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【ハンドリング輝くワゴン】プジョー508 PSE SW ハイブリッド4へ試乗 1.6LのPHEV 前編

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【ハンドリング輝くワゴン】プジョー508 PSE SW ハイブリッド4へ試乗 1.6LのPHEV 前編

プジョースポールが開発へ関与

text:Richard Lane(リチャード・レーン)

【画像】プジョー508 PSE SW 競合するステーションワゴンと比較 全100枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


電動化技術に対する取り組みは、自動車メーカーによって内容が大きく異る。プジョーの場合は、モータースポーツ部門のプジョースポールの名を冠したサブブランドを生み出した。それが、プジョースポール・エンジニアード、通称PSEだ。

メルセデスAMGでは、エレクトリックのEの文字がつくと、V8エンジンが直列4気筒のハイブリッドに置き換わる。AMGにイメージする内容にそぐわず、好きになれない読者もいるだろう。

一方のプジョーは、1.6Lの4気筒エンジンを利用しながら、新領域といえる動的特性と楽しさが追加される。どうせなら、こちらの方が好ましい。

PSEは、フォルクスワーゲンにおけるRや、メルセデス・ベンツにおけるAMGといった位置付けと考えていいかもしれない。しかし、高性能なプラグイン・ハイブリッド(PHEV)モデルだけで構成するという、独自のアプローチを選んでいる。

基本的にPSEは、既存モデルをベースに開発される。そして、高性能なハイブリッドに対し知見を有する、プジョースポールが関わるところが最大のポイント。

どの程度の関与なのかは明らかではないが、小さくはないようだ。プジョーは2018年に世界ラリークロス選手権から撤退しているが、そのエンジニアたちがPSEに関わっているという。

プジョースポールと聞いて、ダカール・ラリーやル・マン24時間レースなどを思い浮かべる読者も多いと思う。実際、グループC時代には2度も優勝を掴んでいる。

1.6L 4気筒ターボにツインモーター

世界耐久選手権(WEC)参戦に向けて、ル・マン・ハイパーカー・クラスに該当するマシンを開発中でもある。2.6LのV型6気筒ハイブリッド・ユニットから、679psを絞り出すそうだ。

間もなくパワーユニットのダイノテストも始まる。フェラーリトヨタといったライバルとともに、2021年の後半にはサーキットでの試走も始まる計画だという。

そんな超高速なハイブリッドが、われわれにも無縁ではないというのは強引だろうか。英国価格5万4000ポンド(810万円)からの508プジョースポール・エンジニアード(PSE)・ハイブリッド4も、遠い親戚に当たる。

PSEというサブブランドが与えられた初めてのモデルで、英国では2021年5月から販売がスタートする。見た目はかなりワルっぽい。それでいて、速い。

508 PSEのパワートレインは、508 ハイブリッド225をベースに改良を加えたもの。横置きされる1.6Lの4気筒ガソリンターボは、180psから200psへパワーアップしている。

8速ATに内蔵される円盤状の電気モーターはそのまま引き継がれ、最大110psを加勢する。ここまで読むと大したことはないが、PSEの肝となるのが追加されたリアモーター。

最大112psを上乗せさせることが可能で、前後のタイヤはつながっていないものの、理論としては四輪駆動となる。単純にこの馬力を合計すると422psになるが、そうならないのがPHEVだ。

リアシートの下には11.5kWhの駆動用リチウムイオン・バッテリーが載るが、その出力には限度がある。リアモーターへ多めに電力が割り振られる設定だというが、2基のモーターで最大160ps分のエネルギーしか供給できない。

総合360psで0-100km/h加速は5.2秒

その結果、508 PSEのシステム総合での最高出力は360psとなる。電気モーターだけでの航続距離は41km。CO2の排出量は46g/kmに抑えられている。

ボディ自体は変わらないものの、左右のタイヤの間隔、トレッドは広げられ、専用バンパーには鮮やかなクリプトナイト・イエローがあしらわれる。鮮烈な見た目ほど、速くなっているのだろうか。PHEV化に伴い、車重は1875kgもある。

508 PSE SWは、0-100km/hh加速を5.2秒でこなし、ステーションワゴンとしては俊足。だが、ハイブリッドの載らないAMGのC43 ステーションワゴンやBMW M340i ツーリング、マイルド・ハイブリッドのアウディS4アバントと比べると、0.5秒ほど遅い。

ボルボのポールスター・エンジニアードは508 PSEとコンセプトが近いが、向こうは410psもある。0-100km/h加速は5秒を余裕で切る。比べてみると、プジョーのパッケージングにもの足りなさを感じなくもない。

ただし、PHEVのステーションワゴンの場合、加速性能が最重要項目にはならないだろう。ライバルと同様、508 PSEは速いだけでなく、家族で長距離ドライブも楽しめるクルマとして仕立てられている。

ゆったりとも走れるが、状況によってはドライバーを満たしてくれる。PSEのアップグレードも、そこへ焦点が向けられている。

トレッドは明確に広げられた。専用のウイッシュボーンを採用し、フロント側で24mm、リアはスペーサーを用いて12mm拡大している。ネガティブキャンバーも強められた。タイヤはミシュラン・パイロットスポーツ4Sを履く。

この続きは後編にて。

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