N-ONEのライバルとなるホットハッチはアルトワークス
ホンダの軽自動車「N-ONE(エヌワン)」がフルモデルチェンジしました。今年1月の東京オートサロンで話題を集めたターボエンジンと6速MTを搭載したRSグレードも晴れてラインアップ。ホンダ曰く「軽自動車のFF+ターボ+6速MTの組み合わせは初」というオンリーワンのホットハッチの誕生です。
とはいえ、新型車が登場するとライバル的存在を想定して比較したくなるのが自動車メディアの性。そして、軽自動車のホットハッチという点でいうと最大のライバルとして浮上してくるのは「スズキ アルトワークス」で決まりでしょう。
加速性能は170kg近く軽いアルトワークスが有利
N-ONEとアルトワークス、いずれも全長・全幅は軽自動車の枠いっぱいで、異なるのは全高のみ。それでもN-ONEの1545mm(FF)に対して、アルトワークスは1500mm(FF)と、いわゆる立体駐車場に入るボディサイズの同じクラスに属する2台といえます。ただし、そもそもベーシックなアルトのバリエーションとして生まれたアルトワークスと、もともとはハイトワゴンとして企画されたN-ONEでは生い立ちが違います。
それを端的に示すのが車両重量で、アルトワークスは670kgと超軽量級なのに対して、N-ONE RSは840kgとハイトワゴン寄りの車重となっています。最高出力は47kW(64PS)と自主規制値いっぱいなのは共通で、最大トルクについてもアルトワークスが100Nm、N-ONEが104Nmと大差なく、単純な加速性能で比べると軽い分だけアルトワークスが圧倒的に有利となるでしょう。もちろん、アルトワークスは5速MT、N-ONE RSはクロスした6速MTとなっているのでエンジンの旨味を引き出すポテンシャルではN-ONE有利ですが、それでも170kgの重量差を埋めるのは至難の業といえるはずです。
N-ONEは先進安全装備を満載、アルトワークスは皆無
また先進安全装備についていえば、N-ONE RSはホンダセンシングを標準装備していて、衝突被害軽減ブレーキはじめ、MTながらACCも備えていますし、パーキングブレーキはオートホールド機能付きのEPBとなっています。一方でアルトワークスには、いわゆるADASと呼ばれる先進安全装備や運転支援システムは皆無、レカロシートを標準装備するなどドライビング最優先のピュアなスポーツカーとして仕上げられています。とはいえ、タイヤサイズは両車とも165/55R15と共通だったりするのは、軽自動車らしいところといえるでしょう。
価格差は50万円近く、ライバルにならないかも?
そして、車両価格をみるとアルトワークス(FF・5MT)が153万7800円。N-ONE RSは199万9800円と完全に別カテゴリーの価格帯となっています。FFでターボエンジンでマニュアルトランスミッションのホットハッチ的なキャラクターから、ついつい比べたくなりますが、じつは現実味のない比較といえそうです。
価格的には同門のS660がライバルとも言えそうだが…
むしろ、N-ONE RSの真のライバルはホンダの中にいるかもしれません。前述したようにN-ONE RSは199万9800円と限りなく200万円に近いメーカー希望小売価格を掲げていますが、同じく6速MTとターボエンジンを組み合わせたホンダのオープン2シーター「S660」のエントリーグレード「β」の価格は203万1700円。
こうなってくると、N-ONEはハイトワゴン・ベースのスポーツモデルですから、完全に専用設計のミッドシップ・プラットフォームを持つS660のほうがバリューフォーマネーの点で優位なように感じます。
たしかに先進安全装備については、S660 βにはAEB(衝突被害軽減ブレーキ)がメーカーオプションで、その機能自体も赤外線センサーを使う簡易的なものですから、N-ONEが圧倒的に優れています。しかし、スポーツ性能として見れば、ミッドシップ・レイアウトのS660が圧勝することは議論の余地もないでしょう。しかもS660の車両重量は830kgとN-ONEより軽く仕上がっているのです。
もちろん、家庭の都合で2シーターを購入することが難しく、それでもS660が持つホンダスポーツの息吹を維持費の安い軽自動車で味わいたいというニーズはあるはずで、そうしたユーザーにとってN-ONE RSの登場は福音となっていることは間違いありません。その意味では、S660とN-ONEも比較するのは不適切かもしれません。しかし、もしN-ONE RSを検討しているのならば、ほんの少し予算を足すことでS660に手が届くことは思い出しも損はないはずです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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