フォルクスワーゲン ID.4 「VW流のBEVへの回答」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
3
積載性
3
燃費
3
価格
2

VW流のBEVへの回答

2024.10.29

年式
2022年11月〜モデル
総評
BEVモデルというのはまだまだ発展途上にあり、「王道」というスタイルやパッケージが決まっていない。そんな時代の変化の流れの中にいる1モデルと言える。後輪駆動を採用したり、長いホイールベースを確保したパッケージがいかにもそういった背景を感じさせるポイントだ。BEVモデルは鮮度が命な部分が話題的にあるので、少し古さを感じることも含め、積極的に選ぶ理由が難しいところ。バッテリー容量そのままに航続距離が伸びたが、もう少し目立った改良が欲しいところだ。
満足している点
大柄なボディでホイールベースも長いが、リアのステア機構が備わっているため、意外と小回りが効く。また、ステアリングフィーリングが比較的自然なのも好ましいポイント。高速クルージングからワインディングまで、比較的あらゆるシチュエーションでストレスフリーにドライビングすることが出来る。
不満な点
ドライブセレクターがステアリングコラム側にあって、ブレーキレンジへの切り替えが煩わしいところがネック。また、これはこのモデルに限った話ではないが、最近のフォルクスワーゲンモデル全体的(全車ではない)の話として、ナビが使いづらい印象なのがウィークポイントだ。
デザイン

3

フォルクスワーゲン独自の思想により開発されたBEVモデル第1弾は、ロングホイールベースで伸びやかな印象。パッと見は普通のSUVに感じるかもしれないが、横から見ると長いなぁと思うシルエットになっている。初見では「すごくイイ!」と一発で惚れ込むデザインではないが、見慣れてくると「これもアリかな」と思わせるような、不思議な新しさがあるデザインとなっている。
走行性能

3

RWDが基本となっているので、比較的ステアリングのフィーリングはナチュラルで気持ちいい。また、車速感応タイプのパワーステアリングとなっているが、不自然な変化を感じない仕上がりとなっていて、運転していてストレスを感じる部分は少ない。ただ、シフトレバーがステアリングコラム側にあるので、ICEでいうところのエンジンブレーキを効かせるレンジに入れる操作がしずらいのがネック。
乗り心地

3

BEVモデルなので静粛性は優れているが、乗り心地はやや角があって固めな印象だ。日本の街乗りなどでは少し気になるという人もいることだろう。特に大径ホイールを装着した上級グレードでは、より顕著に感じられる部分だと思う。
積載性

3

トランク容量は543リッターで、サイズ感を考えればSUVとしては十分か、やや狭いと感じるかといったところ。これは床下でスペースを稼げないBEVモデル特有のジレンマと言える。ただ、比較的ラゲッジスペースの全長は長い雰囲気なので、長物は得意そうだ。
燃費

3

航続距離としては約618km、バッテリー容量が77kWなのでそこまで不満を感じるスペックではない。ただ、実質的な航続距離は450km程度。うまく使えば不都合が起きることはないだろう。燃費や電費とは少し異なった話になってくるが、VWグループではディーラーで急速充電が可能で、場合によっては90kWh充電にも対応しているスポットがあるのがありがたいポイントだ。
価格

2

BEVモデルは金額が高くなってしまうのがネックなポイントの1つ。装備内容などを考えると上級グレードとなるProを選択したくなるが、そうなると約650万円〜といった価格帯になってくる。ライバルと比べても飛びぬけて高いわけではないが、正直価格的な競争力は低い。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
フォルクスワーゲン ID.4 新型・現行モデル

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