トヨタ ハイエースワゴン 「もう２度と出てこない高級１BOXワゴン」のユーザーレビュー

もう２度と出てこない高級１BOXワゴン

2017.9.3

総評

　知り合いより２日間程借りて５００キロ程使用しましたが、現行ミニバンや２００系に比べて圧倒的に使いやすく、魅力あるクルマだと思います。
　何よりエンジンが扱い易く、数値以上にパワフルなので、振動はそれなりにありますがとても面白いと思います。

　安全面を考えると躊躇するところもありますが、最終型で程度の良いモノがあれば、欲しいと思わせる魅力がこのクルマにはまだまだ健在です。

満足している点

〇名機誉れ高い１KZ-TEの使いやすさ。レスポンスは最新ディーゼルに勝るとも劣らない。
〇車体は５ナンバー枠に納まる大きさながら、定員＋荷物を載せても十分な居住空間を保っていること。
〇バブル期のクルマだけあって、デジパネやパワースライドシート、電動チルトやトリプルムーンルーフ等々、豪華装備が満載であること。
〇現行２００系に比べ、足元が広い上フロントガラスが寝ていないので圧迫感もなく、視界も良いのでとても乗りやすい。
〇走行距離がそこそこ行っていても、ディーゼルは高値で買ってくれること。

不満な点

▲とにかくブレーキが効かない。個体差なのか、今まで乗ったハイエースで一番止まらない。普通に走っている場面でもヒヤっとしたことが何度かあった。
▲チルトやシートがエンジンを切る時に降りやすい様に下がってくれるが、エンジンをかける時に通常位置に戻る際、すぐにセルを回すとその場所で止まってしまうこと。最初は故障かと思ってエンジンをかける度に調整し直したが、慣れないと非常に鬱陶しい。キャンセルスイッチも無いのでON状態で一呼吸してエンジンをかけないとどうしようもないこと。
▲重いバックドアにもオートクロージャーが欲しい。
▲２nd及び３rdシート共々座面が一体式になっているため、スライドすると一緒に動くこと。キャプテンシートの様に別々に動いたら尚良かったが…。

デザイン

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走行性能

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　名機である１KZ-TE搭載車であるため、パワー感は勿論のこと、レスポンスが最新のディーゼル車と比べても遜色ないので、もっさり感は皆無です。
　多少黒煙が酷いのは旧世代の宿命ですが、規制のない頃のディーゼルエンジンでありながら、こんなにもパワフルなのかと感心してしまいます。
　ただしブレーキが全く効かないため、エンジン性能を堪能するには、その辺りを改善しないと非常に危険です。
　そんなキャラクターのクルマではないですが…。

乗り心地

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　一応TEMS付でしたが、１０万㌔目前のこのクルマはハードにしてもフワフワして落ち着きません。
　更に厚みのあるソファの様なシートの影響で、乗り心地は文句なし。
　普通に走るのであれば昔の高級車張りに乗り心地は良いですが、車酔いする同乗者を乗せる際には十分気を付けた方が良いかも…。

積載性

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　２nd、３rdシートを前に移動すれば、十分な広さの積載スペースが出来ます。それでいて足元空間はそこそこあるので、現行５ナンバーミニバンにはない機能も相まって重宝しました。

燃費

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　２日間エアコン全開、高速道路主体で約７キロ程。正直もう少し伸びてほしいが、エンジンの状態を考えるとこんなもんなのかも。

価格

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故障経験

　２日間借りていただけですが、その間３７℃以上の日でありながら水温計が安定せず、オーバークール気味になることもしばしば。メーターの故障なのか、サーモの不良なのか不明ですが、持ち主にはサーモの交換を進めました。