2016年11月
■2016年11月
トヨタは、マークXをマイナーチェンジして2016年11月22日に発売した。
今回のマイナーチェンジは「大人のスポーティセダン」として、内外装をリニューアル。エクステリアはフロントを中心にデザインを一新し、グレードごとに表情が異なるフロントフェイスとした。リヤはブラック基調のリヤコンビランプを採用し、フロントと一体感のあるスポーティなまとまりに仕上げられている。
インテリアはそれぞれのグレードに合わせた室内空間とし、素材、カラーなど、仕様の異なるインテリアデザインを採用。ディンプルの付いた本革巻き4本スポークステアリング、クリアブルーの室内照明などを採用して洗練されたイメージを演出している。スポーツグレードにはぱどるシフト、アルミペダル(アクセル&ブレーキ)+アルミフットレストを採用。「250RDS」と「350RDS」には落ち着いたコントラストの専用内装色ブラック×レッド、ブラック×ホワイトを設定。アルカンターラのシート表皮、アクアウィッシュのインサイドドアグリップ表皮、流れる光の波を表現したブロックデコのインテリアパネルを採用するなど、大人のスポーツセダンを演出している。
ボディは溶接のスポット打点を追加し、構造用接着剤を採用するなど、結合剛性が強化された。前後サスペンションは熟成を図るチューニングが行われ、操舵時の応答性やグリップ感、乗り心地の向上を実現。さらにすぐれた操縦安定性と快適な乗り心地を両立させるFAD(振動数感応)ショックアブソーバー、電子制御でショックアブソーバーの減衰力をコントロールし、フラットな乗り心地と気持ちのよいハンドリングを実現するAVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム)をグレードに応じて設定している。
安全装備についても衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を全車に標準装備。歩行者検知機能付き衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、ブレーキ制御機能付きレーダークルーズコントロールなどにより、衝突回避や衝突時の被害軽減をサポートする。
■2017年9月
トヨタは、新たなスポーツコンバージョンブランドとなる「GR」を2017年9月19日に発表、シリーズ第一弾としてマークXに「GRスポーツ」を設定、同日より販売を開始した。
「GR」はGAZOO Racing Companyがニュルブルクリンク24時間耐久レースや全日本ラリーなどの国内外のモータースポーツ活動を通じ、そこで得た知見やノウハウを注ぎ開発した新しいスポーツカーブランド。モデル体系としてはエンジン内部にもチューニングを施した「GRMN」を頂点とし、GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデルの「GR」、気軽にスポーツドライビングを楽しめる「GRスポーツ」が設定される。これまでは「G’sスポーツ」がスポーツコンバージョン車として設定されていたが、今後は「GR」シリーズに一新。また、カスタマイズが楽しめるアフターパーツ「GR PARTS」も設定される。
マークX「GRスポーツ」には専用チューニングサスペンション(フロント約20mmダウン、リヤ約15mmダウン)、専用チューニングEPS、スポット打点追加+ブレース追加、専用オプティトロンメーター(ホワイトパネル、GRロゴ入り)、カーボン調加飾(ドアスイッチベースなど)、小径ステアリングホイール、LEDイルミネーションビームが設定される。ボディカラーは「ホワイトパールクリスタルシャイン(メーカーオプション)」、「シルバーメタリック」、「ブラック」、「プレシャスブラックパール(メーカーオプション)」、「ダークレッドマイカメタリック」、「トゥルーブルーマイカメタリック」の全6色が用意されている。
エクステリアは標準仕様とは異なり、フロントには専用のアッパーグリルと大開口のロアグリルを装着。さらにLEDフォグランプ/ラインLEDイルミネーションビーム、大型ディフューザーを備えたリヤバンパー、4本出しマフラーなどで走りのイメージを強調させた。他のGRモデル同様にホワイト塗装+GRロゴ入りブレーキキャリパー、専用エンブレムも備わっている。インテリアについても専用スポーティシート(GRロゴ入り)、ドアトリムやフロントシートなどにスポーティさを演出した専用加飾やシルバーステッチ、GR専用スタートスイッチが装着される。
ベースグレードには「350RDS」と「250S」が設定されている。
■2019年3月
トヨタは、マークXに特別仕様車「“GRMN”」を設定して、350台限定で2019年1月11日に注文受付を開始し、同年3月11日に発売した。
「“GRMN”」は、TOYOTA GAZOO Racingが手がけるスポーツカーシリーズ「GR」の頂点に立つ数量限定モデル。2015年に限定100台で発売され、約3年の歳月を経て進化した2代目が誕生した。350RDSをベースに、6速マニュアルトランスミッションとV6 3.5L自然吸気エンジンを組み合わせることで、FRスポーツならではのパフォーマンスを追求したという。
快適なシフト操作を実現するために、リヤデファレンシャルギヤ比の変更や操作系のチューニングを実施。トランスミッションとのマッチングを図るため、エンジンの出力制御特性などの専用チューニングも施している。
外装は、フロントバンパーなど光輝部品加飾のダーク化、4本出しマフラー(大型バッフル)、19インチBBS製鍛造アルミホイール&前後異サイズタイヤなどの専用装備をはじめ、リヤスポイラー、ブレーキキャリパー(ホワイト塗装、フロントのみGRロゴ付)&スポーツブレーキパットなどを採用した。
内装は、カーボン調加飾とピアノブラック塗装を組み合わせたインストルメントパネル、ウルトラスエード表皮の専用スポーツフロントシートなど、ブラックを基調とした。
またルーフパネルにCFRP素材を用いて軽量化を図ったカーボンルーフパネルをオプションで設定。重心上部において10Kgの軽量化を図り、重心を下げることで、より俊敏な走りを実現した。
■2019年4月
トヨタは、マークXの特別仕様車「250S“ファイナルエディション”」ならびに「250S Four“ファイナルエディション”」を2019年4月24日に発表、同日より販売を開始した。
マークXは前身の「マークII」として登場以来、50年以上にわたって販売されているFRセダン。今回のファイナルエディションは2019年12月をもって生産終了となることを受けて設定された特別仕様車だ。
このファイナルエディションにはスパッタリング塗装の18インチアルミホイール(2WD)を特別装備し、ダークメッキのフロントバンパーモールを装着。ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、プレシャスブラックパールの3色を設定した。
インテリアではブラックとレッド配色のアルカンターラ+合成皮革シート表皮、レッドのソフトレザードアトリム表皮、本革巻き4本スポークステアリング、シフトブーツ、インサイドドアグリップ、フロントコンソールボックスなどにレッドステッチを施すことで、スポーティさを際立たせている。
また、駐車時の接触や衝突の回避に貢献する「クリアランスソナー&バックソナー」を標準装備として、安全装備の充実化も図られている。