トヨタ カローラフィールダー 「5ナンバーサイズを死守したステーションワゴン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

5

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
5

5ナンバーサイズを死守したステーションワゴン

2022.1.17

年式
2012年5月〜モデル
総評
電動化へと舵を切ったトヨタ現行ラインアップのなかで、存在価値が問われる時が来るかもしれない。ただ、実用車としてのフィールダーは残す価値が高い。旧式だがハイブリッドモデルを備えた5ナンバーサイズのステーションワゴンは貴重だ。迷われているなら今のうちに購入を検討頂きたい一台だ。
満足している点
満足できる性能が多いこと、これが最良点だ。違う見方をすれば特筆した性能がなく、平均点が高いだけで面白みがないとも受け取れる。その昔、トヨタ車は80点主義と言われた時代があった。今やその名残りはカローラだけかもしれないが、そんなところが長く愛される理由でありフィールダーの魅力だと考える。
不満な点
じつはこれといって気になる点がない。細かなことをいえばデザインがあまりにも普通で、先進安全技術の性能も足りないなどあるが、車両価格とのバランスでいえば現状維持が良い。ブラッシュアップして高価格帯に移行するくらいなら必要なし。不足があればカローラ・ツーリングを!
デザイン

3

2012年登場の現行型は度重なるマイナーチェンジで現在も販売中。3ナンバーボディのカローラ・ツーリングとは同じカローラを名乗るものの別ボディ/別デザインを採用する。フィールダー最大のメリットはコンパクトなボディサイズと高い実用性。ゆえにデザインはオーソドックスだ。
走行性能

3

直列4気筒1.5lエンジンを中心に、1.5lHVモデルをラインアップする。1.5lHVのルーツは初代プリウスまで遡り、初代アクアやプロボックスなどにも転用。汎用性の高いパワートレーンだ。改良が加わったとはいえ従来型のTHS-Ⅱシステムの出力特性は燃費性能重視型で走りに楽しさはそれほど望めない。
乗り心地

4

カローラの名の冠することから、実用領域での乗り心地は徹底して追求された。同時期のセダンであるアクシオは世界100カ国以上で販売され、なかには過酷な道路状況の国もある。そんな使われ方でも音を上げず、乗り心地を確保する設計思想はすばらしい。
積載性

4

乗り心地同様、重要視されたひとつ。カローラの歴史上、ワゴンボディはバンボディとの共有があったが、現在はプロボックスがその役割を担う。それでもフィールダーなカローラ直系であるため、ラゲッジルームは単なる積載能力はもちろんのこと、使い勝手も抜群に高い。トヨタで初めて樹脂製リヤゲートを採用し鉄製と比べて約10%軽量化した。
燃費

4

今でこそ騒がれる数値ではなくなったが、それでもハイブリッドモデルは27.8㎞/l、ガソリンモデルでも最高19.8㎞/l(いずれもWLTC値)と優れた燃費性能を誇示する。ちなみに1.5lガソリンモデルの5速MTは17.2㎞/lで、CVTの4WDモデルは15.6㎞/lだ。
価格

5

ありがたいことにこれでけの基本性能を有しながら170万円台から用意される。2012年登場と基本設計は古くなったが、こうしたコストパフォーマンスの高さが未だにユーザーから支持される理由だ。ハイブリッドモデルでも229.24万円と得られる性能からすれば格安といえる。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
トヨタ カローラフィールダー 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ユーザーレビューを投稿する

ユーザーレビューを投稿する

※自動車SNSサイト「みんカラ」に遷移します。
みんカラに登録して投稿すると、carview!にも表示されます。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示
carview!の最新情報をチェック!
Facebook
carview!公式Facebook
最新のクルマ情報をお届けするcarview!オフィシャルページ(外部サイト)

carview!公式X(旧Twitter)
carview!の中の人がクルマ情報をポストする公式アカウント(外部サイト)