ボルボ V90クロスカントリー 「走るリビング」のユーザーレビュー

走るリビング

2022.1.3

総評

　車内空間・走行性能がとても良いため、疲れ知らずでタイトル通り「走るリビング」の様な車で、どこまでも走っていたい衝動に駆られます。
　疲れる要素としては、狭い場所で多少気を遣う、食事後や深夜の眠気、タイトなパンツで浮腫む、渋滞時に後ろから無駄に車間を詰められイラつくなど、車に関係無いものが大半です。
　落ち着いた車内空間＆ハイレベルなオーディオに加え、走行性能も欲張りたい方は是非ともオススメです。

満足している点

１．「癒しの空間」
　茶革電動シート＆19個のスピーカー＆パノラマサンルーフにより、乗れば乗るほど癒される車内空間。
　①茶革の高機能シート
　　茶皮の電動シート（リクライニング・シート前後・膝側前後・お尻側上下・膝側上下・アンバー前後・腰幅調整可能）、シートヒーター、シートクーラー、マッサージ付きという至れり尽くせりのシート。
　　⇒血流が悪くなってきたら、シートを微調整＆マッサージによって疲れをリセット。（スウェットならば10時間以上走っても疲れ知らず。）
　②B＆Wのサウンドシステム
　　総容量1,400kW、合計19個のスピーカーにより、高音質の音源も表現可能。
　　⇒旧型なのでAUX端子へハイレゾDAPを繋ぎ、クリアな音源を再生可能。容量も十分過ぎるので、聴き疲れしないオーディオ空間。
　③パノラマサンルーフ
　　電動サンシェード、半開き・チルトアップ可能。
　　⇒車内が明るく、爽やかな車内空間。日差しがキツイ夏はサンシェードを使用し、気候が良い春秋はサンルーフを開いてオープンカー気分に。


２．「走りとアクティブ性能の両立」
　クロスカントリータイプ（ステーションワゴンの最低地上高を5cm程度上げたもの）なので、ステーションワゴンとSUVのいいとこ取り。
　①ステーションワゴン並みの走行性能
　　AWD＆ロングホイールベースにより、横風の影響も皆無な直進安定性能。
　　⇒高速道路の下り坂でもブレない安定性。
　②SUVの様なアクティブ性能
　　最低地上高210mmにより、多少の悪路でも気にせず進める走破性。
　　⇒キャンプ場などのちょっとした段差・急勾配もグイグイ進めるアクティブ性。
　　　 目線もワゴンより高いため見切りが良く、乗り降りもちょいど良い高さなのがGood。

３．「高いエンジン性能」
　ガソリンでもディーゼルと同等の低速からのトルク感＆ポールスター・パフォーマンス・ソフトウェアにより、最大トルクアップ（350→400Nm）。
　①コンフォートモード
　　アップグレード前よりアクセルの遊びが大幅に少なくなり、モッサリ感は皆無。
　②ポールスターモード
　　ワインディングでの不要なキックダウン、シフトショックが無くなり、滑らかな乗り味に。
　　コンフォートモードよりスポーティー感は増すが、アップダウンが多い場所での快適性を求めた印象。

◎プチお気に入りポイント
　・5本ダブルスポークのホイールが桜の花の様で好み。
　・シートの高さがセダンやワゴンほど低すぎず、SUVほど高くないためちょうど良い。
　・ブレーキは踏んだ分だけ効き、カックンブレーキでは無い。

不満な点

１．「車体がデカイ」
　ハイエースやアルファードより車幅や車長が若干大きく、狭い道や駐車場で気を遣う。

２．「パドルシフトが無い」
　スポーツモードがあるにもかかわらず、パドルシフトが無い。

３．「GoogleMap(AndroidAuto連携)の地図がカーナビ画面の下半分しか映らない」
　ナビは専らGoogleMapを使用しているが、画面の半分までしか表示されないのが勿体ない。

△プチマイナスポイント
　・低回転ギアを選択するコンフォートモードではエンジンブレーキがほとんど効かない。
　・ドライブモードやアイドリングストップ解除のメモリー機能が無い。
　・ついつい遠出したくなるため、走行距離や燃費がかさむ。
　・低音質の音源では粗が目立ち、萎える。
　・車線中央のレーンキープ設定は出来るが、「ちゃんとハンドル持てよ」の警告が多発。
　　（あまりハンドル上部を握らないことが原因？アシスト制御も結構強いので、ちゃんと握ることを怠り気味に。）

デザイン

5

①外装
　トールハンマーを含めたフロントデザイン、車長を生かした存在感あるデザインは気に入ってます。
　特に、クロスカントリータイプは他人と被ることは滅多に無いです。
②内装
　茶革シート、パノラマサンルーフ、スカンジナビアデザインは贅沢なリビングの様で癒されます。

走行性能

5

①ハンドリング
　ゆったりとしたイメージに寄せて遊びが若干ある方かと思います。（嫌な緩さでは無い）
　※ステアリングの重さは3段階調整が可能。
②市街地
　ポールスター化により、出だしもスムーズに走れます。
　小回り性能は良く無いですが、目線が高めなので狭い道でも車1台通れる幅があればそこま気になりません。
③高速道路
　AWD＆ロングホールベースにより、横風の影響も皆無な直進安定性能で、どっしり・ゆったり走れます。
④ワインディング
　クイックな感じというよりも、坂道をどっしりゴリゴリ走る感じです。

乗り心地

4

しなやかさはあまり無いですが、滑らか系です。
　※タイヤは純正のミシュランのラティチュード・スポーツ３、エアサス無し。
①静粛性
　ロードノイズや風切り音などは小さく、高速道路でもジャズの様な静かな音楽も楽しめるほど、静粛性は高いと感じています。（エンジンサウンドを楽しみたい方には不向きです。）
　旅先からの復路では、妻や息子はすぐ寝てしまいます。
②振動
　小さな入力はほとんど吸収されますが、大きな入力は結構拾います。
　荒れた路面ではそれなりにゴロゴロ感を感じます。
　キレイな路面ではスーっと進み、かなり滑らかです。
③柔らかさ
　硬めですが、個人的にはフワフワ系より好みです。

積載性

5

　後席を倒せば最大1,526ℓとなるため、自転車も載せられました。
　日常生活では広過ぎますが、キャンプなどではありがたいです。

燃費

3

実燃費①市街地：約8km/ℓ、②高速道路：約16km/ℓ、③郊外地：約14km/ℓ
1万km走行後のメーター燃費：10.8km/ℓ
サイズと走行性能を踏まえたら、10km/ℓを超えれば上等だと考えています。
　※燃費性能の良いディーゼルは車内外の音と振動からそもそも除外。PHEVは高過ぎる。

価格

3

　新車は正直高いですが、認定中古車は価格が結構落ち込むので、狙い目かと思います。
　V90CCの方が1年早く登場＆サイズ感のデメリットから、V60CCの方が中古相場は高いという逆転現象が生じており、よりスポーティーさを求める方で無い限り、V90CCの方がコスパが良いと思います。

故障経験

①ワンセグが映らない
　⇒カーナビのユニット基盤不良に伴い、ワンセグが映りませんでした。
　　　※購入時の初期不良として、無償修理済み。
②右ウィンカーが反応しない（２，３回倒しなおすと動作）
　⇒内部接点不良に伴い、1回では右ウィンカーが動作しませんでした。
　　　※ディーラー保証で修理済み。

【補足】ディーラーの方曰く、「上記の不具合は、滅多に聞いたことが無い」とのこと。

★★★★故障経験ではありませんが、備忘録を兼ねて、以下に試乗した車との比較・傾向を。★★★★
比較①車のタイプ
　クロスカントリー：ゆったり系とスポーティー系の間
　セダンタイプ：スポーティー・ハード系
　ステーションワゴン：スポーティー寄りのゆったり系
　SUV：ゆったり系
比較②サイズ
　９０：ゆったり系、遮音性が高い
　６０：クイック感が高い、それなりにロードノイズ有
　４０：６０より更にクイック感増、ロードノイズは結構入る
比較③エンジン
　ガソリン：静か
　ディーゼル：音や振動が気になる（停車時は車内の空気の共振を感じた）
　　※トルク感は大差無し。燃費や燃料価格的にはディーゼル優位。
比較④グレード
　インスクリプション：シートが滑らか、マッサージ含めて多機能
　モメンタム：インスクリプションと比べてしまうと結構見劣り
　※インスクリプションとモメンタムで遮音性の差は分からず。

↓↓試乗車と感想↓↓
S60T5モメンタム
　→クイックでスポーティー
V60CCT5モメンタム
　→ポールスター化不要なんじゃないか
V90D4モメンタム
　→振動やコンフォートモードでのアクセルと速度のタイムラグが残念
V90CCD4モメンタム
　→同上
XC40T5モメンタム
　→SUVなので車内空間が広い、以上