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新型クラウンは見慣れたらカッコよく感じる…のか? 路線変更と支持率逆転の経緯

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新型クラウンは見慣れたらカッコよく感じる…のか? 路線変更と支持率逆転の経緯

 新型クラウンが2022年7月15日に世界初公開されてから、SNSを中心にして「このクラウン、どう思う?」という議論が活発化している。伝統的に「後輪駆動(FR)のセダン」というカテゴリーにあったクラウンが、リフトアップされたフォルムとFFベースの4WD仕様として登場。第一弾の「クロスオーバー」を皮切りに今後1年半で「スポーツ」、「セダン」、「エステート(ワゴン)」仕様を発売してゆくとのこと。このクラウンの大胆な路線変更は、市場に受け入れられるのか? 本誌編集部がSNSでとったアンケートは意外な結果を示しておりました。

文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb、奥隅圭之、TOYOTA、三橋仁明/N-RAK PHOTO AGENCY

新型クラウンは見慣れたらカッコよく感じる…のか? 路線変更と支持率逆転の経緯

■実車公開後にSNS上の評価が逆転

 新型クラウンのキャッチコピー「DISCOVER YOUR CROWN.」(邦訳/あなたにとってのクラウンを見つけよう)は、口に出して発音すると伝説の名コピー「いつかはクラウン」と韻を踏んでいることがわかる、よいフレーズだと思う。かつてのクラウンに敬意を払いつつ新しい道へ踏み出す決意にも思える。

2022年7月15日に世界初公開された新型クラウン「クロスオーバー」。リフトアップセダンとして生まれ変わった。21インチタイヤを標準装備する精悍なスタイリング。乗ると「これ、クラウンだね(by豊田章男社長)」とのこと

 そんな新型クラウンの路線変更について、発表直前から現在にかけてSNSを中心に大いに議論になっている。

 当編集部では新型クラウン発表前、まだ特許庁に意匠登録したCGしかデザイン情報がなく、コンセプトも「概要」しか分かっていない時点で、Twitterのアンケート機能を使って「新型クラウンの路線変更を支持しますか?」というアンケートを実施した(2022年7月6日午後6時17分から3時間、ベストカー公式Twitterアカウントで集計、全1173票)。

 結果は以下のとおり。

Twitterアンケート結果(2022.7.6/意匠登録画像のみ公開時点)

新型クラウンの路線変更を支持する……24.1%
どちらかといえば支持する……17.8%
どちらかといえば支持しない……24.3%
新型クラウンの路線変更を支持しない……33.8%

 集計の結果、最大得票は「路線変更を支持しない」であった。クラウンというブランドや基本路線を支持する人はまだまだ多く、軽々な変更に反発する人は多いのだなと感じた。

 そして7月15日(金)に新型が登場し、クラウン「クロスオーバー」を含む4つのボディタイプが披露された当日に同じ内容のアンケートを実施(2022年7月6日午後5時11分から3時間、ベストカー公式Twitterアカウントで集計、全1764票)。

 こちらの結果は以下のとおり。

Twitterアンケート結果(2022.7.15/新型クラウン発表時点)

新型クラウンの路線変更を支持する……40.9%
どちらかといえば支持する……20.7%
どちらかといえば支持しない……18.7%
新型クラウンの路線変更を支持しない……19.8%

 なんと結果は逆転。最も票を集めたのは「路線変更を支持する」で、4割以上の支持を集めた。

 このタイミングは、実車を自分の目で(それも街中と太陽の日の下で)見た人はまだ一部トヨタ関係者と報道関係者のみであり、公式サイトの動画中継やメディアの配信画像で確認しただけの段階であったが、それでも「支持」が逆転。この数字が、全国のトヨタ販売店に展示車や試乗車が配車されて、実際に街中に置かれ、公道を走った時点でどう評価されるかも大変気になるポイントといえる。

 いずれにせよ、新型クラウンの路線変更は(実車が公開された時点では)「支持」が多数派となった。

■何カ月も何年も何十年も見続けて

「デザイン耐久性」という言葉がある。『ベストカー』で長く連載を務め、Z32フェアレディZのエクステリアデザインなどを手掛けた故・前澤義雄さんから教わったフレーズだ。

「自動車は趣味性のある工業製品だが、同時に都市の中を走り、生活のなかで何十年も使われる実用品でもある。屋根のある会場でライトに当てられた姿をパッと見た際の印象など、市販車のデザインにとってはほとんど意味がない。何カ月も何年も何十年も見続けて、慣れたり馴染んだりしてやっと評価が下される。ただし、”初見”に意味はほとんどないが、それでも多少汲み取るとしたら、見た人の心が動いたかどうかだろう。それがプラス評価だろうがマイナス評価だろうが、それを見た人の心が何も動かないのであれば、そのデザインには力がないと言えるし、心が動いたのであればそこになんらかの価値があるといえる」

 というようなことを、教わった。

新型クラウンは実際のところ街中で、太陽の日の光の下で見るとどういう評価になるのか

 考えてみれば、これまでの歴代クラウンの中にはデビュー直後に「えええっ!??」と思うようなデザインもあったが、発売後しばらくたつと「なんか……見慣れたらいい感じになったな……」というようなモデルがあった。

 新型クラウンのデザインとコンセプトは、少なくとも実車公開時点で多くのクルマ好きの心を動かした。「Googleトレンド」で調べたところ、7月15日の発表以降、インターネット上で「クラウン」というクエリを検索している人はおよそ4倍以上に跳ね上がっている(そしてその議論はいまも続いている)。

 これだけでもトヨタのクラウン戦略は当たったといえるだろう。

Googleトレンドでの、2022年7月21日調査時点。過去12カ月「関心度」はほぼ横這いだったが、発表直後(7/15)にWeb上の発言量が跳ね上がっている

 新型クラウンの世界初公開から今日(7/22)でちょうど一週間。今後、クラウンの(特にデザインやコンセプトの)評価がどう動いてゆくかを見守りつつ、なにより正式発売と公道での試乗を楽しみに待ちたい。

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みんなのコメント

168件
  • 我がの好みは別にして、という前置きをしての意見です。
    旧来のクラウンユーザー(おそらく50代以上がメインターゲット)は、離れると思う。
    そして、若い世代を取り込もうとしているんだろうか。
    クラウンといえば、超の付く保守的なクルマ。
    トヨタもおもいきったことをした、そう感じました。
  • 誕生Big カローラ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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