオ90に特別な感じはなく、同時代のトヨタ・カリーナやオースティン・モンテゴとよく似ている。しかし、車内に入ると、ジェット戦闘機のコックピットを思わせる未来的なインストルゥメント・パネルが目に飛び込んでくる。

ダッシュボードはシャープなエッジとフラットなパネルで構成され、オプションで助手席側から引き出せるスーツケースも用意されていた。

スバルXT 4WD 1800ターボ(1985年)

XT(日本名:アルシオーネ)は、時代が忘れたターボチャージャー搭載のウェッジシェイプ・スポーツカーだ。ダッシュボードは安っぽいプラスチックで作られていたかもしれないが、スイッチギア、デジタル・ディスプレイ、L字型スポークのステアリングホイールが素晴らしさを際立たせている。

ダッシュボードにスイッチ類を取り付けるだけでは不十分だったのか、XTではステアリングホイールのすぐ後ろに2枚の翼のようなコントロールユニットを配置した。3Dディスプレイのスイッチを入れると、バックライトのオレンジと赤の色の組み合わせが妙に魅惑的だ。

フィアット・ウーノ・ターボ(1985年)

標準のウーノとターボ車の違いを見分けるのはかなり難しい。助手席側は形状よりも収納を優先して削り取られ、ステアリングホイールの後方には相変わらず大型のコントロールパネルが配置されている。

クラスターにはターボブースト計と150mph/240kphのスピードメーターが装備されている。現在でも、ホットハッチの中でも最も見栄えのするディスプレイの1つと考えられる。

シトロエンBXディジット(1985年)

BX自体も十分に風変わりだったが、1985年、シトロエンは限定モデルとしてディジット(Digit)を導入した。ダッシュボード・デザインはドライバー中心で、新しいデジタルダッシュとオンボード・コンピューターが搭載されたことから、この名が付けられた。

オンボード・コンピューターは取り外し可能なカセット・プレーヤーのすぐ下にある。計器盤の中央にはデジタル・グラフィック・ディスプレイが配置され、左右の2つのスクリーンにはドアが開いていることの通知や警告灯が表示される。

ランチア・デルタHFインテグラーレ(1987年)

インテグラーレのダッシュボード形状に派手さはなく、ディスプレイがすべてだ。イエローの文字にイエローの針が、ダークなバックパネルと完璧に調和している。アクセルを踏み込むと、レブカウンターが天辺に向かってスーッと伸びていく。

これらのすべてが、輝かしいサウンドトラックと相まって、特別なクルマを操縦しているという実感を与えてくれる。

ビュイック・レアッタ(1988年)

ゲーム機、テレビ、コンピューターが台頭した1980年代、ビュイックは自動車に革新をもたらした。レアッタは、テレビと同じ技術を採用したオールデジタルのCRTセットアップを導入し、ダッシュボードにはタッチスクリーンが貼り付けられている。

ドライバーはさまざまなサブメニューにアクセスすることができる。ダッシュボード自体もさまざまな色を指定できた。

キャデラック・アランテ(1986年)

高級車ブランドとしての地位を維持するため、キャデラックはアランテと呼ばれる新型車を発表した。アランテのデザインにはピニンファリーナが起用され、ピニンファリーナらしく少し派手な仕上りとなった。

ダッシュボード中央にはアップライトのテープ・デッキがあり、ドライバー・インフォメーション・センターと電子制御式クライメート・コントロールも付いている。速度や回転数を表示するデジタル・ディスプレイはさながらコンパスのようで、そのクールさをさらに引き立てているのが大型の2本スポーク・ステアリングホイールだ。

(翻訳者あとがき:AUTOCARの英国記者が少し皮肉を交えながら、70~80年代のダッシュボード・デザインを紹介する記事です。私事で大変恐縮ですが、平成生まれの翻訳者にとって、この記事で取り上げたデザインはとても斬新で興味深いものばかりでした。使い勝手に疑問が残るものも一部ありますが、これらを見る限り、当時は「デジタル」や「コンピューター」という単語のインパクトが今よりも強かったように思われます。現代に置き換えると、「AI」や「サステナビリティ」などの言葉に置き換わるのでしょうか。皆様はどのダッシュボードがお好きですか? 翻訳者はアルシオーネとBXが好みです)

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みんなのコメント

16件
  • sak********
    凄くイイ記事なんだけど写真にどのクルマのダッシュボードなのか説明を記載してほしかったな
  • bduggeh00l7
    この頃の変態シトロエンに取り憑かれ続けてる人も多そうだな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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