トヨタ カローラスポーツ 「トヨタ渾身の新世代スタンダードハッチ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

トヨタ渾身の新世代スタンダードハッチ

2022.1.21

年式

2018年6月〜モデル

総評

デビューから4年が経過しようとしていて、ライバルのモデルチェンジによりそろそろ目新しさが無くなってはきているものの、古さを感じることはない。さほど高くない価格設定で充実した装備が用意されているので、新世代のスタンダードハッチバックと言えるモデルである。

満足している点

先進的でアーバンなデザインをうまくまとめ上げている点と、低燃費と走りの質感を両立させている点。そして初期から運転支援システムが充実していたため、中古で買っても古さを感じないリーズナブル感が魅力的だ。カローラというと少しオジサンぽいという印象を持ってしまう層もいるかもしれないが、是非とも若者に検討して欲しいモデル。そんな新世代のスタンダードなカローラなのだ。

不満な点

ウィークポイントはやはりトランクスペースの積載性と言える。他のCセグメントハッチバックモデルを見ても、もう少し広めのトランクスペースとなっているので、実用を考えた場合、人によっては他の車種を検討する要素と言えるだろう。

デザイン

5

カローラという名前に引っ張られてしまう人はいるかもしれないが、かなり若々しく先進的なデザインである。また、5ナンバーサイズにこだわることをやめたおかげで実現したロー＆ワイドなシルエットも好印象。良い走りを期待させてくれるデザインに仕上がっている。

走行性能

5

TNGAプラットフォームが導入されたモデルであるが、その仕上がりは低速域での振動の吸収や高速旋回時の安定性など、それまでの同クラスのトヨタ車と比べると群を抜いて良くなった。また、ハイブリッドシステムも進化と熟成が進んでおり、回生ブレーキに嫌味なフィールが感じられないのは、さすが先駆者と思わせる。

乗り心地

5

低速域でギャップを乗り越えたときの振動の収束、高速域でのロール感が少なく安定した印象。公道走行をするのであればあらゆるシーンで満足のいく乗り心地を実現していると言える。また、全高の低さからくるロール感の少なさも乗り心地に良い影響を及ぼしていると言えるだろう。

積載性

2

リアが絞り込まれたデザインであることからも分かると思うが、積載性に関してははっきり言ってあまりいいとは言えない。全く積めないという訳ではないが、同クラスのハッチバックモデルと比べてしまうと少し不満が出るところである。この点は購入を検討するならばしっかりと実車を見て確認して欲しい。

燃費

5

トヨタのハイブリッドシステムの燃費性能は日本の道路事情を考えるとベストな回答と言える。それを採用しているだけに同クラスのハッチバックモデルと比べると群を抜いていると言える。燃費重視で走りが楽しくないという意見もあるかもしれないが、回生ブレーキも自然なフィールとなっていて、日常走行で運転の楽しさがスポイルされるということはない。

価格

3

ベースグレードが200万円ちょっとから狙うことができるので安いと思いがちだが、各種装備から考えると中間グレードからが実質的な選択肢と言える。そうなるとあまり安さは感じないものの、それぞれの装備などを見て同クラスの他メーカーのモデルと比べるとまぁ妥当かなという考えに落ち着く。