2018年6月
■2018年6月
トヨタは、日本を代表する最上級サルーン「センチュリー」を2018年6月22日にフルモデルチェンジ、同日に販売を開始した。
21年ぶりのフルモデルチェンジで3代目となったセンチュリーは、「継承と進化」を開発テーマとした。「巧みの技」、「高品質のモノ造り」を継承しながら、ハイブリッド化による高い環境性能と新しい魅力を備えた内外装デザイン、ショーファーカーとしてふさわしい先進・快適装備を盛り込み、乗り心地や静粛性、走行安定性を一段と向上させている。
工匠が金型を1カ月半かけて彫り込んだ「鳳凰」エンブレム、「七宝文様」のフロントグリル、平安時代の屏障具の柱にあしらわれた面処理の技法を採用したサイドボディのキャラクターラインなど、エクステリアは日本の美意識に通じる静的な均整感を保ちながら、後席を上座とする独自の思想を造形に表現。クォーターピラーを立てたことで後席の存在感を強調し、ショーファーカーとしてはもちろん、一目でセンチュリーとわかるデザインとした。
ボディサイズは、全長5335mm×全幅1930mm×全高1505mm、ホイールベース3090mm。先代に対してサイズアップが行われており、65mm延長されたホイールベースは後席スペースの拡大に充てられている。後席スカッフプレートとフロアの段差を従来型よりも15mm縮小することでフロアマット装着時にはフラットとなり、乗り降りのしやすさを向上させている。
インテリアは本杢オーナメントで前後席の空間を区切りながら「折り上げ天井様式」を取り入れ、天井には「綾形(あやがた)崩し柄」の織物をあしらい、後席の格の高さを表現。電動オットマンや座り心地を追求したリフレッシュ機能付き(左後席のみ)電動リヤシート、11.6インチリヤシートエンターテインメントシステムなどが標準装備されている。
パワーユニットは最高出力280kW(381ps)/6200rpm、最大トルク510Nm/4000rpmを発生する5.0リッターV8エンジンに、最高出力165kW(224ps)/6200rpm、最大トルク300Nmの電動モーターとニッケル水素バッテリーが組み合わされる。このユニットは先代「レクサスLS600h」と共通ながら、細部の手直しが行われており、JC08モード燃費は13.6㎞/Lへと向上させている。
新型には衝突回避支援または被害低減を図る「プリクラッシュセーフティ」、「レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付き)」、全車速追従機能付きの「レーダークルーズコントロール」、「アダプティブハイビームシステム」といった先進安全技術「トヨタセーフティセンス」が標準装備となった。